精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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竜人族の国1

 竜人族の国に入国する前に、ハクラちゃんとクロハさんの姉妹が僕を訪ねてきた
 いや、訪ねてきたんじゃなくて、国の前で待ってたって言い方の方が正しいかな
「精霊様、なにやら妖怪族の国が騒がしかったようなのですが、大丈夫でしょうか?」
 クロハさんは心配そうにそう聞いてきた
 僕は事情を説明して二人にも協力してもらうことにした
「なるほど! では私達も様々な封印が解けている原因を探りたいと思います。私達の修行にもなりそうですし」
 ハクラちゃんの言う修行とは、二人が鬼神になるための修行なんだって
 過去鬼神に成れたのはたった一人、その絶桜鬼という人は、更なる強敵を求めて異世界に旅立ったらしい
 どうやって異世界に行ったのかは知らないけど、神様に近い存在になったから不老で、体も精神生命体、つまり僕ら精霊と同じような体に成っているみたいだ
「それで、ハクラちゃんたちは何でここに?」
「あ、そのことなんですけど、実はここの王子たちは幼馴染でして」
「え?」
 驚いた
 竜人族と鬼人族って国交があったってことかな?
 竜人の王子もハクラちゃんたちと一緒で双子なのか
 かなり昔に互いの両親がよく行き来してたらしい、長い交流もあってか、お互いに意識し合ってるかも
 これはちょっとムフフな感じですよ
 好きなら一緒になればいいとも思うけど、どうなんだろう?
 お兄さんのデュレロさんはハクラちゃんのことが好きで、弟のディレロさんはクロハさんのことが好きらしい
 もしハクラちゃんがデュレロさんと結婚すると、ハクラちゃんはこの国の女王になり、鬼ヶ島から離れなければならない
 でもハクラちゃんはそれが嫌で、テュレロさんのことは好き(本人は恐らくライクだけどラブじゃないって感じかな?)だけど、鬼ヶ島から移住はしたくないみたいだ
 そもそもハクラちゃんって恋愛とかそう言うのに疎い感じみたいだし
「デュレロってすごくいい人なんですよ! よく甘いものを私にくれますし」
 え、餌付けされてる・・・
 それはそうと鬼ヶ島を守るために必死で力をつけてきた二人
 鬼神にならなければならない理由は、この世界のSランクをもはるかに超える神話級と対峙したかららしい
 主にゲートをくぐってくる神話級の魔物や神獣は、普段はカイトさんが抑え込んでいる
 でも時折ゲートが別の場所に開いて大暴れするそうだ
 当然その被害も甚大で、僕達精霊でも勝てないときはカイトさんの到着を待たなければいけなくなる
 でも二人が鬼神になればカイトさんの負担も軽減されて、より素早い対応が可能になるね
「鬼神になるって相当大変そうだね。ま、頑張ってとしか僕は言えないけど、二人とも一応僕の加護はもってるわけだし、それにもう僕よりはるかに強いよね? 僕らの助けはいらないかな?」
「り、リディエラ様~、ご無体な~」
 どこで覚えたのその言葉
 とりあえず彼女たちにさらに加護を掛けておくことにしたよ
 もし世界の危機クラスの何かが来た時は彼女たちの助けになれるよう僕らもちゃんと力をつけておかないとね
「あ、ありがとうございます!」
 さて、早速入国して温泉に
「リディエラ様、温泉はあとですよ。まずは王に会わなくては」
「あ、うん。、もちろんそのつもりだったよ」
 テュネ、鋭い子
 温泉はお預けにして王様のゴトラさんに会いに行くことになった
「ようこそおいでくださいました」
 何このイケメン
 ハッ! この人が王子だ!
「ど、どうも、リディエラです」
 スマートに僕の手を取ってかしづく王子
 えっと、どっちなんだろう? お兄さん?弟?
「私はデュレロ。バルハートの第一王子です」
 まるで王子様みたい! いや、王子様か
 精悍な顔立ちにキリッとした目、瞳は金色
 翼はしまってあるのか
「僕はディレロです。第二王子、です」
 ちょっと気弱そうなディレロさんは優しそうなイケメンだ 
 これは女性たちが放っては置かないだろう
 でもこの国では一夫一妻制だから、生涯一人の人しか愛さないらしい
 ちなみに過去浮気をした人は男女ともに皆無なんだとか
「ディレロ、アンミツ姫も来ているのですよね?」
「え、ええ、突然来られたので驚きましたよ」
「アンミツ姫?」
 誰だろう。甘くておいしそうな名前だ
「アンミツ姫様は我々竜人族の神とも言うべき存在、龍神です」
 デュレロさんの話によると、アンミツ姫は遥か昔に龍神になった龍の姫で、その力はカイトさんに次ぐ実力の持ち主
 ちなみに絶桜鬼さんはカイトさんと同じかそれ以上くらい強いらしい
 アンミツ姫に会う上での注意点はたった一つ
 アンミツ姫と呼ぶこと
 それ以外の呼び方や、敬称をつけると逆鱗に触れるらしい。龍だけに
「まぁそれ以外は普段気のいい料理好きな人ですから。特にアンミツ姫のアンミツは絶品ですよ」
 絶品アンミツかぁ、それはかなり食べてみたいね
 二人に案内されて王宮へ
 山をくりぬいて作られた王宮で、いかにも竜の巣穴みたい
 そこに行く道中には、溶岩の流れる川があって、丈夫な金属の橋がかけられている
 溶岩の熱で熱せられても熱くならない特殊な金属なんだって
 王宮に着くと可愛い女の子が腰に手を当てて立っていた
「おおお、よく来られたな精霊様。我こそが龍神、アンミツ姫である!」
 威勢のいい子
 え!?この子がアンミツ姫!? 小っちゃカワイイ!
 僕はすぐにその可愛さのとりこになってしまった
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