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妖怪族の国67
第二階層も相変わらず薄暗くってじめじめしてて、蜘蛛の魔物がたくさん
一階層と違うところといえば、蜘蛛魔物がより大きくて強力になっていた
特に厄介なのは毒による攻撃で、僕に毒は効かないはずなのに、ここの蜘蛛たちの毒は体に激痛が走る
どうやら魔法の毒みたいだ
「ペイニクルパルタンという蜘蛛魔物ですね。外皮が非常に硬いので関節を狙うのがいいと思います」
そのパルタンという蜘蛛魔物によってなかなか進めない
いくらか毒針を撃ち込まれて痛みが走るけど、動けないほどじゃないかな
「うう、この毒痛いね。なんだかピリピリするよ」
「普通ならとっくに死んでますよ。精霊様は通常の毒は無効ですがポイズン系統の魔法はその魂にも作用しますからね。その程度で済んでいるのはやはり精霊様の耐性が高いからでしょう。この蜘蛛の毒は致死性の猛毒ですから」
「あれ? シオリさんも刺されてたような気が」
「わたくしは同系統の毒を持ってますから。耐性ではなく体質です」
そっか、猛毒を持つ蛇が自分の毒にやられるはずないもんね
ひとまず痛みを和らげるためにアンチドートという毒を消す魔法をかけた
これは普通の毒なら消せるけど、魔法毒には血清にしかならない
時間をかけないと消えないってことだ
「これをどうぞ。精霊様に効くかは分かりませんが」
そう言って渡してくれたのは薬草のような葉っぱを練りつぶして、団子状に丸めたものだ
緑色でまるで草ダンゴだ
「パクッモグモグ。これ美味しいね」
「はい、薬草ダンゴです」
美味しい上に痛みがスーッと引いていく
ちゃんと僕にも効いてるみたい。それに風味がいい
「よかった。精霊様にもちゃんと作用してくれたみたいです」
シオリさんがくれたこの団子は魔法薬草が練り込まれたお手製のもので、彼女が調合した魔法薬草は非常に高い効力を発揮するみたいだ
なにせシオリさんは薬学に関しての知識が豊富で、妖怪族の国では知らぬ人がいないほどの薬師なんだとか
「いやはや、興味本位で始めた薬の調合や薬学がこんなに皆さんに役立てるとは思っても見ませんでしたよ。わたくしいつも自分の数ある毒から血清を作り出したり、調合して薬にしたり、森で摘んだ薬草を練って薬を作ったりと、それが私の趣味であり大好きな仕事なのです」
ちなみにシオリさんはタマモさんが風邪で寝込んだ時も即効性の薬草を調合して喜ばれたそうだ
それ以来タマモさん御用達なんだとか
そこまでしょっちゅう病気になってるわけじゃないけど、それでも呼ばれるのはシオリさんのもう一つの得意分野があるからだ
それは様々な自然のものを使った化粧品だ
肌の張りを保ったり保湿したり、しわを伸ばしたりと色々な化粧品
特に保湿や張りを取り戻す化粧水は世界的にヒットしていて、僕達精霊には魔力の流出を防ぐマジックアイテムとして売れている
僕の母さんの愛用品でもある
「そっか、あの月のしずくっていう化粧水、シオリさんが作ってたんだね」
「まぁ、知ってくださってたのですね。そうです、わたくしの自慢の品です」
さて、僕も回復した事だし、そろそろ進まないと
さっき食べた団子にはしばらくの間魔法毒でも防いでくれる効果があるみたいだ
その効果が切れる前に素早くここをクリアしよう
「精霊様、先頭はわたくしが務めさせていただきます。まだトラップがそこら中にあります」
そこからのシオリさんは驚くほどの速さでトラップを解除していった
もちろん蜘蛛魔物の方は僕が倒す
いつの間にか死角にいることが多いこの蜘蛛たちだけど、なんだか僕はさえわたってて、感覚で奴らがいる場所が分かった
まるで殺気や敵意を察知できるみたいにだ
「そこだ!」
僕はナイフを投げて資格から毒針を今にも射出しようとしていた蜘蛛に当てた
綺麗に急所を貫いたみたいで、落ちてきた蜘蛛はそのまま息絶える
「精霊様すごいです! なんだか技が洗練されてますね」
いや僕よりもシオリさんの方がすごいんだけど
現に今出て来た蜘蛛を一瞬で片づけてるし
「シオリさん、今の蜘蛛全部見えてたの?」
「ええ、私達には目がたくさんありますからね」
そう言うとシオリさんの全ての目が開いた
八つもある
「わたくし達妖蜘蛛族は蜘蛛と同じで目が多いんですよ。この目が、全てを視ているんです」
彼女達の目はあらゆる方向を見ているらしい。前についているのに後ろも見えるんだって
つまり彼女たちには死角なしなのだ
「あ、階段が見えてきました」
この階層ももうすぐ終わり。でもその前に案の定嫌なものがあった
あのトラップだ
間違えばまた強い蜘蛛の妖怪が出て来る
「任せてください。もう先ほどのようなへまは致しません!」
シオリさんはそれはもう見事にそのトラップを解除して見せた
さっきよりもさらに早くきれいな手つきでだ
「どうですか? 私は一度した失敗はしない主義なんです!」
気づいたら僕は手をパチパチと叩いてた
シオリさんのどや顔は可愛いね
一階層と違うところといえば、蜘蛛魔物がより大きくて強力になっていた
特に厄介なのは毒による攻撃で、僕に毒は効かないはずなのに、ここの蜘蛛たちの毒は体に激痛が走る
どうやら魔法の毒みたいだ
「ペイニクルパルタンという蜘蛛魔物ですね。外皮が非常に硬いので関節を狙うのがいいと思います」
そのパルタンという蜘蛛魔物によってなかなか進めない
いくらか毒針を撃ち込まれて痛みが走るけど、動けないほどじゃないかな
「うう、この毒痛いね。なんだかピリピリするよ」
「普通ならとっくに死んでますよ。精霊様は通常の毒は無効ですがポイズン系統の魔法はその魂にも作用しますからね。その程度で済んでいるのはやはり精霊様の耐性が高いからでしょう。この蜘蛛の毒は致死性の猛毒ですから」
「あれ? シオリさんも刺されてたような気が」
「わたくしは同系統の毒を持ってますから。耐性ではなく体質です」
そっか、猛毒を持つ蛇が自分の毒にやられるはずないもんね
ひとまず痛みを和らげるためにアンチドートという毒を消す魔法をかけた
これは普通の毒なら消せるけど、魔法毒には血清にしかならない
時間をかけないと消えないってことだ
「これをどうぞ。精霊様に効くかは分かりませんが」
そう言って渡してくれたのは薬草のような葉っぱを練りつぶして、団子状に丸めたものだ
緑色でまるで草ダンゴだ
「パクッモグモグ。これ美味しいね」
「はい、薬草ダンゴです」
美味しい上に痛みがスーッと引いていく
ちゃんと僕にも効いてるみたい。それに風味がいい
「よかった。精霊様にもちゃんと作用してくれたみたいです」
シオリさんがくれたこの団子は魔法薬草が練り込まれたお手製のもので、彼女が調合した魔法薬草は非常に高い効力を発揮するみたいだ
なにせシオリさんは薬学に関しての知識が豊富で、妖怪族の国では知らぬ人がいないほどの薬師なんだとか
「いやはや、興味本位で始めた薬の調合や薬学がこんなに皆さんに役立てるとは思っても見ませんでしたよ。わたくしいつも自分の数ある毒から血清を作り出したり、調合して薬にしたり、森で摘んだ薬草を練って薬を作ったりと、それが私の趣味であり大好きな仕事なのです」
ちなみにシオリさんはタマモさんが風邪で寝込んだ時も即効性の薬草を調合して喜ばれたそうだ
それ以来タマモさん御用達なんだとか
そこまでしょっちゅう病気になってるわけじゃないけど、それでも呼ばれるのはシオリさんのもう一つの得意分野があるからだ
それは様々な自然のものを使った化粧品だ
肌の張りを保ったり保湿したり、しわを伸ばしたりと色々な化粧品
特に保湿や張りを取り戻す化粧水は世界的にヒットしていて、僕達精霊には魔力の流出を防ぐマジックアイテムとして売れている
僕の母さんの愛用品でもある
「そっか、あの月のしずくっていう化粧水、シオリさんが作ってたんだね」
「まぁ、知ってくださってたのですね。そうです、わたくしの自慢の品です」
さて、僕も回復した事だし、そろそろ進まないと
さっき食べた団子にはしばらくの間魔法毒でも防いでくれる効果があるみたいだ
その効果が切れる前に素早くここをクリアしよう
「精霊様、先頭はわたくしが務めさせていただきます。まだトラップがそこら中にあります」
そこからのシオリさんは驚くほどの速さでトラップを解除していった
もちろん蜘蛛魔物の方は僕が倒す
いつの間にか死角にいることが多いこの蜘蛛たちだけど、なんだか僕はさえわたってて、感覚で奴らがいる場所が分かった
まるで殺気や敵意を察知できるみたいにだ
「そこだ!」
僕はナイフを投げて資格から毒針を今にも射出しようとしていた蜘蛛に当てた
綺麗に急所を貫いたみたいで、落ちてきた蜘蛛はそのまま息絶える
「精霊様すごいです! なんだか技が洗練されてますね」
いや僕よりもシオリさんの方がすごいんだけど
現に今出て来た蜘蛛を一瞬で片づけてるし
「シオリさん、今の蜘蛛全部見えてたの?」
「ええ、私達には目がたくさんありますからね」
そう言うとシオリさんの全ての目が開いた
八つもある
「わたくし達妖蜘蛛族は蜘蛛と同じで目が多いんですよ。この目が、全てを視ているんです」
彼女達の目はあらゆる方向を見ているらしい。前についているのに後ろも見えるんだって
つまり彼女たちには死角なしなのだ
「あ、階段が見えてきました」
この階層ももうすぐ終わり。でもその前に案の定嫌なものがあった
あのトラップだ
間違えばまた強い蜘蛛の妖怪が出て来る
「任せてください。もう先ほどのようなへまは致しません!」
シオリさんはそれはもう見事にそのトラップを解除して見せた
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気づいたら僕は手をパチパチと叩いてた
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※エブリスタさん版をベースに、一部少し文字を足したり引いたり直したりしています