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サラサラ、サッパリ
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「僕の髪もサラサラになるんだ?」
マイロは自分の髪を触って言った。
「今日やったこと、ちゃんと思い出してよ?石鹸はしっかり泡立てる。ちゃんと頭皮の汚れを取る。しっかり泡を洗い流す。リンスをする。ドライヤーで乾かす」
私がマイロに言うと、マイロ場指を折りながら頷いていたが、本当に覚えられたのかな?
「本当に分かった?」
「わ、分かった。できるかは、分かんないけど」
自信無さそうに言うマイロ。
泡を立てるのが、難しそうよね?確かに。
前世日本の100均で、泡立てるやつ売ってたよね?こう……ガシャガシャって、空気を送り込んで……???
「マイロ。風魔法使えるでしょ?」
「うん……そんなに強い風は無理だけど」
「手のひらに水をつけて、石鹸をつけるでしょ?」
「うん」
「そしたら、手のひらの中には、石鹸水が出来てるでしょ?」
「うん」
「そしたら、その石鹸水を風魔法使って、弱く、静かに空気を混ぜてみて?泡になると思うんだけど……」
「わ、分かった。やってみる」
マイロは手に水をつけて、石鹸をつけて、集中している。
「弱く、弱く」
と呟きながら。
すると、石鹸水に泡が立ち始めた。
「凄い!もっと、細かく空気を混ぜ込む感じ!」
「やってみる」
マイロが集中すると、手のひらの中の泡がドンドンとモコモコになってきた。
フワッフワの泡が出来たところで、マイロは魔力を注ぐのを止めた。
「ど、どうかな?」
「凄い!できたじゃん!マイロ!凄い!」
私はマイロの手の中にモコモコにできた泡を触った。
「これで、泡を作ることができるね!この泡で優しく顔を洗うと、顔の毛穴の汚れもスッキリ落ちて、ニキビもなおるよ!」
「顔にも毛穴あるの?顔を泡で洗うの?」
「むしろ、今まで、何で洗ってたの?」
「み、水……」
水だけで、パシャパシャと洗ってただけじゃあ、汚れはちゃんと落ちないよ。
「じゃあ次は洗顔ね」
私は、自分の髪から、ピンをはずすと、マイロの前髪を留めて、おでこを出した。
「な、な、な」
「おでこは脂が多いから、しっかり洗うの。髪邪魔でしょ?」
大人しくおでこ出すマイロ。
「そしたら、モコモコの泡で顔を撫でるように洗うの。手でゴシゴシじゃないよ?泡で撫でるように」
「わ、分かった」
「目に入らないようにね」
頷きながら、泡で顔を撫でるように洗うマイロ。
「鼻の横は小さく。クルクルと指で」
コクコクと頷くマイロが可愛い。
「そしたら、泡を流すけど、火魔法でぬるま湯にしてね」
マイロは掬った水に魔力を注ぎ、ぬるま湯を作りながら洗い流した。
「どう?」
「顔がサッパリした」
マイロは驚いた顔をして、自分の頬を触った。
マイロは自分の髪を触って言った。
「今日やったこと、ちゃんと思い出してよ?石鹸はしっかり泡立てる。ちゃんと頭皮の汚れを取る。しっかり泡を洗い流す。リンスをする。ドライヤーで乾かす」
私がマイロに言うと、マイロ場指を折りながら頷いていたが、本当に覚えられたのかな?
「本当に分かった?」
「わ、分かった。できるかは、分かんないけど」
自信無さそうに言うマイロ。
泡を立てるのが、難しそうよね?確かに。
前世日本の100均で、泡立てるやつ売ってたよね?こう……ガシャガシャって、空気を送り込んで……???
「マイロ。風魔法使えるでしょ?」
「うん……そんなに強い風は無理だけど」
「手のひらに水をつけて、石鹸をつけるでしょ?」
「うん」
「そしたら、手のひらの中には、石鹸水が出来てるでしょ?」
「うん」
「そしたら、その石鹸水を風魔法使って、弱く、静かに空気を混ぜてみて?泡になると思うんだけど……」
「わ、分かった。やってみる」
マイロは手に水をつけて、石鹸をつけて、集中している。
「弱く、弱く」
と呟きながら。
すると、石鹸水に泡が立ち始めた。
「凄い!もっと、細かく空気を混ぜ込む感じ!」
「やってみる」
マイロが集中すると、手のひらの中の泡がドンドンとモコモコになってきた。
フワッフワの泡が出来たところで、マイロは魔力を注ぐのを止めた。
「ど、どうかな?」
「凄い!できたじゃん!マイロ!凄い!」
私はマイロの手の中にモコモコにできた泡を触った。
「これで、泡を作ることができるね!この泡で優しく顔を洗うと、顔の毛穴の汚れもスッキリ落ちて、ニキビもなおるよ!」
「顔にも毛穴あるの?顔を泡で洗うの?」
「むしろ、今まで、何で洗ってたの?」
「み、水……」
水だけで、パシャパシャと洗ってただけじゃあ、汚れはちゃんと落ちないよ。
「じゃあ次は洗顔ね」
私は、自分の髪から、ピンをはずすと、マイロの前髪を留めて、おでこを出した。
「な、な、な」
「おでこは脂が多いから、しっかり洗うの。髪邪魔でしょ?」
大人しくおでこ出すマイロ。
「そしたら、モコモコの泡で顔を撫でるように洗うの。手でゴシゴシじゃないよ?泡で撫でるように」
「わ、分かった」
「目に入らないようにね」
頷きながら、泡で顔を撫でるように洗うマイロ。
「鼻の横は小さく。クルクルと指で」
コクコクと頷くマイロが可愛い。
「そしたら、泡を流すけど、火魔法でぬるま湯にしてね」
マイロは掬った水に魔力を注ぎ、ぬるま湯を作りながら洗い流した。
「どう?」
「顔がサッパリした」
マイロは驚いた顔をして、自分の頬を触った。
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