短編作品劇場

黒山羊

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目指せ地獄の門

8歳

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久しぶりに部屋をのぞくと、ちょうどエイトが、カタナを持って出ていくところだった。


その光景を、ベットの上から見送るレヴィア。



エイトが出ていき、しばらくたつと、レヴィアがソワソワし始めた。


ベットからおり、扉を開け、廊下を確かめる。



そのまま本棚に向かい、一冊の本を選ぶ。

表紙のタイトルは、【めざせ!初級魔法使い】と書いてある。

レヴィアも魔法が使いたくなったのだろうか?



しばらく本を眺めた後、鏡の前でポーズを決める。

すこし口をとがらせてみたり、笑顔を作ってみたりしている。



鏡の前のポーズに満足したのか、満面の笑みで戻ってきた、本を眺める。



また鏡の前に移動してポーズをとる。



その作業を何度も何度も繰り返している。





君は、レヴィアがポーズを決めている間に、本の内容を確認してみた。


この秋、流行のファッションと書かれたページが開かれている・・・?


よくみると、表紙は古いものだが、中の書物は、最近発行された物のようだ。

レヴィアは満足したのか、本を元の位置に直し、自分もベットの上に戻る。






コンコン!

エイト「ただいまー、入っても大丈夫?」

レヴィア「どうぞ!」

エイトが帰ってきたようだ。



エイトは、女神様と戦いの修行をしていたようで、汗をかいている。



エイト「今日は、凄く為になる訓練だったよ。」

エイトは本棚の前に移動する。


レヴィアは興味がないようで、本を読んだままの姿勢で答えている。

レヴィア「ふーん。で?」



エイト「うん、女神様が攻撃の合間に簡易魔法で追撃してくるんだけど、その連携が凄くってね!」

レヴィア「ふーん。で?」



エイトは、何か本を探しているようだ。

エイト「あれー、どこかな?」

レヴィア「ふーん。で?」



エイト「あったあった!【めざせ!初級魔法使い】の本!」

レヴィア「ふーん・・・・・・。」


レヴィアがエイトの方を見る!



レヴィア「ダメーーーーーーーーーーーーーーーー!」



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