精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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妖怪族の国48後

 十三組目はDJらしき格好をした獣人族、犬獣人のヴァースさん(本名不明)。 どうやら本当にDJらしくて、DJヴァースと言う名前で活動しているみたいだね
 デュクデュクと独特なディスクを回す音が聞こえる。そして彼の魂の叫びが始まった
 どうやらDJ兼ラッパーも兼ねているようで、韻のふみ方が素晴らしいとしか言いようがない
 彼のラップは心からのシャウト。人々はそれに共感して盛り上がる
「なんと美しい叫びなのでしょう。人の生きる気力を歌っています」
 テュネが聞き入ってる。どうやら彼女もこのジャンルの音楽は聞いたことがないみたいだ

 十四組目に出てきたのはマジックキャスターズ
 その名の通り魔法使いで構成された合唱と合奏グループ。種族はまちまちで、たくさんの種族が混合していた
 歌はというと、各国各所の童謡や民謡をアレンジして歌ったもので、観客からは懐かしいなど、この曲があんなに素晴らしい曲に!? などと驚きや感嘆の声が上がった

 十五組目のカルテッドヴァルンと言うチームは全員がヴァイオリンを演奏する竜人族の女性で構成されている。優雅な立ち姿に見惚れる人続出
 演奏はと言うと、竜人族の住む火山地帯、そこの壮大な大自然をイメージしているみたいで、ちゃんとその情景が浮かんで来るかのような演奏だった

 次は十六組目のセレブレティックカルメン
 人間族の王族や貴族の音楽家たちが集まった情熱的なダンスとミュージックが有名なチームで、音楽をすることに命を懸けているという真面目なグループだ
 王貴族と言っても身分の高さを鼻にかけることもなく、分け隔てなく様々な場所に音楽を届けているらしい
 そのおかげなのか、音楽の精霊ミュゼは彼らのことを気に入っていて、加護も授けているそうだ
 彼女の加護は音楽的センスの向上
 絶対音感はもちろんのこと、チューニングの不要(勝手にチューニングが合ってくれる)、綺麗に音が重なった時の心への響きが増加など、音楽に関する恩恵が多大だ
 王貴族的な偉大感もありながらもどこか親しみやすくて耳に残る心地よさ
 これにはテュネも聞き入っているようだった
 よく見ると舞台袖からミュゼが覗いていて、うんうんとしきりに、そして満足げにうなずいている
 盛大な拍手の後にエコーズさんが出てきた
「さて! 三公演目が終わり集計を開始します! こちらも激戦と言った感じですが、セトダイショウ様いかがでしょうか?」
「うむ、それぞれの努力が垣間見える素晴らしい音楽でござった。拙者も何やら奏でたくなったでござるよ」
「そうですか、ありがとうございます! ではシガラキヒメ様はどうでしたか?」
 エコーズさん、セトダイショウさんがぽかんとしてるよ。ちゃんと話聞いてあげようよ
「そうですね。去年出場されていた方々はさらにその技術が向上されていて、日々研鑽を重ねていたのが分かります。それはそうとエコーズ、貴女準備はいいの?」
「はっ! そうでした! わたくし出場者として登録してるんでした! 司会は私に変わり、妹のハウリが担当いたしますのであしからず!」
 大慌てでエコーズさんは幕に引っ込み、代わりにエコーズさんそっくりだけどおとなしそうな少女が出てきた
 双子の妹らしい
 その少女の目がカッと見開かれる
「ハロー! ハウリちゃんでっすよ! ここからはハウリちゃんが実況するでっす!」
 あ、おとなしそうに見えて性格は一緒なんだ。でもエコーズさんも参加するのかぁ。声可愛いから楽しみ
「点数が続々出てまいりまっすよ! まずはクールビートでっす! 点数はドンと出ました! 五十六点でっす! ハウリちゃんの大好きな歌を歌ってくれたから大満足でっすよ!」
 うん、ホントにお姉ちゃんまんまの性格だ
「続いてゼルセベル! 五十七点! これは高得点でっすね! さすが魔王の認めた音楽家たちと言ったところでっしょうか!」
 うんうん、魔族の人達も顔が誇らしげだ
「ジャンジャカいくでっす! DJヴァース! 得点は五十二点! みんなの心に響くいい音色でしたが惜しくも敗退となってしまいました!」
「続きましてはマジックキャスターズ! 魔法を使っての演奏もあり、目でも楽しませてくれました。得点は五十四点でこちらも敗退となりました」
「続いて今年で三回目の出場となったセレブレティックカルメン! 情熱的なダンスで観客を魅了していましたが、果たして結果は! 五十四点! おしいぃ!」
 ハウリさんの怒涛の結果発表が終わり、結果ゼルセベル、魔族のチームがこのブロックの勝者となった
 うんうん、魔族と世界の友好としてもいい感じだね
 僕も応援したいけど、僕らは出場するからライバルだ。負けられないよ!
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