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周遊編
87 オルニス国 02
今にも泣き出しそうな感動ぶりで魔塔主を見つめている彼らの姿は私が思い描いていた長い耳のエルフだった。
このような山の高いところに住んでいる割にはあまり紫外線にさらされていないのか、紫外線に強い肌質なのか、肌は白くて艶やかだった。
衣装は前世のゲームやアニメでよく見る神官が着ていたような裾の長いもので、非常に洗練されて見えた。
「300年ぶりのご帰還、皆首を長くして待っておりました」
老齢のエルフが魔塔主の前に膝をつき、他のエルフたちもそれに従った。
「今日は私が仕える王子が天空都市を見たいと言うので連れてきたのです」
私は魔塔主の言葉に驚いた。
魔塔はエトワール王国に移ってきたが、どこの国にも属せず、魔塔の主は誰にも仕えることはないはずだ。
確かに、今回は私が旅の同行を依頼したものの、それを仕えるなどと言うと非常に面倒な誤解を生みそうだ。
その誤解のせいでエルフたちの怒りを買うのではないかと心配したが、エルフたちは「おお!」と感嘆の声をあげて私に詰め寄った。
「あなた様のおかげでローゼンクロイツ様がお戻りになったのですね!」
「ようこそオルニスへ! 歓迎いたします!」
「ぜひとも、何十年でも何百年でも滞在してください!」
この世界でもエルフは長寿だと習ったが、時間感覚が違いすぎる。
「すぐに宴の準備だ!」
「まずはお部屋へご案内いたします!」
エルフたちに案内されて気付いたのだが、塔のてっぺんだと思っていた場所はこの国の政治の中心である城の一番高い見張り台だった。
人間たちの中には魔法使いはそれほど多くないが、エルフたちは全員が強弱はあれど魔法を扱える。
魔力を探知することは敵を見つけるためにも大事な能力なので、城内に馴染みのない魔力が現れればすぐにわかるそうだ。
それが、馴染みがないどころか、自分たちが1000年ほど前に国の長と定めた者の魔力が現れたのだから城内の者はすぐにわかったそうだ。
ちなみに、オルニス国は王制国家ではなく、最も優れた魔法使いが長となるそうだ。
ある意味、オルニス国の長と魔塔の主が同一人物になることは必然ということだ。
エルフ以外から優れた魔法使いが出れば、別々の人物がトップに就くこともあるだろうが、エルフは魔法に長けた種族で、さらに長命なのでそのようなことは滅多に起こらないだろう。
「魔塔主はエルフだったのですね」
城内の客室に案内された。
案内してくれたエルフは身の回りの世話をする女性を何人か置いていこうとしたが、それはカルロが断った。
「以前聞いた魔塔主の話はなんだったのですか?」
前の魔塔主に拾われて10歳で魔塔主になったと話していたのに。
「あれも私の話ですよ」
魔塔主の言葉に私は首を傾げた。
1000年前には魔塔主はこの国の首長になっていた。
下町でボロ布を纏って母親と一緒に生きていた頃というのは、もっと前の話ということか。
本には少数派亜人種のエルフは集団で暮らすとあったが、魔塔主の両親は違ったということなのだろうか?
もしくは、魔塔主の両親の片方はエルフではない他の種族だったのだろうか?
私がじっと人と変わらない見た目の魔塔主の耳を見つめると、魔塔主はにこりと微笑んだ。
「人間への擬態が上手いでしょう?」
「はい。とても」
その耳は本当に魔法によるものなのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。しかし、それは私にはわからないことだったし、私が知ったところでさしたる意味はない。
「今度、リヒト様にも幻影の魔法を教えて差し上げましょう」
幻影の魔法ということは、実際に形を変えているのではなく、そのように見せているだけということか。
それなら、きっと光属性の魔法なのだろう。
「それならもっと前に教わりたかったです」
この姿を変えることができる魔法があると知っていれば、あの変態に対して、オーロ皇帝まで巻き込んであんなに警戒しなくてもよかったのではないだろうか?
「リヒト様を狙う変態のことを知っていたならば早く教えてあげたのですが」
「魔塔主は変態のことを知っていたのですか?」
世俗に興味のない魔塔主のことだから変態のことは知らないと思っていた。ん?いや、「知っていたならば」と言っていたから、やはり知らなかったのだろう。最近までは。
「従者君が教えてくれたのですよ」
「カルロが? いつ二人で話したのですか?」
カルロと魔塔主は二人で話すほど仲良くなかった……
むしろ、仲は悪かったはずだ。
不思議に思ってカルロを見ると、なんだかバツが悪そうな顔をしている。
「えっと、あの……秘密です」
困っている様子のカルロも可愛いので、私は「わかった」と頷いた。
「気にならないのですか?」
魔塔主が面白そうにこちらを見てくる。
「気にはなりますが、カルロを困らせたいわけではないので」
私は幻影魔法に話を戻した。
「平民の大人に見えるようにできれば動ける範囲が広がりますね」
情報ギルドに頼らなくても自分で情報を収集することができるようになるだろう。
しかし、平民の大人に見えるように幻影魔法を使うという案は魔塔主に却下された。
「それは可愛くないのでやめましょう。うさぎになるというのはいかがでしょう?」
「そんな不便なものにはなりたくありません」
そもそもただの幻影魔法なのに、自分の体よりもサイズの小さいものになどなれるのだろうか?
私はため息をついたが、「うさぎ……」となぜかカルロが期待したような眼差しを向けてくる。
「カルロ、絶対にしないよ?」
念の為にそう言うとカルロが残念そうな表情になった。
「従者君は猫なんて似合いそうですね」
魔塔主の言葉に私は首を傾げた。
「カルロはどちらかというと犬でしょう?」
可愛いもふもふの子犬が似合う。
「どうやら私とリヒト王子では従者君に対する認識の違いがあるようですね」
「カルロに対してではなく、犬や猫に対しての認識の違いかもしれませんよ?」
カルロは可愛いから、犬でも猫でも似合うだろう。
「魔塔主は猫派なのではないですか?」
猫派だから、カルロを自身が可愛いと感じる猫のようだと思ったのではないだろうか?
「猫派というのは?」
「犬よりも猫が好きということです」
「では、リヒト様は犬派ということですか?」
「私はどちらも好きです。犬も猫も可愛いですから」
私がそう答えるとどういうわけかカルロの頬が少し赤く染まった。
これはあれだろうか。
毎日、可愛い可愛いと言われて育った犬猫が飼い主の「可愛い」という言葉に無条件に反応してしまうというやつではないだろうか?
やはりカルロが可愛くて私はカルロの頭を撫でた。
このような山の高いところに住んでいる割にはあまり紫外線にさらされていないのか、紫外線に強い肌質なのか、肌は白くて艶やかだった。
衣装は前世のゲームやアニメでよく見る神官が着ていたような裾の長いもので、非常に洗練されて見えた。
「300年ぶりのご帰還、皆首を長くして待っておりました」
老齢のエルフが魔塔主の前に膝をつき、他のエルフたちもそれに従った。
「今日は私が仕える王子が天空都市を見たいと言うので連れてきたのです」
私は魔塔主の言葉に驚いた。
魔塔はエトワール王国に移ってきたが、どこの国にも属せず、魔塔の主は誰にも仕えることはないはずだ。
確かに、今回は私が旅の同行を依頼したものの、それを仕えるなどと言うと非常に面倒な誤解を生みそうだ。
その誤解のせいでエルフたちの怒りを買うのではないかと心配したが、エルフたちは「おお!」と感嘆の声をあげて私に詰め寄った。
「あなた様のおかげでローゼンクロイツ様がお戻りになったのですね!」
「ようこそオルニスへ! 歓迎いたします!」
「ぜひとも、何十年でも何百年でも滞在してください!」
この世界でもエルフは長寿だと習ったが、時間感覚が違いすぎる。
「すぐに宴の準備だ!」
「まずはお部屋へご案内いたします!」
エルフたちに案内されて気付いたのだが、塔のてっぺんだと思っていた場所はこの国の政治の中心である城の一番高い見張り台だった。
人間たちの中には魔法使いはそれほど多くないが、エルフたちは全員が強弱はあれど魔法を扱える。
魔力を探知することは敵を見つけるためにも大事な能力なので、城内に馴染みのない魔力が現れればすぐにわかるそうだ。
それが、馴染みがないどころか、自分たちが1000年ほど前に国の長と定めた者の魔力が現れたのだから城内の者はすぐにわかったそうだ。
ちなみに、オルニス国は王制国家ではなく、最も優れた魔法使いが長となるそうだ。
ある意味、オルニス国の長と魔塔の主が同一人物になることは必然ということだ。
エルフ以外から優れた魔法使いが出れば、別々の人物がトップに就くこともあるだろうが、エルフは魔法に長けた種族で、さらに長命なのでそのようなことは滅多に起こらないだろう。
「魔塔主はエルフだったのですね」
城内の客室に案内された。
案内してくれたエルフは身の回りの世話をする女性を何人か置いていこうとしたが、それはカルロが断った。
「以前聞いた魔塔主の話はなんだったのですか?」
前の魔塔主に拾われて10歳で魔塔主になったと話していたのに。
「あれも私の話ですよ」
魔塔主の言葉に私は首を傾げた。
1000年前には魔塔主はこの国の首長になっていた。
下町でボロ布を纏って母親と一緒に生きていた頃というのは、もっと前の話ということか。
本には少数派亜人種のエルフは集団で暮らすとあったが、魔塔主の両親は違ったということなのだろうか?
もしくは、魔塔主の両親の片方はエルフではない他の種族だったのだろうか?
私がじっと人と変わらない見た目の魔塔主の耳を見つめると、魔塔主はにこりと微笑んだ。
「人間への擬態が上手いでしょう?」
「はい。とても」
その耳は本当に魔法によるものなのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。しかし、それは私にはわからないことだったし、私が知ったところでさしたる意味はない。
「今度、リヒト様にも幻影の魔法を教えて差し上げましょう」
幻影の魔法ということは、実際に形を変えているのではなく、そのように見せているだけということか。
それなら、きっと光属性の魔法なのだろう。
「それならもっと前に教わりたかったです」
この姿を変えることができる魔法があると知っていれば、あの変態に対して、オーロ皇帝まで巻き込んであんなに警戒しなくてもよかったのではないだろうか?
「リヒト様を狙う変態のことを知っていたならば早く教えてあげたのですが」
「魔塔主は変態のことを知っていたのですか?」
世俗に興味のない魔塔主のことだから変態のことは知らないと思っていた。ん?いや、「知っていたならば」と言っていたから、やはり知らなかったのだろう。最近までは。
「従者君が教えてくれたのですよ」
「カルロが? いつ二人で話したのですか?」
カルロと魔塔主は二人で話すほど仲良くなかった……
むしろ、仲は悪かったはずだ。
不思議に思ってカルロを見ると、なんだかバツが悪そうな顔をしている。
「えっと、あの……秘密です」
困っている様子のカルロも可愛いので、私は「わかった」と頷いた。
「気にならないのですか?」
魔塔主が面白そうにこちらを見てくる。
「気にはなりますが、カルロを困らせたいわけではないので」
私は幻影魔法に話を戻した。
「平民の大人に見えるようにできれば動ける範囲が広がりますね」
情報ギルドに頼らなくても自分で情報を収集することができるようになるだろう。
しかし、平民の大人に見えるように幻影魔法を使うという案は魔塔主に却下された。
「それは可愛くないのでやめましょう。うさぎになるというのはいかがでしょう?」
「そんな不便なものにはなりたくありません」
そもそもただの幻影魔法なのに、自分の体よりもサイズの小さいものになどなれるのだろうか?
私はため息をついたが、「うさぎ……」となぜかカルロが期待したような眼差しを向けてくる。
「カルロ、絶対にしないよ?」
念の為にそう言うとカルロが残念そうな表情になった。
「従者君は猫なんて似合いそうですね」
魔塔主の言葉に私は首を傾げた。
「カルロはどちらかというと犬でしょう?」
可愛いもふもふの子犬が似合う。
「どうやら私とリヒト王子では従者君に対する認識の違いがあるようですね」
「カルロに対してではなく、犬や猫に対しての認識の違いかもしれませんよ?」
カルロは可愛いから、犬でも猫でも似合うだろう。
「魔塔主は猫派なのではないですか?」
猫派だから、カルロを自身が可愛いと感じる猫のようだと思ったのではないだろうか?
「猫派というのは?」
「犬よりも猫が好きということです」
「では、リヒト様は犬派ということですか?」
「私はどちらも好きです。犬も猫も可愛いですから」
私がそう答えるとどういうわけかカルロの頬が少し赤く染まった。
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