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悪魔召喚士
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ジャイアントオーグの事件の翌日、千紘たちは ついにFランクのクエストを発見することに成功していた。
「ねえ、これって見間違いじゃないよね?」
「千紘、大丈夫だ。
俺の目にも、Fランクって見える。」
「でも、もしかすると、Eランクの下の部分が擦れているだけとか・・・。」
「だから大丈夫だって。
早くゴミ拾いのミッションをクリアしに行こうよ。」
「・・・。
そ、それもそうよね。
だってジャイアントオーグ騒動の後片付けなんて、危険なこともないもんね。」
千紘もクエストの内容を確認したからなのか、我に返った表情をみせる。
2人は、レバノンにクエスト受注を告げるために、カウンターに向かった。
カウンターでは、王国の騎士がレバノンと話をしていた。
「それでは、レバノンさん。
黒い翼をもつ悪魔が現れたら教えてください。
これは、国王からの特別任務になります。」
「分かりました。
しかし、黒い翼をもっていて魔王軍四天王を倒すほどの悪魔を召喚した召喚士の話、聞いたことがないな・・・。
やはり、神官長の言う通り、野良の悪魔とかなんじゃないか?」
「ええ、その説もあるので、事を慎重に進めなければ・・・。
あ、あれ?」
騎士は後ろに並んでいる千紘とエイルを見た後、動揺した様子で 立派な書簡入れから羊用紙を取り出した。
その羊用紙とエイルを何度も見比べている。
そして、エイルを見つめたまま、レバノンに声をかける。
「レバノンさん、居るじゃないですか・・・。
い、いや、これって見間違いじゃないですよね。」
王国の騎士は羊用紙を千紘たちに見せる。
その羊用紙には、エイルによく似た顔が描かれていた。
「確かに俺のようだが・・・。」
「・・・君は一体、何をしたの?」
千紘は覗きを疑っているのか、軽蔑した視線をエイルに送る。
その視線に気づいたエイルが慌てたようすで弁解する。
「いやいや、俺は千紘が想像するようなエッチな使い方は絶対にしてないから!」
「ちょっと!
みんなに誤解されるような事を言わないでよ。
ただでさえ、君と同じ部屋で寝てるだけで誤解されてるんですけど!
それに、君は時間があれば炎を見てるじゃない。
私が部屋に居ない時に限ってニヤニヤしてるのも怪しいわよ!
あの時は何を見てるのか言ってみなさいよ。」
「そ、それは・・・。」
「それは何よ!」
千紘とエイルのやり取りを傍観していた 王国の騎士が二人の間に割って入る。
「まあまあ、落ち着いて下さい。
今回、我々が探していた理由は、魔王軍四天王、毒舌のスカルが討伐されたため、その英雄を探していたのです。
この似顔絵は 王宮魔術師に依頼し、毒舌のスカルが討伐された森に残された魔力を可視化してもらい制作したもので、決して指名手配とかではありませんよ。
・
・
・
いやー、それにしても肩の荷が下りました。
私は急いで国王陛下と近衛騎士団長に報告に行ってまいります。
半刻後には 迎えの馬車を手配させますので、城まで謁見に来られて下さい。
宜しくお願いいたします。」
王国の騎士は、そう言い残すと報告の為だろうか、駆け足で外に飛び出していった。
「ねえ、私たち毒舌のスカルとか倒したっけ?」
「さあ?」
困惑する2人に、レバノンが声をかける。
「まあ、あれだ。
さっきの奴は、国王からの勅命で気が動転していただけだろ。
人相書きもあるんだから、それっぽいことを言って、謁見だけでもしてくれんじゃろうか?」
「そんなこと言われても・・・。」
「それに、町でも英雄の誕生を願っている。
英雄が誕生すれば、人々に笑顔が戻るはずじゃ。
どうか、モニュマール人を助けると思って 手を貸してくれ。」
千紘は不安そうな表情でエイルを見上げる。
「ねえ、君はどうする?」
「町の人の為になるんなら、受けてもいいんじゃない?」
(はぁ、君なら絶対にそう答えると思ったんだよね。)
「ねえ、これって見間違いじゃないよね?」
「千紘、大丈夫だ。
俺の目にも、Fランクって見える。」
「でも、もしかすると、Eランクの下の部分が擦れているだけとか・・・。」
「だから大丈夫だって。
早くゴミ拾いのミッションをクリアしに行こうよ。」
「・・・。
そ、それもそうよね。
だってジャイアントオーグ騒動の後片付けなんて、危険なこともないもんね。」
千紘もクエストの内容を確認したからなのか、我に返った表情をみせる。
2人は、レバノンにクエスト受注を告げるために、カウンターに向かった。
カウンターでは、王国の騎士がレバノンと話をしていた。
「それでは、レバノンさん。
黒い翼をもつ悪魔が現れたら教えてください。
これは、国王からの特別任務になります。」
「分かりました。
しかし、黒い翼をもっていて魔王軍四天王を倒すほどの悪魔を召喚した召喚士の話、聞いたことがないな・・・。
やはり、神官長の言う通り、野良の悪魔とかなんじゃないか?」
「ええ、その説もあるので、事を慎重に進めなければ・・・。
あ、あれ?」
騎士は後ろに並んでいる千紘とエイルを見た後、動揺した様子で 立派な書簡入れから羊用紙を取り出した。
その羊用紙とエイルを何度も見比べている。
そして、エイルを見つめたまま、レバノンに声をかける。
「レバノンさん、居るじゃないですか・・・。
い、いや、これって見間違いじゃないですよね。」
王国の騎士は羊用紙を千紘たちに見せる。
その羊用紙には、エイルによく似た顔が描かれていた。
「確かに俺のようだが・・・。」
「・・・君は一体、何をしたの?」
千紘は覗きを疑っているのか、軽蔑した視線をエイルに送る。
その視線に気づいたエイルが慌てたようすで弁解する。
「いやいや、俺は千紘が想像するようなエッチな使い方は絶対にしてないから!」
「ちょっと!
みんなに誤解されるような事を言わないでよ。
ただでさえ、君と同じ部屋で寝てるだけで誤解されてるんですけど!
それに、君は時間があれば炎を見てるじゃない。
私が部屋に居ない時に限ってニヤニヤしてるのも怪しいわよ!
あの時は何を見てるのか言ってみなさいよ。」
「そ、それは・・・。」
「それは何よ!」
千紘とエイルのやり取りを傍観していた 王国の騎士が二人の間に割って入る。
「まあまあ、落ち着いて下さい。
今回、我々が探していた理由は、魔王軍四天王、毒舌のスカルが討伐されたため、その英雄を探していたのです。
この似顔絵は 王宮魔術師に依頼し、毒舌のスカルが討伐された森に残された魔力を可視化してもらい制作したもので、決して指名手配とかではありませんよ。
・
・
・
いやー、それにしても肩の荷が下りました。
私は急いで国王陛下と近衛騎士団長に報告に行ってまいります。
半刻後には 迎えの馬車を手配させますので、城まで謁見に来られて下さい。
宜しくお願いいたします。」
王国の騎士は、そう言い残すと報告の為だろうか、駆け足で外に飛び出していった。
「ねえ、私たち毒舌のスカルとか倒したっけ?」
「さあ?」
困惑する2人に、レバノンが声をかける。
「まあ、あれだ。
さっきの奴は、国王からの勅命で気が動転していただけだろ。
人相書きもあるんだから、それっぽいことを言って、謁見だけでもしてくれんじゃろうか?」
「そんなこと言われても・・・。」
「それに、町でも英雄の誕生を願っている。
英雄が誕生すれば、人々に笑顔が戻るはずじゃ。
どうか、モニュマール人を助けると思って 手を貸してくれ。」
千紘は不安そうな表情でエイルを見上げる。
「ねえ、君はどうする?」
「町の人の為になるんなら、受けてもいいんじゃない?」
(はぁ、君なら絶対にそう答えると思ったんだよね。)
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