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妖怪族の国66
次の目的地につくとシオリさんが興奮し始めた
「ここです! こここそわたくしたち妖蜘蛛族修行の場、迷宮“大喰らいの魔呪羅”です! ここでは蜘蛛型の魔物が数多く出現し、そのどれもが強力で、張った糸によって相手をからめとり喰らいつくすまさに大喰らい達の楽園なのです! さらには最後の階層には必ず宝箱が出現し、素晴らしいアイテムが手に入るのです! わたくしが以前入った時にはこの短刀を手に入れました。“蜘蛛隠れ”といいまして、わたくしの姿を隠してくれるのです。見て下さいこれ。ほら、ほら、見えなくなったでしょう? これが蜘蛛隠れの力なのです。ただ時間制限がございまして、二分ほどで姿が現れてしまいます。ですがそれを加味しても余りある素晴らしい能力だとは思いませんか? わたくし毎日のようにお手入れを欠かさずにしておりまして・・・」
そこから短刀蜘蛛隠れについて三十分ほどの説明や講釈、いかに美しく自分を愛してくれているかなどをたっぷりと聞かせてくれたシオリさんは、満足した様子で鼻息を荒くしていた
ここにも迷宮があるんだね。僕はもっと強くならなきゃいけない
ここでしっかりと修行を積もう
「では早速手続きをしてきます。あ、王女様おひとりでしたっけ? 失礼ながらわたくしも参加させていただいても大丈夫でしょうか?」
「う、うん、いいよ」
今回も二人で迷宮に挑むことになった
シオリさんはどんな戦い方をするんだろう? きっと、忍者みたいな感じだね
「お待たせしました。では行きましょう!」
僕とシオリさんは扉を開いて迷宮内へと入って行った
第一階層
蜘蛛の巣がところどころに張り巡らされた石造りの建物内のような作りだ
そこかしこに子蜘蛛の魔物がカサカサと蠢いている
「うへぇ、気味が悪いですね。幽霊でも出そうで怖いです。わたくし幽霊とか心霊とか苦手なものでして、ここっていつもこういう雰囲気で苦手です。わたくし最初にここに入った時もこのような雰囲気にのまれてリタイアしちゃったんです。でも今回は王女様が一緒にいらして下さるのが心強いです。あの、リディエラ様とお呼びしてもよろしいでしょうか?」
「もちろんだよシオリさん」
シオリさんは喜んでくれた
何はともあれ進まないと攻略できない
シオリさんがまず先頭に立って進んでくれた
「蜘蛛の糸系のトラップは任せてください。わたくしの眼があれば糸のトラップなんて簡単に解除して見せますよ」
その宣言通りシオリさんは次々と糸のトラップを解除していった
出てくる魔物は僕が魔法で対処していく
火の魔法にかなり弱いみたいで、たくさん群れて来る子蜘蛛魔物もその火で十分対処できた
出てくる魔物は小型の蜘蛛ばかりだ。でもまだまだ先は長そう
「なかなかのトラップの数ですね。でも全部視えてます。わたくしの眼は欺けません」
シオリさんはトラップを黙々と、じゃなくてずっと話をつづけながら解除していく
手元も見ずに解除しているところを見るにシオリさんは手慣れているんだろう
「むむむ、これはちょっと厄介ですね」
次の階層への階段が見えた頃、最後のトラップと思われる糸。これは僕の目にも見えるくらい太い
それに小太刀をかけて少し悩んでいるみたいだ
「こうしてこうやって、あーでもここの糸を切っちゃうとこっちが発動しちゃうし、ここの糸はこっちと絡まるように繋がってるし、うーん。お、これね。これをこうして右によじって左の糸を切らないように・・・。よし、これであとは中央の糸を引っ張って、あああああ! まずいですリディエラ様! すぐに下がってください!」
その声に従ってすぐに下がるとそこに毒の槍が降り注いだ
「あ、危なかった~」
「まだですリディエラ様! 壁が開いています」
右の壁を見ると壁がぱっくりと引き戸のように開いていて、その上に真っ黒な蜘蛛が張り付いていた
大きさはさっきから倒していた子蜘蛛ほどだったけど、魔力に満ちていて危険な香りがする
こいつがさっきの毒槍を飛ばしたんだろう
「シオリさん、僕がこいつの相手をします。下がっててください!」
でもシオリさんは僕の横に並び立つ
「大丈夫ですリディエラ様、わたくしこれでも強いのです!」
シオリさんはそう言うと小太刀を構えて足に脚甲を付けた
「わたくしの戦闘スタイルはこの小太刀と脚撃です。まあ見ていてくださいよ」
シオリさんは飛び上がると天井に立った
これが妖蜘蛛族の特性で、壁でも天井でも優雅に歩ける
同じく天井に張り付いている黒蜘蛛と対峙するとその足で黒蜘蛛を蹴り下げた
天井にいるから上げるんじゃなくて下げる、でいいと思う
でも黒蜘蛛もそれに耐えて体勢を立て直すと毒槍を飛ばした
槍は僕が結界で弾き飛ばし、シオリさんの戦いの妨げにならないようにうまく撃ち落としていく
「行きますよ! 乱舞! 刈縊!」
綺麗な舞いを天上で舞いながら黒蜘蛛を素早く斬りつけている
すごい、寸分たがわず関節を切って地面に落とし、上から飛び降りてその首を縊くびり落とした
「す、すごい」
華麗にして鮮やか。シオリさんの戦い方はスマートだった
「ここです! こここそわたくしたち妖蜘蛛族修行の場、迷宮“大喰らいの魔呪羅”です! ここでは蜘蛛型の魔物が数多く出現し、そのどれもが強力で、張った糸によって相手をからめとり喰らいつくすまさに大喰らい達の楽園なのです! さらには最後の階層には必ず宝箱が出現し、素晴らしいアイテムが手に入るのです! わたくしが以前入った時にはこの短刀を手に入れました。“蜘蛛隠れ”といいまして、わたくしの姿を隠してくれるのです。見て下さいこれ。ほら、ほら、見えなくなったでしょう? これが蜘蛛隠れの力なのです。ただ時間制限がございまして、二分ほどで姿が現れてしまいます。ですがそれを加味しても余りある素晴らしい能力だとは思いませんか? わたくし毎日のようにお手入れを欠かさずにしておりまして・・・」
そこから短刀蜘蛛隠れについて三十分ほどの説明や講釈、いかに美しく自分を愛してくれているかなどをたっぷりと聞かせてくれたシオリさんは、満足した様子で鼻息を荒くしていた
ここにも迷宮があるんだね。僕はもっと強くならなきゃいけない
ここでしっかりと修行を積もう
「では早速手続きをしてきます。あ、王女様おひとりでしたっけ? 失礼ながらわたくしも参加させていただいても大丈夫でしょうか?」
「う、うん、いいよ」
今回も二人で迷宮に挑むことになった
シオリさんはどんな戦い方をするんだろう? きっと、忍者みたいな感じだね
「お待たせしました。では行きましょう!」
僕とシオリさんは扉を開いて迷宮内へと入って行った
第一階層
蜘蛛の巣がところどころに張り巡らされた石造りの建物内のような作りだ
そこかしこに子蜘蛛の魔物がカサカサと蠢いている
「うへぇ、気味が悪いですね。幽霊でも出そうで怖いです。わたくし幽霊とか心霊とか苦手なものでして、ここっていつもこういう雰囲気で苦手です。わたくし最初にここに入った時もこのような雰囲気にのまれてリタイアしちゃったんです。でも今回は王女様が一緒にいらして下さるのが心強いです。あの、リディエラ様とお呼びしてもよろしいでしょうか?」
「もちろんだよシオリさん」
シオリさんは喜んでくれた
何はともあれ進まないと攻略できない
シオリさんがまず先頭に立って進んでくれた
「蜘蛛の糸系のトラップは任せてください。わたくしの眼があれば糸のトラップなんて簡単に解除して見せますよ」
その宣言通りシオリさんは次々と糸のトラップを解除していった
出てくる魔物は僕が魔法で対処していく
火の魔法にかなり弱いみたいで、たくさん群れて来る子蜘蛛魔物もその火で十分対処できた
出てくる魔物は小型の蜘蛛ばかりだ。でもまだまだ先は長そう
「なかなかのトラップの数ですね。でも全部視えてます。わたくしの眼は欺けません」
シオリさんはトラップを黙々と、じゃなくてずっと話をつづけながら解除していく
手元も見ずに解除しているところを見るにシオリさんは手慣れているんだろう
「むむむ、これはちょっと厄介ですね」
次の階層への階段が見えた頃、最後のトラップと思われる糸。これは僕の目にも見えるくらい太い
それに小太刀をかけて少し悩んでいるみたいだ
「こうしてこうやって、あーでもここの糸を切っちゃうとこっちが発動しちゃうし、ここの糸はこっちと絡まるように繋がってるし、うーん。お、これね。これをこうして右によじって左の糸を切らないように・・・。よし、これであとは中央の糸を引っ張って、あああああ! まずいですリディエラ様! すぐに下がってください!」
その声に従ってすぐに下がるとそこに毒の槍が降り注いだ
「あ、危なかった~」
「まだですリディエラ様! 壁が開いています」
右の壁を見ると壁がぱっくりと引き戸のように開いていて、その上に真っ黒な蜘蛛が張り付いていた
大きさはさっきから倒していた子蜘蛛ほどだったけど、魔力に満ちていて危険な香りがする
こいつがさっきの毒槍を飛ばしたんだろう
「シオリさん、僕がこいつの相手をします。下がっててください!」
でもシオリさんは僕の横に並び立つ
「大丈夫ですリディエラ様、わたくしこれでも強いのです!」
シオリさんはそう言うと小太刀を構えて足に脚甲を付けた
「わたくしの戦闘スタイルはこの小太刀と脚撃です。まあ見ていてくださいよ」
シオリさんは飛び上がると天井に立った
これが妖蜘蛛族の特性で、壁でも天井でも優雅に歩ける
同じく天井に張り付いている黒蜘蛛と対峙するとその足で黒蜘蛛を蹴り下げた
天井にいるから上げるんじゃなくて下げる、でいいと思う
でも黒蜘蛛もそれに耐えて体勢を立て直すと毒槍を飛ばした
槍は僕が結界で弾き飛ばし、シオリさんの戦いの妨げにならないようにうまく撃ち落としていく
「行きますよ! 乱舞! 刈縊!」
綺麗な舞いを天上で舞いながら黒蜘蛛を素早く斬りつけている
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