精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

文字の大きさ
310 / 1,022

竜人族の国→魔族の国1

 帰って参りました精霊国
 母さんに会うのも結構久しぶりだから楽しみだ
「リディエラ様! お帰りなさいませ!」
「キャーリディエラ様ー!」
「こっち向いてくださーい!」
 ところどころで歓迎の悲鳴が聞こえてくる
 精霊や妖精たちは僕が帰ってきたことでお祭り騒ぎをしている
 ちなみにラキアさんは精霊達に愛されているので囲まれていた
 ただずっとデレデレしてて締まりのない顔をしていたけどね
「ほらほら、何をしているのですか? すぐにおもてなしの支度をしなさい!」
 そう言って怒ったのは僕と四大精霊がいない間、妖精国の管理などを任せていた気象の精霊ウェリアリスだった
 彼女は非常にきっちりとした性格なので、お仕事を任せるといつも完璧にこなしてくれる頼れるお姉さんなのだ
「リディエラ様、お元気そうで何よりでございます。四大精霊様もご機嫌麗しゅうございます」
 ウェリアリスはそう挨拶すると突然テュネに抱き着いた
「ああ、久しぶりのこの感触、香り、むふぅ~、たまりません!」
 そう言えばこの人、無類のテュネ好きだった
 何を置いても僕の次にテュネを優先するという筋金入りだ
「テュネお姉さま、今宵は二人っきりで楽しみませんか? あ、もちろんリディエラ様もご一緒頂いてですね」
「ウェリ、リディエラ様になにを見せようとしているのですか? リディエラ様にはまだ早いです!」
 ノーコメントでお願いします
 この二人の関係はお察しの通りです
 まぁいいんじゃないかな? 自由にしてもらえれば
 ただ僕を巻き込まないでね?
 というかまだって何まだって・・・。時が来たら見せるつもりなの?
 それはさておいて、僕はすぐに母さんの元へ走った
 連絡は取り合っていたけど、久しぶりに会うんだ。目いっぱい甘えさせてもらうんだ
 長い廊下を走り、いくつかの扉を開けた最奥、玉座に母さんは座っていた
「母さん!」
「リディちゃん!」
 母さんはすぐに玉座から立ち上がると、駆け寄って僕を抱き上げてくれた
 母さんの包容力と母性に包み込まれた僕は、この安心感の中目をつむった
 優しく僕の髪を触り、頭を撫でてくれる母さん
 ずっとこうしていたい。でも今は急がなきゃいけないんだ
「母さん、ごめんなさい、ずっと帰れなくて」
「いいのよリディちゃん。私は貴女がこの旅を通して成長してくれているのが嬉しくてたまらないわ」
 母さんは愛おしそうに僕を見つめてそう言ってくれた
「リディちゃん、魔族国が大変なのね? では急ぎなさい。魔王キーラは私達精霊の良き友人です。あの子を守ってあげなさい」
「うん! それじゃぁ行ってきます!」
 母さんにもう一度ハグをしてもらってから僕はテュネたちの元へ戻り、転移の間へと急いだ
 この転移の間には様々な国へ繋がる転移装置が設置されている
 少し魔力を込めると発動して、瞬時に別の場所へと移動できる優れもの
 黒族という種族の人達が開発した画期的なシステムだ
 彼らはいの一番に僕らの国に取り付けを行おこなってくれた
 そこから少しずつ様々な国への導入が進められて、現在は数十か国と結ばれるようになった
 これが様々な種族が争っていたとしたらこんなに簡単には普及しなかったと思う
 何せ転移装置は最大で百人の移動が可能なんだ。しかもインターバルもない
 戦争している国同士が互いに送り込めるかもしれない装置を備え付けるわけがない
 それもこれも世界中の種族が一丸となって、平和を目指しているからこそできたことだね
「では参りましょうか」
 テュネが装置に魔力を注入して起動させた
 目指すは魔族国ジューオン
 転移装置は城への直通だからすぐにキーラちゃんに会えるだろう
 そう思っていたけど、城へ着くと何やら騒がしくなっていた
 装置の先で待っていてくれたのはキーラちゃんのお付き、リドリリさん
 彼女に状況を聞いてみた
 するとすでに件の魔物は復活してしまったというではないですか!
 キーラちゃん含めて魔族の戦える人達の大半がその魔物との戦いに自ら向かったみたい
 この国を守ろうとみんな必死なんだ
 微力かもしれないけど、僕らも力を貸さないと!
「それで、キーラちゃんはどこへ?」
「ここ、首都リガインから十二キロ東へ向かった古都、セルベーナです。ここには古来から凶悪な魔物が眠っているとされ、百年ほど前に瘴気があふれ出したために今ではゴーストタウンと化しています」
 十二キロなら飛んで行けばそこまでかからないはずだ
 リドリリさんの情報によると、その魔物は常に瘴気を吐き出していて近づくのも危険らしい
 魔族は耐性があるけど、それは多少耐えれるってだけで、長時間浴び続けていると命が危ないみたい
 僕ら精霊も瘴気はやっぱり毒。でも僕が結界をみんなに貼って行けば大丈夫そうだ
 ラキアさんもついて来るって言ってくれてるけど、人間にとってはより危険
 城で待っていて欲しいって言ったんだけど聞き入れてくれなかった
 それならと僕は多重結界をラキアさんにかけておいた
 これで一応の準備も整った
 キーラちゃん、無事でいて!
感想 2

あなたにおすすめの小説

【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~

シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。 前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。 その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、ひょんなことで死亡した僕、シアンは異世界にいつの間にか転生していた。 とは言え、赤子からではなくある程度成長した肉体だったので、のんびり過ごすために自給自足の生活をしていたのだが、そんな生活の最中で、あるメイドゴーレムを拾った。 …‥‥でもね、なんだろうこのメイド、チートすぎるというか、スペックがヤヴァイ。 「これもご主人様のためなのデス」「いや、やり過ぎだからね!?」 これは、そんな大変な毎日を送る羽目になってしまった後悔の話でもある‥‥‥いやまぁ、別に良いんだけどね(諦め) 小説家になろう様でも投稿しています。感想・ご指摘も受け付けますので、どうぞお楽しみに。

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ

如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白? 「え~…大丈夫?」 …大丈夫じゃないです というかあなた誰? 「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」 …合…コン 私の死因…神様の合コン… …かない 「てことで…好きな所に転生していいよ!!」 好きな所…転生 じゃ異世界で 「異世界ってそんな子供みたいな…」 子供だし 小2 「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」 よろです 魔法使えるところがいいな 「更に注文!?」 …神様のせいで死んだのに… 「あぁ!!分かりました!!」 やたね 「君…結構策士だな」 そう? 作戦とかは楽しいけど… 「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」 …あそこ? 「…うん。君ならやれるよ。頑張って」 …んな他人事みたいな… 「あ。爵位は結構高めだからね」 しゃくい…? 「じゃ!!」 え? ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

規格外の魔法少女は『遊び』と称して魔獣討伐行ってます! 〜王子の機転が国家を救う!?〜

婚后 清羅
ファンタジー
子供たちはただ遊んでいるだけなのに?王子の機転が国家を救う!?痛快ファンタジー!  平和な田舎町コレットに住む少女キスティーは、全属性の魔法を極めた規格外の魔力を持っていた。しかし彼女にとって魔法は「家事があっという間に終わってしまい、毎日の楽しみを奪うもの」でしかなく、その力を使うのはもっぱら幼馴染のアリシア(精密な無詠唱魔法の使い手)、ギルバート(規格外の強靭な肉体の持ち主)との「遊び」の中だけだった。  そんな彼女たちの前に、視察団として身分を隠した第三王子レイエスが現れる。王子は、三人が国家級の脅威である魔獣たちを、ただの「遊び」の延長で、一撃のもとに仕留める光景を目の当たりにし、驚愕する。この国の常識を遥かに超えた彼女たちの力は、本人たちにとってはあくまで「日常の遊び」に過ぎなかったのだ。  王子に同行している騎士団長は、自らの部隊が命懸けで挑む難敵を、遊び感覚で仕留める彼女たちの振る舞いに、常に顔を青ざめさせ、胃を痛め、絶叫に近いツッコミを入れ続ける。  レイエスは確信する。各地で活発化する魔獣の脅威を退け、王国の平和を守る鍵は彼女たちの力にあると。しかし、義務や名誉に興味がない自由奔放な彼女たちを、騎士団などの堅苦しい枠に閉じ込めることは不可能だ。そこでレイエスは、一石二鳥の妙案を思いつく。それは、彼女たちを「働かせる」のではなく、討伐対象がいる危険地帯へ「遊び」という名目で誘い出すことだった。  レイエスは親たちへの根回しを完璧に済ませ、再び三人の前に現れる。「褒美に海へ遊びに行こう」という誘いに、三人は、王子様が自分たちを騙して捕まえようとしてるのではないかと疑うが、結局未知なる冒険という名のピクニックへと旅立つことになる。  こうして、規格外の力を持つ三人と、彼女たちを「遊び」で導き、その力を正しく制御しようとする王子の奇妙な旅が始まる。彼女たちが無邪気に遊ぶたび、王国を脅かす難敵は露知らずのうちに駆逐されていく。自覚なき救世主たちのドタバタな日常が、世界の運命を静かに、そして豪快に変えていくのである。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 【2025カドカワBOOKS10周年記念長編コンテスト中間選考通過作品】 ・規格外の魔法少女は『遊び』と称して魔獣討伐行ってます!?