58 / 58
その世界に降臨する者
055・その後
しおりを挟む
~魔王城~
魔王城に着いたマリーとジャスの姿を見た、皆が歓声をあげる。
そんな中、使い魔のポチ、ケーン、エンマやドン・キホーテ、ノーサたちが、マリーに近寄ってきた。
マリーは、何かを理解しているのか、皆に視線を送ると、目を閉じ、ゆっくりと首を横に振った。
次に、マリーの元に マダム・オカミがやってきた。
「マリーちゃん、ジャスちゃん、おめでとう。
お祝いムードなのに、言いづらいんだけど。
一つ報告しないといけないことがあるのよ。
・
・
・
それは、ある使い魔が帰魂の儀を申し出てきたわ。」
「ノブナガのことだよね?
うん、気付いたよ。」
「・・・。」
「ありがとう、マダム・オカミ。
ノブナガの最初で最後の願いだったから。
まさか、こんな繋がりがあるとは思わなかったけどね。」
悲しそうな表情を見せるマリーをジャスが見つめる。
そんなジャスに心配をかけまいと、マリーは微笑み説明した。
「ノブナガは、過去の記憶がある状態で転生できる、特異性質を持っていたのよ。
そんなノブナガの願いが、父を救うこと。」
「お父さんが見つかったんですね。
寂しくなるけど、ノブナガさんの願いなら仕方ないですよね。」
「うん。そうだね。
仕方ない・・・よね。」
ジャスの目に映るマリーは、いつもの元気がないようにも見えた。
【エンドロール・後日談】
『マリーさんは その後も大勢の悪魔や天使、使い魔たちと話をしました。
そして、一通り話し終えると、魔王城の前に 悪魔や天使、使い魔だけでなく人間たちも招集し、天界であったこと。
今後の天魔界の事を話し始めました。』
~魔王城バルコニー~
魔王城のバルコニーに立つ魔界姫マリーの眼前には、天使や悪魔、使い魔に人間。
この天魔界に住む、全ての住人が集まっていた。
「まず最初に、今回の戦いで散っていった多くの戦士たちに祈りを捧げましょう。」
祈りを捧げる中、マリーは ゆっくりと目をあけると、思いが一つになった天魔界の住人たちに 透き通るような声で語り掛けた。
「今回の事件は、お互いがお互いのことを理解していなかった為に起きてしまった悲しい事件よ。
だけど、この事件のおかげで、天魔界が一つに成れたことも事実。
美化するつもりはないけど、この戦いがあったからこそだと言える部分もある。
・
・
・
それから、知っての通り、事件の発端となった諸悪の根源と共に、この世界から大気を覆う魔法の概念が消滅したわ。
魔法が使いづらくなることで、これから先、出来ること出来ないことが増えてくるはずよ。
お互いに助け合えなければ、苦労することもたくさんあると思う。
・
・
・
だからこそ、この戦いを乗り越えた 私たちは、より一層、互いが理解し尊重しあい、共に助け合い、生きていく必要があるわ。
みんな、私に力を貸して!
みんなの力で共に天魔界を発展させていきましょう!
きっと素晴らしい未来が待っているはずよ!
・
・
・
いまここに、真実の愛の女神マリーが命ずる。
今後、幾千幾億年の月日が流れても、全ての天魔界の住人が幸せであれ!」
『マリーさんの言葉に、天使も悪魔も使い魔も人間も、皆が手を繋ぎあい喜んでいました。
それから、いいこともあったんですよね。
マリーさんに笑顔が戻る大事件!
この演説の数日後の事でしたね。』
~数日後~
魔王城に、天魔界に新しく転生してきた使い魔たちが集められた。
そんな使い魔の集団の中から、マリーが一人の使い魔を見つめ、目に涙をためている。
「マリーさま、いま戻りましたニャン。」
「まったく・・・たくさん仕事が溜まってるわよ!」
「大丈夫ニャン!
俺に任せるッス ニャン!」
END
・君は、彼から貰った笛を吹いたか?
YES
NO
→ To be continued...
魔王城に着いたマリーとジャスの姿を見た、皆が歓声をあげる。
そんな中、使い魔のポチ、ケーン、エンマやドン・キホーテ、ノーサたちが、マリーに近寄ってきた。
マリーは、何かを理解しているのか、皆に視線を送ると、目を閉じ、ゆっくりと首を横に振った。
次に、マリーの元に マダム・オカミがやってきた。
「マリーちゃん、ジャスちゃん、おめでとう。
お祝いムードなのに、言いづらいんだけど。
一つ報告しないといけないことがあるのよ。
・
・
・
それは、ある使い魔が帰魂の儀を申し出てきたわ。」
「ノブナガのことだよね?
うん、気付いたよ。」
「・・・。」
「ありがとう、マダム・オカミ。
ノブナガの最初で最後の願いだったから。
まさか、こんな繋がりがあるとは思わなかったけどね。」
悲しそうな表情を見せるマリーをジャスが見つめる。
そんなジャスに心配をかけまいと、マリーは微笑み説明した。
「ノブナガは、過去の記憶がある状態で転生できる、特異性質を持っていたのよ。
そんなノブナガの願いが、父を救うこと。」
「お父さんが見つかったんですね。
寂しくなるけど、ノブナガさんの願いなら仕方ないですよね。」
「うん。そうだね。
仕方ない・・・よね。」
ジャスの目に映るマリーは、いつもの元気がないようにも見えた。
【エンドロール・後日談】
『マリーさんは その後も大勢の悪魔や天使、使い魔たちと話をしました。
そして、一通り話し終えると、魔王城の前に 悪魔や天使、使い魔だけでなく人間たちも招集し、天界であったこと。
今後の天魔界の事を話し始めました。』
~魔王城バルコニー~
魔王城のバルコニーに立つ魔界姫マリーの眼前には、天使や悪魔、使い魔に人間。
この天魔界に住む、全ての住人が集まっていた。
「まず最初に、今回の戦いで散っていった多くの戦士たちに祈りを捧げましょう。」
祈りを捧げる中、マリーは ゆっくりと目をあけると、思いが一つになった天魔界の住人たちに 透き通るような声で語り掛けた。
「今回の事件は、お互いがお互いのことを理解していなかった為に起きてしまった悲しい事件よ。
だけど、この事件のおかげで、天魔界が一つに成れたことも事実。
美化するつもりはないけど、この戦いがあったからこそだと言える部分もある。
・
・
・
それから、知っての通り、事件の発端となった諸悪の根源と共に、この世界から大気を覆う魔法の概念が消滅したわ。
魔法が使いづらくなることで、これから先、出来ること出来ないことが増えてくるはずよ。
お互いに助け合えなければ、苦労することもたくさんあると思う。
・
・
・
だからこそ、この戦いを乗り越えた 私たちは、より一層、互いが理解し尊重しあい、共に助け合い、生きていく必要があるわ。
みんな、私に力を貸して!
みんなの力で共に天魔界を発展させていきましょう!
きっと素晴らしい未来が待っているはずよ!
・
・
・
いまここに、真実の愛の女神マリーが命ずる。
今後、幾千幾億年の月日が流れても、全ての天魔界の住人が幸せであれ!」
『マリーさんの言葉に、天使も悪魔も使い魔も人間も、皆が手を繋ぎあい喜んでいました。
それから、いいこともあったんですよね。
マリーさんに笑顔が戻る大事件!
この演説の数日後の事でしたね。』
~数日後~
魔王城に、天魔界に新しく転生してきた使い魔たちが集められた。
そんな使い魔の集団の中から、マリーが一人の使い魔を見つめ、目に涙をためている。
「マリーさま、いま戻りましたニャン。」
「まったく・・・たくさん仕事が溜まってるわよ!」
「大丈夫ニャン!
俺に任せるッス ニャン!」
END
・君は、彼から貰った笛を吹いたか?
YES
NO
→ To be continued...
10
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
いつも楽しく読ませてもらってます。
014話の続きが気になります、続きを書いたりはないんでしょうか。
もちろん本編も楽しく読ませてもらってます。