精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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竜人族の国11

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 第七階層にくると中央には恐ろしく巨大な、まるでロボットのような魔導人形が佇んでいた
 そしてその巨大人形はすぐに動き始め、いきなり巨大なハンマーを振り下ろして僕らをつぶそうと迫って来た
「ひぃいい!」
 あまりに突然すぎて避けるのが遅れ、僕は左足をそのハンマーに潰されてしまった
 痛くはないけどぺちゃんこになってるから見てるだけで痛い! あとこれじゃ歩けない!
 どうしよう、僕がいきなり戦闘不能になっちゃった
 とりあえずテュネに背負ってもらって端に座らせてもらった
 巨大人形は僕を狙わなくなり、他の仲間を狙うようになってるみたいだ
「フレア!」
「アイスダムド!」
 エンシュとテュネが魔法を直撃させたけど、人形は当然のようにそれに耐えて何事もなく攻撃を繰り出してくる
 仲間が危ないこんなさなかに何もできない自分がもどかしい
「美剣技、鳳仙花!」
 斬撃を飛ばして牽制するラキアさんだけど、攻撃力が圧倒的に足りなくて傷一つつけられていない
 それでも何度も何度も同じ個所を攻撃して、ほんの少しずつ、本当にちょっとだけ傷をつけることができていた
 ただその攻撃だといつまでつつけても倒すことはできないと思う
 それなのにずっと続けているということは、ラキアさんには何か考えがあるのかもしれない
「美剣技奥義、水煉すいれん!」
 ついた傷にさらに技を放つと、今度はそこに激流のような斬撃が浴びせられた
 傷が、広がった!?
「美剣技奥義、臨動りんどう!」
 広がった傷にラキアさんの剣が食い込み、そこをこするように剣を引くと大きな爆発が起きた
「やりました! 一部を壊しましたよ! 見ていましたかリディエラ様!」
「う、うん、流石ラキアさん」
 これはすごい。あの軽い剣でも幾度となく同じ個所に攻撃し続けることでここまでの威力になるんだね
 人形は左肩からお腹にかけてを大きく切り裂かれ、中の駆動部分が見えていた
 すかさずその駆動部にアスラムが生体武器による一撃を突き入れた
「斧槍術、土剛覇撃どごうはげき!」
 爆発音のような轟音が階層に響き渡り、人形の駆動部が大きく破損して歯車などが飛び出した
 それでも人形は止まらない
 左腕は全く動かなくなったみたいだけど、まだ右腕にハンマーをもって相変わらず攻めて来る
 バランスは崩れてるから動きはかなり遅くなってるけどね
「畳みかけましょう!」
 テュネの合図で四柱は魔力を込める
「「「「クアトロアルマナ!」」」」
 四エレメントが綺麗に合わさり、まるで四重奏カルテットのような美しい音色を奏でる
 光り輝く力は怒涛の勢いで人形の壊れた左腕部を襲い、そこから崩壊させていった
 数分後には粉々に砕けた人形の破片だけがその場に残っていた
「今思えば、フーレンが巨大化すればよかったんじゃ」
 僕の指摘にみんなでフーレンの方を見ると彼女は
「あれ~、忘れてましたね~」
 とのこと。うん、フーレンらしいよ
 経緯はどうあれなんとか巨大魔導人形を倒せた
 温泉が湧いたのでゆっくりと浸かって今の疲れを癒そう
 僕は戦ってないんだけどね
 でも足のけがはこれで治るからよかったよ。このあとずっと動けないってのも悔しいもんね
 そしてここの温泉の効果は体力の回復だけだった
 六階層の力は未だに残ったままだから、まだまだ強い敵が待ち構えてるってことか

 お風呂から出て第八階層へ降りていく
 今度の守護者の魔導人形は一体だけで、大きさも僕より少し大きいくらい
 腰には刀を下げていて、居合いのようなポーズで固まっている 
 これから見るに、近づいたら居合いで斬られるって感じかな?
 恐る恐る近づいてみると、魔導人形の顔が動いてこちらと目が合った
 その瞬間僕らは体が動かなくなり、そこに魔導人形が近づいてきて刀を抜いた
「油断しました。これは、逃れれそうにないですね」
 テュネが悔しそうに歯ぎしりしている
 エンシュもラキアさんもアスラムも全く動けずに、なんとか振り払おうともがいているのがうかがえた
 フーレンも見えないけど動けなくなってるんだろう
 そう思っていたけど、フーレンはどうやらよそ見をしていたみたいで、魔導人形と目は合わせていなかったみたいだ
 まったく、戦う前にどこを見てたんだよって思いながらも、今回はその抜けた性格が幸いした
「みなさん~、動けないんですね~。でしたら私が~、巨大化です~」
 ちょ、巨大化!? それはさっきの相手にであって今のこの人形にじゃ
 ああもうしょうがない
「フーレン! いっけぇええ!」
「はいです~!」
 見上げるほど大きくなったフーレンが拳を人形に向かって叩きつける
 魔導人形は逃げようと走り出したけど、フーレンの手が大きすぎて逃げ切れずにあっさりと潰されて砕けた
「あらら~、潰れちゃいました~」
 おっとりとしたフーレンでも潰せたから、足はそんなに速くなかったんだね
 敵を倒したことで僕らは動けるようになった
 で、温泉がわき出して、また魔導人形がそれに溶けていく一連の流れを見てから浸かった
 あれ? 僕全然活躍してない気がするんだけど
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