精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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白黒 童子姉妹の冒険9

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 言霊は思いが強ければ強いほど理想通りの力を行使できるのです
 童子の力と合わせればほとんどどんなことでも思い通りにできるのです
 ハッ! 昨日の講義内容がずっと頭を回ってる
 でも言霊がどんなものなのかよく分かったのよね
 私たちの持つ力が言霊と合わさると相乗効果を導き出すことが分かった
「ふむ、お前たちに言霊を教えたのは間違いではなかったな。どうじゃ? 今までと違うじゃろう」
「はい! 今まで習った力が大幅に強くなった感触があります!」
 絶桜鬼さんも言霊によって現にかなり強くなったみたいね
 ただ、もともと言霊を感覚で理解していたのか、私達と違って慣れるまで時間はいらなかったとアンミツ姫は語る
「よし、では実際にその力を使って童子の力を馴染ませていこうかの。こういう修行には実戦が一番じゃて。我についてこい」
 アンミツ姫について神社の地下に降りる
 そこには広い広い闘技場のような場所があって、いくつかの檻が見えた
「ここにはカイトが生け捕りにした異世界の魔物が閉じ込めてある。檻から出せばすぐにお前たちを襲うじゃろう。その力を使って見事倒して見せよ」
 檻の一つが開いて、中から魔物がゆっくりと歩み出てきた
「こやつはヤマタノオロチ。かつて神が戦ったという神話級の魔物じゃ」
 げっ! 神話級って、本当に神話に語られる化け物じゃないですか・・・。いきなりハードすぎませんかアンミツ姫
「大丈夫じゃ白いの。危なくなったら我が助けてやろう。ここの魔物は全て攻略済みじゃ」
 アンミツ姫、ここの魔物たちと戦ったってこと? 攻略済みってことはこの神話級の魔物よりも強いってことかな?
「ほれ、来るぞ!」
 ヤマタノオロチは八つの頭を持つ巨大な蛇で、竜と同じくブレスを吐いてくるみたい
 二人で、倒せるのかな?
「ハクラ! 構えなさい!」
「うん!」
 私は刀を抜いて体に仙力をみなぎらせた
 そこに言霊で童子の力を合わせる
「解放!」
 解放、これが掛け声となって私たちは大幅に力が上がるのを感じた
 すごい、これが、童子の力。きっとヤマタノオロチにも勝てる!
「仙術、白牢!」
 白い霧でヤマタノオロチの視界を遮る
「仙術、黒雷くろかずち!」
 お姉ちゃんが真っ黒な雷をヤマタノオロチの頭の一つに落とした
 すご、頭が一つ黒焦げになって落ちた
 感心してる場合じゃない。私も!
 頭の一つがブレスを吐いた
「方術、大方位結界!」
 目の前に方術で結界を展開してブレスを防ぐ
 超高温のブレスだったみたいだけど、この結界の前では無力だったみたいね
「魔術、フロストブレイク!」
 上位魔術をあっさり行使するあたりやっぱりお姉ちゃんは天才なんだろうなぁ
 さすがって感じだね。自慢のお姉ちゃんだよ
 巨大な氷塊がヤマタノオロチの頭上に現れて押しつぶす
 しかしヤマタノオロチも黙って押しつぶされはしない
 氷塊に向かってブレスを吐いて氷塊を溶かした
 でも今ので頭二つをつぶすことに成功した
「鬼剣術奥義、無影白月むえいしらつき!」
 私の編み出した剣術。以前までの私だと不可能に近い動きだったため未完成の剣術だったけど、今の私なら思うとおりに体を動かせた
 空中を舞うように回転し、首を次々と切りつけて最後に円を描くかのように頭に振り下ろした
 それによってまた二つの頭が落ちる
「ふむ、その調子じゃ」
 ヤマタノオロチは苦し紛れにめちゃくちゃに暴れるけど、その攻撃の全てをお姉ちゃんが刀で防いでくれた
「一気に決めます! ハクラ、合わせなさい!」
「はい!」
 お姉ちゃんと私は同じ構えを取り、刀を合わせる
「「合わせ通し! 黒白こくびゃく刃花乱舞じんからんぶ!」」
 二人で空と闘技場全体を駆け回り、刀を振るう奥義
 その刀の残像がまるで舞い散る花のように見える
 ヤマタノオロチの体にどんどん傷が刻まれ、明らかに弱っていくのが分かった
「最後です!」
「「合わせ刃、二色業双にしきごうそうの型、覇!」
 私とお姉ちゃん、二人の刀がヤマタノオロチに食い込んで、バラバラに切り裂いた
「おわった、みたいね」
「ええ、ハクラ、けがはない?」
「大丈夫だよお姉ちゃん」
 とんでもない力を持った神話級の魔物のはず、なんだけど、意外なほどあっさりと倒せた
「どうじゃ? 少しは馴染んだじゃろう?」
「はい! でもまだ違和感があります」
「そうじゃろうのお。その力が定着するにはもう少しかかるじゃろう。それまではここで劣化神話級とたたかいを繰り返すといい」
「え? 劣化、ですか?」
「うむ、ここにおるのはかつてこの世界を襲いに来た神話級を模したものじゃ。カイトが連れてきたと言ったがあれは嘘じゃよ。その方が力を引き出せると思うてな。こ奴らはわしの力で再現してみたのじゃが、本来の力とはかけ離れておったわ」
 ってことは、本当の神話級はこんなものじゃないってこと?
「本来ならば童子の力が定着しても勝てはせんて」
 アンミツ姫は笑いながら次の牢を開いた
 疲労感はあまりない。いける!

 その頃三獣鬼はというと
「樹海剣、真宵まよい。これはぁねぇ、神剣でぇねぇ。アンミツ姫様にぃ、いただいたんだぁよぉ」
 人型になったジュマが剣をアカネたちに向ける
 ジュマの姿はカールのかかった翠の髪にはだけて胸元が大きく開いた着物、顔はおっとりとした垂れ目の美女だった
「じゃぁ、いくぅよぉ」
 神剣真宵の力は地面に刺すことで様々な場所に鋭い刃を生やし、その刃に傷つけられると体を樹木に拘束されて養分として剣に取り込まれるというなかなかに凶悪な力だ
「ほらほらぁ、避けないとぉ、あぶぅないよぉ」
 次から次へと襲い掛かる刃に三獣鬼はたじたじだ
 しかしソウカが機転を利かせて空を舞った
「あらぁらぁ、飛ばれちゃったぁねぇ」
 刃は地面や壁からしか生やすことはできないため空中はその範囲ではない
「仙術~、刃増じんぞう~! からの~、風刃ふうじん落とし~」
 ソウカは手に持った大剣を増やし、風の力を纏わせて高速で降り注がせる
「あらぁ、あららぁ、これはぁ、避けれなぁ」
 雨あられのように降り注ぐ刃の猛攻を受け、ジュマは倒れた
「敗北なんてぇ、アンミツ姫様やぁ絶桜鬼様ぁ以来ですぅよぉ」
 三獣鬼もそれぞれが着実に力をつけていた
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