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悪魔召喚士
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千紘たちは朝食を終えると、クエストを受けるため、談話室にある掲示板を見に行くことにした。
「なあ、Fクラスのクエストって無くない?」
「おかしいな。最低ランクだからありそうなのに・・・。」
そんな2人にレバノンが声をかける。
「Fランクのクエストを探してるんじゃろ?」
「あ、はい。
でも、どれも高ランクのクエストばっかりで・・・。」
「仕方がないんじゃ。
Fランクのクエストを依頼するくらいなら、自分達で調達する人ばかりじゃならな。
たまに出たとしても、他の仕事のついでにクエストをこなす者もおる。こまめに確認しなければ受注できないランクなんじゃ。」
レバノンの言葉を聞き、落ち込む千紘。
そんな千紘に同情したのか、レバノンが一冊の本を千紘に渡す。
その本を不思議そうに受け取る千紘。
「これは?」
「これは魔法事典と呼ばれるもので、読んで理解出来れば魔法を覚えれるものじゃ。
読むのに時間はかかるかも知れないが、クエストを受注するまでの時間を無駄にせんでいいだろ。」
「ありがとうございます!」
2人はレバノンに礼を述べ、自分達の部屋に戻った。
部屋に戻った千紘は、早速 魔法事典を開き読み始める。
そんな千紘を 千紘の悪魔は、じっと見つめる。
「ちょっと、君も勉強したら?
見られてると気が散っちゃうんですけど。」
「ごめんごめん。」
千紘の悪魔は、千紘の隣で横になり、手のひらに炎を召喚し時間を潰す。
時おり、千紘の方を見ているのに千紘は気がついていたが、注意することなく、魔法事典を読み続けた。
~30分後~
「ねぇ、ゴロゴロするくらいなら、クエストを確認してきてくれない?」
「分かった。」
悪魔は部屋を出ると2~3分で戻ってきた。
「千紘、クエストは無かったよ。」
「ごめんね。
ありがとう。」
~更に30分後~
「ねぇ、クエストを・・・。」
「分かった。」
悪魔は部屋を出ていった。
しばらく本を読むのに集中していた千紘は、悪魔が戻って来たことに気づかなかったようだ。
千紘の横でゴロゴロしながら、千紘を見つめる悪魔の視線を感じとり声をかける。
「あ、ごめん。
気づかなかった。
ところで・・・。」
「残念だけど、クエストは無かったよ。」
「そっか。
なかなかクエスト出ないみたいだし仕方ないよね。」
~更に30分後~
「ねぇ、」
「分かった。」
「ありがと。」
悪魔は部屋を出たとた思ったら、直ぐに部屋に戻ってきた。
(あれ、忘れ物かな?)
悪魔は、再び千紘の隣で横になり、千紘を見つめる。
「ねえ!」
「残念だけど、」
「いやいや、君は確認に行ってないよね!」
「・・・よく分かったね。」
「はぁ・・・。
なんでそんなにゴロゴロできるの?
能力も・・・、
もしかしてニートなの?」
千紘の言葉に悪魔が笑顔で起き上がり、千紘の真横に近づく。
「千紘・・・?」
「な、なによ。
ちょっと近いんだけど・・・。」
「あ、ごめん。
思い出したのかもって・・・。
いや、何でもない。」
少し寂しそうな顔を見せる悪魔に、本を読むのを止めた千紘が話しかける。
「君は何か思い出せたの?」
「あ、うん。
俺の名前なんだけど、エイルって呼んでくれたら嬉しいかな。」
「エイル・・・。
君の名前って・・・。」
千紘の反応に悪魔は何か期待しているようだ。
「君の名前って、悪魔っぽくない名前なんだね。」
「・・・そだな。」
悪魔は千紘に背を向けるように横になってしまった。
(なんだか面倒くさい悪魔だな・・・。)
「なあ、Fクラスのクエストって無くない?」
「おかしいな。最低ランクだからありそうなのに・・・。」
そんな2人にレバノンが声をかける。
「Fランクのクエストを探してるんじゃろ?」
「あ、はい。
でも、どれも高ランクのクエストばっかりで・・・。」
「仕方がないんじゃ。
Fランクのクエストを依頼するくらいなら、自分達で調達する人ばかりじゃならな。
たまに出たとしても、他の仕事のついでにクエストをこなす者もおる。こまめに確認しなければ受注できないランクなんじゃ。」
レバノンの言葉を聞き、落ち込む千紘。
そんな千紘に同情したのか、レバノンが一冊の本を千紘に渡す。
その本を不思議そうに受け取る千紘。
「これは?」
「これは魔法事典と呼ばれるもので、読んで理解出来れば魔法を覚えれるものじゃ。
読むのに時間はかかるかも知れないが、クエストを受注するまでの時間を無駄にせんでいいだろ。」
「ありがとうございます!」
2人はレバノンに礼を述べ、自分達の部屋に戻った。
部屋に戻った千紘は、早速 魔法事典を開き読み始める。
そんな千紘を 千紘の悪魔は、じっと見つめる。
「ちょっと、君も勉強したら?
見られてると気が散っちゃうんですけど。」
「ごめんごめん。」
千紘の悪魔は、千紘の隣で横になり、手のひらに炎を召喚し時間を潰す。
時おり、千紘の方を見ているのに千紘は気がついていたが、注意することなく、魔法事典を読み続けた。
~30分後~
「ねぇ、ゴロゴロするくらいなら、クエストを確認してきてくれない?」
「分かった。」
悪魔は部屋を出ると2~3分で戻ってきた。
「千紘、クエストは無かったよ。」
「ごめんね。
ありがとう。」
~更に30分後~
「ねぇ、クエストを・・・。」
「分かった。」
悪魔は部屋を出ていった。
しばらく本を読むのに集中していた千紘は、悪魔が戻って来たことに気づかなかったようだ。
千紘の横でゴロゴロしながら、千紘を見つめる悪魔の視線を感じとり声をかける。
「あ、ごめん。
気づかなかった。
ところで・・・。」
「残念だけど、クエストは無かったよ。」
「そっか。
なかなかクエスト出ないみたいだし仕方ないよね。」
~更に30分後~
「ねぇ、」
「分かった。」
「ありがと。」
悪魔は部屋を出たとた思ったら、直ぐに部屋に戻ってきた。
(あれ、忘れ物かな?)
悪魔は、再び千紘の隣で横になり、千紘を見つめる。
「ねえ!」
「残念だけど、」
「いやいや、君は確認に行ってないよね!」
「・・・よく分かったね。」
「はぁ・・・。
なんでそんなにゴロゴロできるの?
能力も・・・、
もしかしてニートなの?」
千紘の言葉に悪魔が笑顔で起き上がり、千紘の真横に近づく。
「千紘・・・?」
「な、なによ。
ちょっと近いんだけど・・・。」
「あ、ごめん。
思い出したのかもって・・・。
いや、何でもない。」
少し寂しそうな顔を見せる悪魔に、本を読むのを止めた千紘が話しかける。
「君は何か思い出せたの?」
「あ、うん。
俺の名前なんだけど、エイルって呼んでくれたら嬉しいかな。」
「エイル・・・。
君の名前って・・・。」
千紘の反応に悪魔は何か期待しているようだ。
「君の名前って、悪魔っぽくない名前なんだね。」
「・・・そだな。」
悪魔は千紘に背を向けるように横になってしまった。
(なんだか面倒くさい悪魔だな・・・。)
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