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翼人族の国再び7
火球が雨あられのように降り注いで僕を襲う
ササミさんはハクラちゃんには当たらないよう配慮してくれているみたいだ
正々堂々が彼女の心情みたいで、気絶している相手に攻撃するなんてもってのほかって感じかな
僕は火球を防ぎつつ彼女に近づいて高温の彼女の手を掴んだ
熱いけど僕なら火傷もしない
少し手にダメージは負ったものの彼女を捕まえることに成功した
「くそ! 離しやがれ!」
「離さない!」
「離せってこの!」
彼女はポコポコと僕を叩くけど、どうやら魔法以外の攻撃力が皆無くらいに低いみたいだ
全くダメージがない
「この! この! 離せって! 離せよぉもぉおおおお、離してよぉおおお」
「ちょ、泣かないで下さいよ!」
「だってぇえええうわーーーん!」
見た目はまぁ少女だから泣いてても違和感はないけど、さっきまで戦闘狂のような振る舞いをしていたせいかなんか変だ
調子が狂っちゃうよ
「ひっぐぅ、もう離してぇえ」
「じゃぁササミさんの負けってことでいいんですか?」
「うん、ぐすっ」
あ、後ろの扉が開いた
結局何だったんだこの人は
掴まれただけで大泣きしてるし、多分見た目相応の年齢なんだろう
とりあえず頭をよしよししてから僕はまだ気絶しているハクラちゃんを抱えて扉をくぐった
一応振り向いてみたらササミさんはもう泣き止んでいて、こっちに手を振っていた
本当に子供だ。ササミさんというよりササミちゃんって呼ぼう
次の階層では大きな鳥がすでに待ち構えていて、立て看板にその鳥に乗るよう書かれていた
まつげが長い美しい鳥で、巨大な孔雀みたいだよ
ようやく目を覚ましたハクラちゃんに説明して、一緒にその鳥の背に乗り込むと嘶いて翼をはためかせた
ふわりと浮くとバサバサと翼を大きく動かし、危うくまだフラフラのハクラちゃんが落ちそうになったよ
「この子はどこに連れて行ってくれるのでしょう?」
「僕に聞かれても」
「そ、そうですよねアハハハハハ」
結局連れてこられたのははるか上空の空中に浮かぶ島だった
島とは言っても木が一本植えられているだけの小さな島で、その木の根元に翼の大きな本当に天使のような男性が立っていた
「来ましたね。私はモモ、ヤコ様の天使の一人です」
「あ、あれ? 女の人?」
男性に見えたのに声がかなり可愛い声だ
「アハハ、よく間違われます。私はれっきとした女性ですよ」
「ご、ごめんなさい!」
「いいんです、慣れっこですから。そんなことよりここでは私の全力を受けていただきます」
「受けるだけ、ですか?」
「はい、ですのでこの島から落ちないで下さいね」
「え?」
「では行きますよ」
「ちょ、待って下さ」
「天燐御浄、風掌」
掌手が撃ちだされると物凄い風が吹いて危うく飛ばされそうになる
僕はとにかくこの風を防ごうと決起を張ってみたけど、その結界ごと押され続けて意味がなかった
ハクラちゃんなんて刀を振って風を切り裂こうとしてるけど、それはちょっと無理じゃないかな
とにかくこの風を何とかしないと
そう思って僕は同じ属性である風魔法をぶつけてみた
あ、だめだ、向こうの方がはるかに威力が上だ
しかも段々威力が上がって行ってる気がする
それもそのはずで、彼女は掌手を何度も何度も打ち付けて強風を暴風にしているんだ
で、今度は彼女の動きを阻害しようと鋭い氷魔法で攻撃してみたんだけど、これも風に跳ね返されて全く届かない
どうしよう
グングン押され続ける中、ふとハクラちゃんの方を見ると、なんと風を切り裂き始めてるじゃないか!
しかもそのまま前に進み始めて、風を裂くスピードも上がって来てる
まるで野山を歩くかのような速さで風を切りながら歩くハクラちゃん
それを見てモモさんも驚いた表情をしている
「まさか私の風を刀で切り裂くとは、なんという美しい剣技なのでしょうか。しかしながらこれ以上進ませるわけにはいきませんよ」
モモさんはさらに掌手を打ち出す回数を増やし、風が竜巻のように渦巻き始めた
これ以上生身で進むのは危険だろうと思ってハクラちゃんに防御用結界を張ろうとしたら
「待ってください精霊様! このまま進ませてください!」とハクラちゃんは叫んだ
「でも、危ないよ」
「大丈夫です! コツは掴みました」
そういうとハクラちゃんは風をしっかりと見極め、なんと刀の一振りでその風を切り裂いて止めてしまった
「まさか、そんな」
「どうですか? 風の目を切り裂いて流れを直接止めました。もうやり方は分かったのでいくら撃ちだそうと無駄ですよ」
モモさんは観念したかのように手を降ろすとハクラちゃんに近づいた
「まさかこれを刀で防ぐ子がいるとは、私もまだまだのようですね」
モモさんはハクラちゃんの頭をよしよしと撫でる
あらら、顔を真っ赤にしてはずかしがってるよ
「それにしてもあなた、その剣技をどうやって身に着けたのです?」
「自己流です」
「まぁ! 自分自身でここまでの剣技を編み出すとは御見それいたしました。あなたはきっと天才なのでしょうね」
「天才、それは私のお姉ちゃんのほうですよ。お姉ちゃんなんて十歳の頃には自己流で剣術を編み出してましたから」
「まあまあ、その方にも会ってみたいものです。何はともあれ私の風を防いだのですから先に進む資格は十分にありますよ。ほら、扉も開きました」
モモさんの後ろにあった扉がすでに開いている
お礼を言ってまた次の階層への扉をくぐる
それにしてもハクラちゃんの剣技、どんどん洗練されていってるなあ
ササミさんはハクラちゃんには当たらないよう配慮してくれているみたいだ
正々堂々が彼女の心情みたいで、気絶している相手に攻撃するなんてもってのほかって感じかな
僕は火球を防ぎつつ彼女に近づいて高温の彼女の手を掴んだ
熱いけど僕なら火傷もしない
少し手にダメージは負ったものの彼女を捕まえることに成功した
「くそ! 離しやがれ!」
「離さない!」
「離せってこの!」
彼女はポコポコと僕を叩くけど、どうやら魔法以外の攻撃力が皆無くらいに低いみたいだ
全くダメージがない
「この! この! 離せって! 離せよぉもぉおおおお、離してよぉおおお」
「ちょ、泣かないで下さいよ!」
「だってぇえええうわーーーん!」
見た目はまぁ少女だから泣いてても違和感はないけど、さっきまで戦闘狂のような振る舞いをしていたせいかなんか変だ
調子が狂っちゃうよ
「ひっぐぅ、もう離してぇえ」
「じゃぁササミさんの負けってことでいいんですか?」
「うん、ぐすっ」
あ、後ろの扉が開いた
結局何だったんだこの人は
掴まれただけで大泣きしてるし、多分見た目相応の年齢なんだろう
とりあえず頭をよしよししてから僕はまだ気絶しているハクラちゃんを抱えて扉をくぐった
一応振り向いてみたらササミさんはもう泣き止んでいて、こっちに手を振っていた
本当に子供だ。ササミさんというよりササミちゃんって呼ぼう
次の階層では大きな鳥がすでに待ち構えていて、立て看板にその鳥に乗るよう書かれていた
まつげが長い美しい鳥で、巨大な孔雀みたいだよ
ようやく目を覚ましたハクラちゃんに説明して、一緒にその鳥の背に乗り込むと嘶いて翼をはためかせた
ふわりと浮くとバサバサと翼を大きく動かし、危うくまだフラフラのハクラちゃんが落ちそうになったよ
「この子はどこに連れて行ってくれるのでしょう?」
「僕に聞かれても」
「そ、そうですよねアハハハハハ」
結局連れてこられたのははるか上空の空中に浮かぶ島だった
島とは言っても木が一本植えられているだけの小さな島で、その木の根元に翼の大きな本当に天使のような男性が立っていた
「来ましたね。私はモモ、ヤコ様の天使の一人です」
「あ、あれ? 女の人?」
男性に見えたのに声がかなり可愛い声だ
「アハハ、よく間違われます。私はれっきとした女性ですよ」
「ご、ごめんなさい!」
「いいんです、慣れっこですから。そんなことよりここでは私の全力を受けていただきます」
「受けるだけ、ですか?」
「はい、ですのでこの島から落ちないで下さいね」
「え?」
「では行きますよ」
「ちょ、待って下さ」
「天燐御浄、風掌」
掌手が撃ちだされると物凄い風が吹いて危うく飛ばされそうになる
僕はとにかくこの風を防ごうと決起を張ってみたけど、その結界ごと押され続けて意味がなかった
ハクラちゃんなんて刀を振って風を切り裂こうとしてるけど、それはちょっと無理じゃないかな
とにかくこの風を何とかしないと
そう思って僕は同じ属性である風魔法をぶつけてみた
あ、だめだ、向こうの方がはるかに威力が上だ
しかも段々威力が上がって行ってる気がする
それもそのはずで、彼女は掌手を何度も何度も打ち付けて強風を暴風にしているんだ
で、今度は彼女の動きを阻害しようと鋭い氷魔法で攻撃してみたんだけど、これも風に跳ね返されて全く届かない
どうしよう
グングン押され続ける中、ふとハクラちゃんの方を見ると、なんと風を切り裂き始めてるじゃないか!
しかもそのまま前に進み始めて、風を裂くスピードも上がって来てる
まるで野山を歩くかのような速さで風を切りながら歩くハクラちゃん
それを見てモモさんも驚いた表情をしている
「まさか私の風を刀で切り裂くとは、なんという美しい剣技なのでしょうか。しかしながらこれ以上進ませるわけにはいきませんよ」
モモさんはさらに掌手を打ち出す回数を増やし、風が竜巻のように渦巻き始めた
これ以上生身で進むのは危険だろうと思ってハクラちゃんに防御用結界を張ろうとしたら
「待ってください精霊様! このまま進ませてください!」とハクラちゃんは叫んだ
「でも、危ないよ」
「大丈夫です! コツは掴みました」
そういうとハクラちゃんは風をしっかりと見極め、なんと刀の一振りでその風を切り裂いて止めてしまった
「まさか、そんな」
「どうですか? 風の目を切り裂いて流れを直接止めました。もうやり方は分かったのでいくら撃ちだそうと無駄ですよ」
モモさんは観念したかのように手を降ろすとハクラちゃんに近づいた
「まさかこれを刀で防ぐ子がいるとは、私もまだまだのようですね」
モモさんはハクラちゃんの頭をよしよしと撫でる
あらら、顔を真っ赤にしてはずかしがってるよ
「それにしてもあなた、その剣技をどうやって身に着けたのです?」
「自己流です」
「まぁ! 自分自身でここまでの剣技を編み出すとは御見それいたしました。あなたはきっと天才なのでしょうね」
「天才、それは私のお姉ちゃんのほうですよ。お姉ちゃんなんて十歳の頃には自己流で剣術を編み出してましたから」
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