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精霊の国2
ああ、そうか、ようやく姿を現したってわけなのか
あれが今まで世界各地で問題を起こしていた元凶なんだ
空に浮かんでいる二人の人影
一人は長身の女性なのか男性なのか性別の分からない黒い肌の人物、もう一人は左右で目の色が違う先ほどの人物と同じく肌の黒い少女だった
二人はこちらを睨むように見ていて、その視線に寒気がした
怒り狂ったかのような感情を感じ、それと同時に何の感情もないような? 矛盾してるけどそれが同時に存在するあの視線
およそ生物が放つような視線とは思えないんだ
怖い、ただひたすらに怖い
「リディちゃん!」
震えていると少女の方が僕の目の前まで来ていて、手を伸ばしていた
すぐに母さんが間に入ってその手から守ってくれたけど、母さんは胸を貫かれて倒れた
「ああ!!」
「か、母さん!」
母さんの胸にはぽっかりと穴が開いて、少女は引き抜いた手に光り輝く宝珠のようなものを持っていた
「違う、こちらではない。あの少女のモノが欲しい」
「ええそれではわたくしが取ってあげましょう。愛しいトワのために」
「ありがとうディズ」
少女は宝珠を投げ捨て、それは地面にあたって砕け散った
直後に少女の後ろにいたはずの、声からして女性であろう長身のモノが僕の前にゆっくりと立った
「寄こしなさい、あなたの汚れなき純粋な魂を。それで私達は人形から完全になれる」
「にん、ぎょう・・・」
そうか、人形だから感情があやふやだったんだ
「リディエラ様! シルフェイン様!」
テュネに呼ばれてハッとする。母さんは目を覚まさずショックでへたり込んでいたけど、敵の攻撃が目前に迫っていた
「くっ、この!
僕はすぐに終焉魔法で長身の女を吹き飛ばした
まばゆい光が辺りを包み込んで、長身の女の右腕が根元から消し飛んだ
とっさに身を引いたのか、全体を消し飛ばすことはできなかったけど、なんとか攻撃は通ることが分かった
「ディズの手、取れちゃった」
「ええ、また取り換えましょう。今度はそこの精霊の腕がいいわ」
僕を指さす長身
今度は少女の方も一緒になって僕を攻撃してきた
母さんをテュネに任せると僕は応戦を開始する
「エラベラ! デュレオスファ! ケリオルヌス!」
様々な終焉魔法を撃ち込んでみるけど、さっき喰らった魔法で学習したのか全然攻撃が通らなくなってきた
「あら、この精霊意外とやるわね。増々その腕が欲しい」
「だったら私はあの目が欲しい」
人形たちは僕にグングン近づいてきて、とうとう僕は右腕を掴まれて捕まってしまった
「頂戴、あなたの腕」
「頂戴、あなたの目」
人形が掴む手に力が籠められ、僕の右腕はあっさりと引きちぎられた
その直後に今度は左目をえぐり取られる
「ギャアアアアアアアアアアアアアア!! あ、あああ、ぐっ、ううううう」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
今まで感じたことの無い痛みで僕はのたうち回った
精神生命体である僕は魔力が周囲に満たされていれば再生も容易くできる。そしてここは精霊の国、当然魔力はかなり濃い
それなのに、力をちゃんと流しているのに、僕の右腕と左目は治らない
「くっ、ああ」
「綺麗な腕。ありがとう。次は魂をもらいますね」
「綺麗な目。助かるわ。次は魂をもらいますね」
人形は僕の腕と目を自分の同じ場所に貼り付けるようにあてがった
すると綺麗に接着し、僕の腕と目は彼女らの腕と目になった
「ああ満たされる。これでまた一歩人形から人に近づけた」
「ああ気持ちいい。これでまた少し人形をやめることができる」
「無色の神様は言った。多くを殺して自分に貼りつければ人に成れると」
「虹色の神様は言った。特に純粋無垢な精霊がいいのだと」
「「あなたを、頂戴」」
まずい、僕は痛みで動けない。このままだと、死・・・
まだ無事な方の目をつむったけど、二人の攻撃が僕に届くことはなかった
「お待たせして申し訳ありません精霊様!」
「白と黒、並びに配下鬼神全員到着いたしました!」
この声は、ハクラちゃんと、クロハさん!?
目を開くと、白と黒の神々しい鬼神が前に立ち、その後ろに九柱の色とりどりな鬼神たちが並び立っていた
「精霊様を傷付けたな! 私は今とっても怒ってるんですよ!」
ハクラちゃんが叫び、鬼神たちは一斉に敵へと斬りかかった
そのうちの一人、灰兎鬼のカイラさんが月を出現させ、僕にその光を浴びせた
すると今まで全く元に戻らなかった腕と目から痛みが引いて、再生され始めた
「魂ごと千切られてたよ精霊様! でも大丈夫、あちしの力は魂を根源から復元できる! 任せてよ」
カイラさんのおかげで僕は回復し、すぐに母さんの元へ飛んだ
母さんはテュネに抱きかかえられている
「かあ、さん?」
テュネや他の四大精霊達は涙を流していた
「テュネ、母さんは、寝てるだけ、なんだよね? すぐ目を、覚ますんだよね?」
「リディエラ様・・・」
「だってさっきまで僕を! 僕を撫でてくれてたんだ。いつもみたいに、僕を・・・。そんなのって、ないよ」
愕然として膝から崩れ落ちる
魂を破壊された母さんはもはや、カイラさんの力でも治すことができないという
ついさっきまでのあの楽しかった世界が、全て黒く染まるようにして、僕は意識を失った
あれが今まで世界各地で問題を起こしていた元凶なんだ
空に浮かんでいる二人の人影
一人は長身の女性なのか男性なのか性別の分からない黒い肌の人物、もう一人は左右で目の色が違う先ほどの人物と同じく肌の黒い少女だった
二人はこちらを睨むように見ていて、その視線に寒気がした
怒り狂ったかのような感情を感じ、それと同時に何の感情もないような? 矛盾してるけどそれが同時に存在するあの視線
およそ生物が放つような視線とは思えないんだ
怖い、ただひたすらに怖い
「リディちゃん!」
震えていると少女の方が僕の目の前まで来ていて、手を伸ばしていた
すぐに母さんが間に入ってその手から守ってくれたけど、母さんは胸を貫かれて倒れた
「ああ!!」
「か、母さん!」
母さんの胸にはぽっかりと穴が開いて、少女は引き抜いた手に光り輝く宝珠のようなものを持っていた
「違う、こちらではない。あの少女のモノが欲しい」
「ええそれではわたくしが取ってあげましょう。愛しいトワのために」
「ありがとうディズ」
少女は宝珠を投げ捨て、それは地面にあたって砕け散った
直後に少女の後ろにいたはずの、声からして女性であろう長身のモノが僕の前にゆっくりと立った
「寄こしなさい、あなたの汚れなき純粋な魂を。それで私達は人形から完全になれる」
「にん、ぎょう・・・」
そうか、人形だから感情があやふやだったんだ
「リディエラ様! シルフェイン様!」
テュネに呼ばれてハッとする。母さんは目を覚まさずショックでへたり込んでいたけど、敵の攻撃が目前に迫っていた
「くっ、この!
僕はすぐに終焉魔法で長身の女を吹き飛ばした
まばゆい光が辺りを包み込んで、長身の女の右腕が根元から消し飛んだ
とっさに身を引いたのか、全体を消し飛ばすことはできなかったけど、なんとか攻撃は通ることが分かった
「ディズの手、取れちゃった」
「ええ、また取り換えましょう。今度はそこの精霊の腕がいいわ」
僕を指さす長身
今度は少女の方も一緒になって僕を攻撃してきた
母さんをテュネに任せると僕は応戦を開始する
「エラベラ! デュレオスファ! ケリオルヌス!」
様々な終焉魔法を撃ち込んでみるけど、さっき喰らった魔法で学習したのか全然攻撃が通らなくなってきた
「あら、この精霊意外とやるわね。増々その腕が欲しい」
「だったら私はあの目が欲しい」
人形たちは僕にグングン近づいてきて、とうとう僕は右腕を掴まれて捕まってしまった
「頂戴、あなたの腕」
「頂戴、あなたの目」
人形が掴む手に力が籠められ、僕の右腕はあっさりと引きちぎられた
その直後に今度は左目をえぐり取られる
「ギャアアアアアアアアアアアアアア!! あ、あああ、ぐっ、ううううう」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
今まで感じたことの無い痛みで僕はのたうち回った
精神生命体である僕は魔力が周囲に満たされていれば再生も容易くできる。そしてここは精霊の国、当然魔力はかなり濃い
それなのに、力をちゃんと流しているのに、僕の右腕と左目は治らない
「くっ、ああ」
「綺麗な腕。ありがとう。次は魂をもらいますね」
「綺麗な目。助かるわ。次は魂をもらいますね」
人形は僕の腕と目を自分の同じ場所に貼り付けるようにあてがった
すると綺麗に接着し、僕の腕と目は彼女らの腕と目になった
「ああ満たされる。これでまた一歩人形から人に近づけた」
「ああ気持ちいい。これでまた少し人形をやめることができる」
「無色の神様は言った。多くを殺して自分に貼りつければ人に成れると」
「虹色の神様は言った。特に純粋無垢な精霊がいいのだと」
「「あなたを、頂戴」」
まずい、僕は痛みで動けない。このままだと、死・・・
まだ無事な方の目をつむったけど、二人の攻撃が僕に届くことはなかった
「お待たせして申し訳ありません精霊様!」
「白と黒、並びに配下鬼神全員到着いたしました!」
この声は、ハクラちゃんと、クロハさん!?
目を開くと、白と黒の神々しい鬼神が前に立ち、その後ろに九柱の色とりどりな鬼神たちが並び立っていた
「精霊様を傷付けたな! 私は今とっても怒ってるんですよ!」
ハクラちゃんが叫び、鬼神たちは一斉に敵へと斬りかかった
そのうちの一人、灰兎鬼のカイラさんが月を出現させ、僕にその光を浴びせた
すると今まで全く元に戻らなかった腕と目から痛みが引いて、再生され始めた
「魂ごと千切られてたよ精霊様! でも大丈夫、あちしの力は魂を根源から復元できる! 任せてよ」
カイラさんのおかげで僕は回復し、すぐに母さんの元へ飛んだ
母さんはテュネに抱きかかえられている
「かあ、さん?」
テュネや他の四大精霊達は涙を流していた
「テュネ、母さんは、寝てるだけ、なんだよね? すぐ目を、覚ますんだよね?」
「リディエラ様・・・」
「だってさっきまで僕を! 僕を撫でてくれてたんだ。いつもみたいに、僕を・・・。そんなのって、ないよ」
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※エブリスタさん版をベースに、一部少し文字を足したり引いたり直したりしています