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黒の国25‐3
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九十三階層
巨大な柱が立ち並ぶ不思議な景色
まるで神殿みたいで、柱のてっぺんにはガーゴイルのような像が置いてあった
「不気味ですね」
早速エンシュが怖がってるけど、霊のような気配はしない
でも誰かに見られてる気がする
「ここまで来れる人、いたんだ」
「ね、でも、私たちに倒されて終わり。それが運命」
神殿中に響く声
どこから聞こえてくるんだろう?
「六人は突如地面に転がり、なかなか立ち上がることができません」
そんなセリフのような声が聞こえたと同時に僕たちは地面に転がった
しかも足が滑り続けるから立てない
「どこからともなく弓矢が飛んできて、狐の女の子を貫きます」
本当にどこからともなく矢が飛んできてクノエちゃんの胸に突き刺さって戦闘不能になった
「え? 何今の」
動けなくなったクノエちゃんが不思議そうな顔をしている
僕たちにも何が起こったのか分からない
「幾筋にも分かれた神の怒りが五人を襲います」
一体どこから
上を見ると眩い光が天井を埋め尽くし、雷となって降り注いだ
でも今度はそれを避けることができた
「あら、先見ができるのね、意外だわ」
「じゃ、僕たちも正体を現すとしよう」
目の前に二冊の本が現れる
その本から二人の子供が飛び出した
「やぁ、僕達は想像主だよ」
「創造主?」
「君たちが考えているようなすごいものじゃないよ。想像を現実にする者さ」
「私たち、世界を創ったこともあるのよ」
本を開く二人
「ガーゴイルたちは動き出し、私達を守ります」
「ガーゴイルたちは動き出し、君達を倒します」
まるで未来を書き換えているかのような二人の能力
動き出したガーゴイルたちは二人を守るように飛び、僕たちに攻撃を加えてきた
一匹一匹は強くない
倒せるんだけど、二人の能力がチマチマと発動してダメージを蓄積させていく
それでも何とか回復をしつつガーゴイルたちを倒していった
「大きな刃が五人に襲い掛かりました」
少女の声に反応するかのように現れ動く巨大な剣
それが浮遊しながら僕らに切りかかってくる
「く、近づけないよ」
「お任せください!」
エンシュの蹴りで剣の動きを止める
「大きな盾が僕たちを守ります」
今度は浮遊する巨大な盾が二人の前に落ちてきた
「ウィンドボム!」
圧縮した風を一気に炸裂させる魔法を盾に当てるフーレン
でも盾には傷一つついていない
「植物召喚、巨木の格闘家!」
アスラムの召喚した大きな木の格闘家、身の丈は五メートルほどもある
これなら盾をどうにかできそうだ
巨木格闘家は盾を掴み、蹴り上げる
高く飛んだ盾を追うように飛び上がり、両拳を叩き込んで地面にたたきつけた
その時気づいたけど、どうやらこの二人、一度何かを召喚するとそれが倒されるか壊されるまで次の召喚ができないみたい
まぁそれでも転ばせるとかの妨害はできるから十分厄介なんだけどね
その厄介な妨害も、二人があらかじめ言ってくれるから少しずつ避けることができるようになってきた
「飛燕脚!」
素早く二人の懐に踏み込んだエンシュが脚撃を少年の腹部にめり込ませる
「うぐっ」
「兄さん!」
今の攻撃で盾と剣は消えた
「大丈夫、でも、なかなかやるね。仕方ないから本気で行くよ」
二人が本を重ねると、一つの輝く本になった
「「小さな世界!」」
まわりの景色が変わり、いつの間にか草原に立っていた
「ここは、一体・・・」
周りを見てみるけど、どこまでも広がる地平線があるだけで二人の姿が見えない
「あれ? クノエちゃんもいない」
この草原にいるのは僕達五人だけだった
それからしばらく探索してみたけど、街はおろか道も見えない
一体ここはどこなんだろう?
「ゴーレム召喚!」
僕はゴーレムたちを召喚して走らせてみた
しばらくすると前方方向へ走っていったゴーレムが僕たちの後ろから走って来た
「思った通りだ」
「どういう~、ことですか~?」
「うん、ここ、小さい球体状の世界みたいなんだ」
そう、ここはまるで小さな星だった
さっきのゴーレムも回り込んだわけじゃなくて、普通に一周してきただけなんだ
どうやら僕らは文字通り小さな世界に閉じ込められたらしい
詰んだと思ったけど、このゲームはクリアするのが目的なんだから、どこかに抜け道があるはずなんだ
草原を注意深く探すと本が落ちていた
それを開く
“惑わされるな、君たちはどこにも行っていない”
書かれていたのはその一言だけ
これはつまり、僕らは幻覚を見せられている?
いや、いくら叩いてもつねっても痛いだけで目が覚めることもない
もう一度本を開いてみる
でも書いてあるのは先ほどの一言だけだった
「リディエラ様~、疲れました~、ちょっと休憩してもいいですか~?」
「うん、少し休もっか」
フーレンはすやすやと寝始めた。と思ったらすぐにガバッと起き上がる
「リディエラ様! 目を~、目を閉じてみて下さい~」
「目を?」
言われるがまま目を閉じると、何やら文字が浮かんできた
「なにこれ!?」
その文字は“草原を焼け”と書いてあった
試しに魔法で焼くと、草原に穴が開いた
のぞき込むと、先ほどいた神殿のような場所が見える
「気づかれちゃったね」
「気づかれたみたいね」
「やっぱり蘇ったばかりだから力が落ちてるみたい」
「そうだね」
穴に飛び込むと二人の子供が燃える本を手に立っていた
「おめでとう、クリアだよ」
「おめでとう、クリアだわ」
二人はどこからともなく新しい本を取り出し、微笑んだ
「先に進むといいよ。これを破られた時点で僕らの負けだからね」
「あの、あなたたちの名前は?」
クリアしたのはいいけど、二人の名前を聞いていなかった
「ないよ」
「ないわ」
「でも、呼んでくれるなら僕達の娘がつけてくれた名前がいいな」
二人は少し恥ずかしそうに自分たちの名前を言った
「僕はラシン」
「私はプリア」
二人は女神となった娘に名前を付けてもらったらしい
いつか会わせてあげると僕らに手を振り、二人は消えた
二人の娘の名前はプリシラというらしい
巨大な柱が立ち並ぶ不思議な景色
まるで神殿みたいで、柱のてっぺんにはガーゴイルのような像が置いてあった
「不気味ですね」
早速エンシュが怖がってるけど、霊のような気配はしない
でも誰かに見られてる気がする
「ここまで来れる人、いたんだ」
「ね、でも、私たちに倒されて終わり。それが運命」
神殿中に響く声
どこから聞こえてくるんだろう?
「六人は突如地面に転がり、なかなか立ち上がることができません」
そんなセリフのような声が聞こえたと同時に僕たちは地面に転がった
しかも足が滑り続けるから立てない
「どこからともなく弓矢が飛んできて、狐の女の子を貫きます」
本当にどこからともなく矢が飛んできてクノエちゃんの胸に突き刺さって戦闘不能になった
「え? 何今の」
動けなくなったクノエちゃんが不思議そうな顔をしている
僕たちにも何が起こったのか分からない
「幾筋にも分かれた神の怒りが五人を襲います」
一体どこから
上を見ると眩い光が天井を埋め尽くし、雷となって降り注いだ
でも今度はそれを避けることができた
「あら、先見ができるのね、意外だわ」
「じゃ、僕たちも正体を現すとしよう」
目の前に二冊の本が現れる
その本から二人の子供が飛び出した
「やぁ、僕達は想像主だよ」
「創造主?」
「君たちが考えているようなすごいものじゃないよ。想像を現実にする者さ」
「私たち、世界を創ったこともあるのよ」
本を開く二人
「ガーゴイルたちは動き出し、私達を守ります」
「ガーゴイルたちは動き出し、君達を倒します」
まるで未来を書き換えているかのような二人の能力
動き出したガーゴイルたちは二人を守るように飛び、僕たちに攻撃を加えてきた
一匹一匹は強くない
倒せるんだけど、二人の能力がチマチマと発動してダメージを蓄積させていく
それでも何とか回復をしつつガーゴイルたちを倒していった
「大きな刃が五人に襲い掛かりました」
少女の声に反応するかのように現れ動く巨大な剣
それが浮遊しながら僕らに切りかかってくる
「く、近づけないよ」
「お任せください!」
エンシュの蹴りで剣の動きを止める
「大きな盾が僕たちを守ります」
今度は浮遊する巨大な盾が二人の前に落ちてきた
「ウィンドボム!」
圧縮した風を一気に炸裂させる魔法を盾に当てるフーレン
でも盾には傷一つついていない
「植物召喚、巨木の格闘家!」
アスラムの召喚した大きな木の格闘家、身の丈は五メートルほどもある
これなら盾をどうにかできそうだ
巨木格闘家は盾を掴み、蹴り上げる
高く飛んだ盾を追うように飛び上がり、両拳を叩き込んで地面にたたきつけた
その時気づいたけど、どうやらこの二人、一度何かを召喚するとそれが倒されるか壊されるまで次の召喚ができないみたい
まぁそれでも転ばせるとかの妨害はできるから十分厄介なんだけどね
その厄介な妨害も、二人があらかじめ言ってくれるから少しずつ避けることができるようになってきた
「飛燕脚!」
素早く二人の懐に踏み込んだエンシュが脚撃を少年の腹部にめり込ませる
「うぐっ」
「兄さん!」
今の攻撃で盾と剣は消えた
「大丈夫、でも、なかなかやるね。仕方ないから本気で行くよ」
二人が本を重ねると、一つの輝く本になった
「「小さな世界!」」
まわりの景色が変わり、いつの間にか草原に立っていた
「ここは、一体・・・」
周りを見てみるけど、どこまでも広がる地平線があるだけで二人の姿が見えない
「あれ? クノエちゃんもいない」
この草原にいるのは僕達五人だけだった
それからしばらく探索してみたけど、街はおろか道も見えない
一体ここはどこなんだろう?
「ゴーレム召喚!」
僕はゴーレムたちを召喚して走らせてみた
しばらくすると前方方向へ走っていったゴーレムが僕たちの後ろから走って来た
「思った通りだ」
「どういう~、ことですか~?」
「うん、ここ、小さい球体状の世界みたいなんだ」
そう、ここはまるで小さな星だった
さっきのゴーレムも回り込んだわけじゃなくて、普通に一周してきただけなんだ
どうやら僕らは文字通り小さな世界に閉じ込められたらしい
詰んだと思ったけど、このゲームはクリアするのが目的なんだから、どこかに抜け道があるはずなんだ
草原を注意深く探すと本が落ちていた
それを開く
“惑わされるな、君たちはどこにも行っていない”
書かれていたのはその一言だけ
これはつまり、僕らは幻覚を見せられている?
いや、いくら叩いてもつねっても痛いだけで目が覚めることもない
もう一度本を開いてみる
でも書いてあるのは先ほどの一言だけだった
「リディエラ様~、疲れました~、ちょっと休憩してもいいですか~?」
「うん、少し休もっか」
フーレンはすやすやと寝始めた。と思ったらすぐにガバッと起き上がる
「リディエラ様! 目を~、目を閉じてみて下さい~」
「目を?」
言われるがまま目を閉じると、何やら文字が浮かんできた
「なにこれ!?」
その文字は“草原を焼け”と書いてあった
試しに魔法で焼くと、草原に穴が開いた
のぞき込むと、先ほどいた神殿のような場所が見える
「気づかれちゃったね」
「気づかれたみたいね」
「やっぱり蘇ったばかりだから力が落ちてるみたい」
「そうだね」
穴に飛び込むと二人の子供が燃える本を手に立っていた
「おめでとう、クリアだよ」
「おめでとう、クリアだわ」
二人はどこからともなく新しい本を取り出し、微笑んだ
「先に進むといいよ。これを破られた時点で僕らの負けだからね」
「あの、あなたたちの名前は?」
クリアしたのはいいけど、二人の名前を聞いていなかった
「ないよ」
「ないわ」
「でも、呼んでくれるなら僕達の娘がつけてくれた名前がいいな」
二人は少し恥ずかしそうに自分たちの名前を言った
「僕はラシン」
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