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魔法学園編
171 来訪者 01
「こちらがお手紙で書いていた外套デザインです」
イェレナが数枚の外套デザインをテーブルに並べた。
魔法学園が閉校して生徒たちが各国に帰った後、イェレナからも何度か手紙をもらっていた。
その手紙の中で、制服だけでなく外套も統一したらどうかという案があった。
他の生徒からもそうした手紙をもらっていたから、最もデザインや素材について詳細に書いていたイェレナと手紙のやり取りでアイデアを広げて、他の生徒からの手紙にも返信でこのようなアイデアがあるがどうかと意見を聞いてみた。
クラス全員の賛同を得て、制服だけでなく外套も皆で同じものを揃えることになり、次の開校日までにデザインや素材を決めて全生徒数を揃える必要ができた。
そのため、具体的に話を詰めるためにイェレナにエトワールまで来てもらったのだ。
私が転移できることは、まだ公然の秘密である。
イェレナがエトワールに来ることを躊躇うようであれば、私が馬車で向かったふりをして転移魔法で行くつもりでいたが、イェレナは快くこちらに来ることを受け入れてくれ、今は客間でイェレナが提案する外套のデザインを見せてもらっているところだった。
「こちらは可愛らしくて女性に人気で、男性はこちらのシンプルなものがいいという意見が多かったです」
三種類のデザインの中から二種類を示してイェレナはそのように説明した。
「では、女性用はそちらで、男性用はこちらで……」
私がそう言うと、彼女は最後のデザイン画を手に取った。
「なので、こちらにしたいと思います」
「そちらは、女性には控えめすぎないですか?」
「女性にも男性にも平均的に人気だったのがこちらですので大丈夫です」
「しかし、制服のように男女それぞれのデザインがあればいいのではないですか?」
「それだと、また男子生徒ばかりリヒト様とお揃いの外套を着る事になり、女の子たちの不満が大きくなるだけですから」
そう微笑まれて、私は困惑した。
皆が外套も統一感のあるものがいいと言ったためにそのようなデザインを考えてもらったはずだ。
女性用、男性用と若干のデザインの違いはあれど、この二つは十分に統一感を感じることができるデザインだ。
最後の一つは確かに男女兼用できそうなデザインだが、女性用にしてはシンプルすぎるし、男性用にしては装飾が多いように感じるデザインだ。
これが一般の者たちが着る外套ならばそれほどシンプルとも言えないが、彼らは王女王子だ。
本当にこれでいいのだろうか?
「カルロはどう思う?」
「皆がいいのであれば、いいのではないですか?」
皆が同じ外套を着るという提案を受けてからカルロはこの話題が出るたびにすこしだけ不機嫌になる。
「確かに、みんなで決めて、これが良いというのなら……」
「では、デザインはこちらで作らせていただきますわ」
「次に」とイェレナは外套の素材のサンプルを広げた。
デザイナーや針子などを連れて来ずに全てをイェレナ自身が説明してくれるつもりのようだ。
「イェレナ様は裁縫が得意なのですか?」
職人でもないのにデザインについても布地などの素材についても随分と詳しく説明することに感心して質問しただけなのだが、イェレナは恥ずかしそうに下を向いた。
「冬が厳しいモラガル王国では男性が狩りをして、女性がその毛皮でマントやコートなどの外套を作ったり、肉を加工して保存食を作って冬支度をするという伝統があり、加工する際には王族や貴族、平民の垣根を超えて一緒に行われるのです。ですから、わたくしも裁縫をすることができます……」
そのように教えてくれたイェレナの声はなぜかどんどん小さくなっていく。
「他の国では、王女は刺繍や詩、絵画や歌、音楽やダンスを学ぶのだと聞きました。しかし、我が国では、そうしたものよりも厳しい冬を乗り越える知恵の方が尊ばれるため、わたくしは他の国の王女のような教養はなくて……」
「お恥ずかしいです」とイェレナは小さな声で言った。
私はなぜそのようにイェレナが萎縮しているのか不思議だった。
「私はイェレナ様の国の伝統は素晴らしいものだと思いますよ」
我が国に根付いていた悍ましい慣習なんかと比べたら、堂々と胸を張って口にできる伝統だろう。
恥ずかしい点などひとつもないのだから。
「ほ、本当にそう思われますか?」
イェレナが上目遣いで私を見てきたので私は深く頷いた。
「もちろんです」
私の言葉でやっとイェレナは安心したのか、にこりと微笑んだ。
「実のところ、リヒト様ならばそのようにおっしゃってくださるのではないかと思っておりました」
「きっと、クラスメイトのみんなもそのように言うはずですよ」
「それは分かりませんが、偶然にも先生方がわたくしの国を馬鹿にしていた者たちは皆強制送還してくださいましたから、楽しく学園生活を過ごすことができていますわ」
「確かに、言葉遣いが悪い者や素行が悪い者、態度が悪い者など、どんどん強制送還していましたからね」
「自分も叱られたらどうしようかと緊張もしましたが、他者を虐げるような方々がどんどんいなくなるので、正直、安心していた面もございました。他の方々もそうおっしゃっておりましたわ」
魔塔の魔法使いたちがどんどんと生徒たちを強制送還するものだから最初の頃は生徒が誰もいなくなってしまうのではないかと不安になったが、最終的には礼儀正しく、自制心のある生徒だけが残ったため、落ち着いた状況で授業をすることができる環境が整ったのだ。
「今日はこれくらいにしましょう」
イェレナに素材を一通り説明してもらったところで具体的に話を進めるのは明日以降にする事にした。
明日はライオスとナタリアもこちらに来る予定になっているし、他にも外套を統一する事について積極的に意見を出してくれた者をイェレナが呼びたいと言っていたので許可していたのだ。
「デザインは他の方と話し合った結果、先ほどのものとは変わっても問題ないですからね」
「それはありません!」
そうイェレナはやけにキッパリと言った。
イェレナが数枚の外套デザインをテーブルに並べた。
魔法学園が閉校して生徒たちが各国に帰った後、イェレナからも何度か手紙をもらっていた。
その手紙の中で、制服だけでなく外套も統一したらどうかという案があった。
他の生徒からもそうした手紙をもらっていたから、最もデザインや素材について詳細に書いていたイェレナと手紙のやり取りでアイデアを広げて、他の生徒からの手紙にも返信でこのようなアイデアがあるがどうかと意見を聞いてみた。
クラス全員の賛同を得て、制服だけでなく外套も皆で同じものを揃えることになり、次の開校日までにデザインや素材を決めて全生徒数を揃える必要ができた。
そのため、具体的に話を詰めるためにイェレナにエトワールまで来てもらったのだ。
私が転移できることは、まだ公然の秘密である。
イェレナがエトワールに来ることを躊躇うようであれば、私が馬車で向かったふりをして転移魔法で行くつもりでいたが、イェレナは快くこちらに来ることを受け入れてくれ、今は客間でイェレナが提案する外套のデザインを見せてもらっているところだった。
「こちらは可愛らしくて女性に人気で、男性はこちらのシンプルなものがいいという意見が多かったです」
三種類のデザインの中から二種類を示してイェレナはそのように説明した。
「では、女性用はそちらで、男性用はこちらで……」
私がそう言うと、彼女は最後のデザイン画を手に取った。
「なので、こちらにしたいと思います」
「そちらは、女性には控えめすぎないですか?」
「女性にも男性にも平均的に人気だったのがこちらですので大丈夫です」
「しかし、制服のように男女それぞれのデザインがあればいいのではないですか?」
「それだと、また男子生徒ばかりリヒト様とお揃いの外套を着る事になり、女の子たちの不満が大きくなるだけですから」
そう微笑まれて、私は困惑した。
皆が外套も統一感のあるものがいいと言ったためにそのようなデザインを考えてもらったはずだ。
女性用、男性用と若干のデザインの違いはあれど、この二つは十分に統一感を感じることができるデザインだ。
最後の一つは確かに男女兼用できそうなデザインだが、女性用にしてはシンプルすぎるし、男性用にしては装飾が多いように感じるデザインだ。
これが一般の者たちが着る外套ならばそれほどシンプルとも言えないが、彼らは王女王子だ。
本当にこれでいいのだろうか?
「カルロはどう思う?」
「皆がいいのであれば、いいのではないですか?」
皆が同じ外套を着るという提案を受けてからカルロはこの話題が出るたびにすこしだけ不機嫌になる。
「確かに、みんなで決めて、これが良いというのなら……」
「では、デザインはこちらで作らせていただきますわ」
「次に」とイェレナは外套の素材のサンプルを広げた。
デザイナーや針子などを連れて来ずに全てをイェレナ自身が説明してくれるつもりのようだ。
「イェレナ様は裁縫が得意なのですか?」
職人でもないのにデザインについても布地などの素材についても随分と詳しく説明することに感心して質問しただけなのだが、イェレナは恥ずかしそうに下を向いた。
「冬が厳しいモラガル王国では男性が狩りをして、女性がその毛皮でマントやコートなどの外套を作ったり、肉を加工して保存食を作って冬支度をするという伝統があり、加工する際には王族や貴族、平民の垣根を超えて一緒に行われるのです。ですから、わたくしも裁縫をすることができます……」
そのように教えてくれたイェレナの声はなぜかどんどん小さくなっていく。
「他の国では、王女は刺繍や詩、絵画や歌、音楽やダンスを学ぶのだと聞きました。しかし、我が国では、そうしたものよりも厳しい冬を乗り越える知恵の方が尊ばれるため、わたくしは他の国の王女のような教養はなくて……」
「お恥ずかしいです」とイェレナは小さな声で言った。
私はなぜそのようにイェレナが萎縮しているのか不思議だった。
「私はイェレナ様の国の伝統は素晴らしいものだと思いますよ」
我が国に根付いていた悍ましい慣習なんかと比べたら、堂々と胸を張って口にできる伝統だろう。
恥ずかしい点などひとつもないのだから。
「ほ、本当にそう思われますか?」
イェレナが上目遣いで私を見てきたので私は深く頷いた。
「もちろんです」
私の言葉でやっとイェレナは安心したのか、にこりと微笑んだ。
「実のところ、リヒト様ならばそのようにおっしゃってくださるのではないかと思っておりました」
「きっと、クラスメイトのみんなもそのように言うはずですよ」
「それは分かりませんが、偶然にも先生方がわたくしの国を馬鹿にしていた者たちは皆強制送還してくださいましたから、楽しく学園生活を過ごすことができていますわ」
「確かに、言葉遣いが悪い者や素行が悪い者、態度が悪い者など、どんどん強制送還していましたからね」
「自分も叱られたらどうしようかと緊張もしましたが、他者を虐げるような方々がどんどんいなくなるので、正直、安心していた面もございました。他の方々もそうおっしゃっておりましたわ」
魔塔の魔法使いたちがどんどんと生徒たちを強制送還するものだから最初の頃は生徒が誰もいなくなってしまうのではないかと不安になったが、最終的には礼儀正しく、自制心のある生徒だけが残ったため、落ち着いた状況で授業をすることができる環境が整ったのだ。
「今日はこれくらいにしましょう」
イェレナに素材を一通り説明してもらったところで具体的に話を進めるのは明日以降にする事にした。
明日はライオスとナタリアもこちらに来る予定になっているし、他にも外套を統一する事について積極的に意見を出してくれた者をイェレナが呼びたいと言っていたので許可していたのだ。
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「それはありません!」
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