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桃源郷22
第十九階層、そこは完全に水で満たされた場所で、マコさんがガボガボと溺れ始めたので、風の精霊魔法で包み込んで息ができるようにしておいた
「あ、ありがとうございますリディエラ様、死ぬかと思いましたよ」
「大丈夫?」
「はい、少し水を飲んだ程度ですので」
「そっか、あの人がここの部屋の主だから、水中なんだ」
僕らの正面には魚の下半身を持った猫耳の女性、マーメイド猫獣人とでも言うべきなのか、お姫様のような青い縦巻きロールの髪型をたゆたわせた可愛らしい女性が浮かんでいた
彼女はニコリと微笑むと僕らの方へ泳いできた
「ようこそ~、私はマリラーナ。人魚と猫獣人のハーフにして、ニャコ様に仕える天使が一人だよ~」
凄くふんわりしたゆるふわ系のお姉さんだなこの人
でも、その力は肌にピリピリ来るくらいに力強い
「早速だけど~、試練開始しよっか~。水中での戦い方も学んだ方がいいよね~」
「はい、よろしくお願いします」
「うんうん~。分かってるとは思うけど~、水中は地上と違うから~、当然戦い方も変わって来るよね~。だから私が教えてあげる~。水中戦の厳しさをね~」
そう言うとマリラーナさんはものすごい速さで水中を泳ぎ始めた
目が回っちゃいそうなほどくるくると泳ぎまわって、いきなり僕を尾びれで弾き飛ばした
水中だって言うのに強烈な威力で、僕の体に傷をつけるほどだった
「いたた、なんで!? 物理攻撃だよね!?」
「それはね~、私は水の中にいれば全ての攻撃に神力が付与されてね~、ただの掌手でもこの通り~」
マリラーナさんの掌手が前に打ち出されると、ものすごい衝撃が全身を駆け巡って、また吹き飛ばされた
かなり痛い
「こんな感じ~。つまりあなたには~、ここでこういう特殊な場所での攻撃方法を~、学んでもらいたいの~」
「分かりました! よーし、水中でなら、こんな感じ、かな?」
「わおっ! もうできたの~!?」
「呑み込みは早い方なんです」
「早すぎるよ~」
「今度はこちらから行かせてもらいますね!」
僕はマリラーナさんの動きを見よう見まねでやってみた
するとどういうことか、体に変化が起きる
なんと下半身が人魚のように変質して、水中でも動きやすい体になったんだ
「あら~、私ったらとんでもない子に教えたんじゃ~。ちょ、ちょっと待って~、おかしいよ~、精霊なのにそんな、まるで天使、いえ、もっと上~? そ、そう言えばあなたってあの精霊の祖神の娘、だったわね~。それなら納得が~ってそんな場合じゃなさそうね~」
何かしゃべってるけどお構いなしに攻撃だ!
「水聖波動! ウルナスラセラ!」
さっきマリラーナさんが見せたような掌手を撃ちだすと、渦潮のように渦巻いてマリラーナさんを飲み込み、どこかへと吹き飛ばしてしまった
それから数分後、意気消沈したマリラーナさんが戻ってくる
「い、痛いじゃない~! もっと手加減ってものをね~!」
「ご、ごめんなさい!」
「ま~いいでしょ~。合格よ~、先へ進みなさいな~」
「はい! ありがとうございます!」
まさか体が変質するとは思わなかったけど、僕はまた新しい力を手にいれた
環境に応じて自身を変質させて適応させる。これならどんな場所でも動けそうだ
マリラーナさんに感謝して、目の前に開いた扉をくぐった
マリラーナさんはというと、少し落ち込みつつもこっちを温かい目で見つめて手を振ってくれていた
第二十階層
いよいよ最後のステージで、なにが待ち受けているのか分からないから気を引き締めて進んだ
そこは白い空間で、その中央にちっちゃな女の子がちょこんと丸まって寝ていた
お久しぶりに会うその顔に僕はほっこりとしながらほっぺをつつく
「んにゃ、失礼無礼なやつにゃ。おいらのほっぺを触っていいのはアマテラス様だけなのにゃに!」
「ご、ごめんなさい。あの、お久しぶりです」
「久しぶりだにゃ。ふん、まあ今回は特別に許してやるにゃ。普段だったら八つ裂きにゃ。」
きらりと光る爪を僕に向かって見せつけるニャコ様
でもその恰好がどう見ても招き猫にしか見えなかった
「にゅふふ、前には言わなかったけど、おいらはそんじょそこらの猫神なんかとは格が違うのにゃ。おいらたちは十二神獣と呼ばれる最強種にゃよ。まあ元だけどにゃ。今は神様やらしてもらってるにゃ。前にお前があったリュコもそうだにゃ」
「え、えっとー・・・。あのかわいい竜の?」
「お、おま、リュコに怒られるにゃよ? いい度胸してんにゃ」
「す、すみません、可愛かったものでつい」
「おいらの方が可愛いにゃ!」
「あ、はいはい。でもなんでその十二神様が僕を鍛えるんですか?」
「それはまだ教えにゃいのにゃ。もっと強くなってから教えてやるのにゃ」
「そう、ですか」
「まぁ、おいらの試練は終わりだにゃ。よく頑張ったのにゃ」
「え? でも二十階層の試練は?」
「んにゃ? これまでで力を手にいれたのにゃろ? にゃら終わりだにゃ。それともおいらと戦うかにゃ? 一撃にゃよ?」
「や、やめときます」
ニャコ様から感じる力は、本当に一撃で僕なんか倒せると裏付けるだけの強さがあった
戦って傷をつけれることすら想像できないよ
「んにゃ、次は獣人族の国に行って迷宮に挑戦するにゃ」
「え? あそこにも迷宮があるんですか?」
「うにゅ、隠されているけど、王にでも言えば開けてくれるだろにゃ。何せお前はこの世界では王なんかより偉い。でもその偉さを笠に着て権力を振りかざしちゃダメなんにゃ」
「はい、それはよく肝に銘じています」
「うにゅ、よろしい。頑張れにゃ。全部の試練を終えたらまた会おうにゃ」
「はい、ありがとうございました!」
マコさんが空気になってたけど、僕とニャコ様が大事な話をしていることが分かったので黙っていてくれた
それからニャコ様はまた眠り始めたので、僕らは開いた扉から外に出た
テュネはもう戻って来ていたみたいで、僕を抱っこする
気恥ずかしいけど、なんだか懐かしい感覚
「あ、ありがとうございますリディエラ様、死ぬかと思いましたよ」
「大丈夫?」
「はい、少し水を飲んだ程度ですので」
「そっか、あの人がここの部屋の主だから、水中なんだ」
僕らの正面には魚の下半身を持った猫耳の女性、マーメイド猫獣人とでも言うべきなのか、お姫様のような青い縦巻きロールの髪型をたゆたわせた可愛らしい女性が浮かんでいた
彼女はニコリと微笑むと僕らの方へ泳いできた
「ようこそ~、私はマリラーナ。人魚と猫獣人のハーフにして、ニャコ様に仕える天使が一人だよ~」
凄くふんわりしたゆるふわ系のお姉さんだなこの人
でも、その力は肌にピリピリ来るくらいに力強い
「早速だけど~、試練開始しよっか~。水中での戦い方も学んだ方がいいよね~」
「はい、よろしくお願いします」
「うんうん~。分かってるとは思うけど~、水中は地上と違うから~、当然戦い方も変わって来るよね~。だから私が教えてあげる~。水中戦の厳しさをね~」
そう言うとマリラーナさんはものすごい速さで水中を泳ぎ始めた
目が回っちゃいそうなほどくるくると泳ぎまわって、いきなり僕を尾びれで弾き飛ばした
水中だって言うのに強烈な威力で、僕の体に傷をつけるほどだった
「いたた、なんで!? 物理攻撃だよね!?」
「それはね~、私は水の中にいれば全ての攻撃に神力が付与されてね~、ただの掌手でもこの通り~」
マリラーナさんの掌手が前に打ち出されると、ものすごい衝撃が全身を駆け巡って、また吹き飛ばされた
かなり痛い
「こんな感じ~。つまりあなたには~、ここでこういう特殊な場所での攻撃方法を~、学んでもらいたいの~」
「分かりました! よーし、水中でなら、こんな感じ、かな?」
「わおっ! もうできたの~!?」
「呑み込みは早い方なんです」
「早すぎるよ~」
「今度はこちらから行かせてもらいますね!」
僕はマリラーナさんの動きを見よう見まねでやってみた
するとどういうことか、体に変化が起きる
なんと下半身が人魚のように変質して、水中でも動きやすい体になったんだ
「あら~、私ったらとんでもない子に教えたんじゃ~。ちょ、ちょっと待って~、おかしいよ~、精霊なのにそんな、まるで天使、いえ、もっと上~? そ、そう言えばあなたってあの精霊の祖神の娘、だったわね~。それなら納得が~ってそんな場合じゃなさそうね~」
何かしゃべってるけどお構いなしに攻撃だ!
「水聖波動! ウルナスラセラ!」
さっきマリラーナさんが見せたような掌手を撃ちだすと、渦潮のように渦巻いてマリラーナさんを飲み込み、どこかへと吹き飛ばしてしまった
それから数分後、意気消沈したマリラーナさんが戻ってくる
「い、痛いじゃない~! もっと手加減ってものをね~!」
「ご、ごめんなさい!」
「ま~いいでしょ~。合格よ~、先へ進みなさいな~」
「はい! ありがとうございます!」
まさか体が変質するとは思わなかったけど、僕はまた新しい力を手にいれた
環境に応じて自身を変質させて適応させる。これならどんな場所でも動けそうだ
マリラーナさんに感謝して、目の前に開いた扉をくぐった
マリラーナさんはというと、少し落ち込みつつもこっちを温かい目で見つめて手を振ってくれていた
第二十階層
いよいよ最後のステージで、なにが待ち受けているのか分からないから気を引き締めて進んだ
そこは白い空間で、その中央にちっちゃな女の子がちょこんと丸まって寝ていた
お久しぶりに会うその顔に僕はほっこりとしながらほっぺをつつく
「んにゃ、失礼無礼なやつにゃ。おいらのほっぺを触っていいのはアマテラス様だけなのにゃに!」
「ご、ごめんなさい。あの、お久しぶりです」
「久しぶりだにゃ。ふん、まあ今回は特別に許してやるにゃ。普段だったら八つ裂きにゃ。」
きらりと光る爪を僕に向かって見せつけるニャコ様
でもその恰好がどう見ても招き猫にしか見えなかった
「にゅふふ、前には言わなかったけど、おいらはそんじょそこらの猫神なんかとは格が違うのにゃ。おいらたちは十二神獣と呼ばれる最強種にゃよ。まあ元だけどにゃ。今は神様やらしてもらってるにゃ。前にお前があったリュコもそうだにゃ」
「え、えっとー・・・。あのかわいい竜の?」
「お、おま、リュコに怒られるにゃよ? いい度胸してんにゃ」
「す、すみません、可愛かったものでつい」
「おいらの方が可愛いにゃ!」
「あ、はいはい。でもなんでその十二神様が僕を鍛えるんですか?」
「それはまだ教えにゃいのにゃ。もっと強くなってから教えてやるのにゃ」
「そう、ですか」
「まぁ、おいらの試練は終わりだにゃ。よく頑張ったのにゃ」
「え? でも二十階層の試練は?」
「んにゃ? これまでで力を手にいれたのにゃろ? にゃら終わりだにゃ。それともおいらと戦うかにゃ? 一撃にゃよ?」
「や、やめときます」
ニャコ様から感じる力は、本当に一撃で僕なんか倒せると裏付けるだけの強さがあった
戦って傷をつけれることすら想像できないよ
「んにゃ、次は獣人族の国に行って迷宮に挑戦するにゃ」
「え? あそこにも迷宮があるんですか?」
「うにゅ、隠されているけど、王にでも言えば開けてくれるだろにゃ。何せお前はこの世界では王なんかより偉い。でもその偉さを笠に着て権力を振りかざしちゃダメなんにゃ」
「はい、それはよく肝に銘じています」
「うにゅ、よろしい。頑張れにゃ。全部の試練を終えたらまた会おうにゃ」
「はい、ありがとうございました!」
マコさんが空気になってたけど、僕とニャコ様が大事な話をしていることが分かったので黙っていてくれた
それからニャコ様はまた眠り始めたので、僕らは開いた扉から外に出た
テュネはもう戻って来ていたみたいで、僕を抱っこする
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