精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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妖精の国1

 要点は簡単なことで、母さんから女王の座を引き継いだことと、精霊神となったこと、それから妖精の国に僕の加護を振りまくことだ
「おお、女王となられて早速のお仕事ですか。しかも我らが妖精族の国に加護を与えるためとは、感謝いたします」
 また膝ま付こうとしたから止めて、ひとまず二人に歓迎されるがまま大きな部屋に通してもらった
 そこにはすでに僕らの歓迎準備がされていて、ハクラちゃんやクロハさんの好きなものもリサーチしてあったのか、二人の大好物までおかれている
 ハクラちゃんは豆腐とお握りが好きで、クロハさんは牡丹餅や最中と言ったあんこ菓子が好きなんだって
 豆腐料理を見たハクラちゃんは目を輝かせてる
 この子食は細いのに食い意地は張ってるんだよね
 すぐに食事が始まって、ハクラちゃんが真っ先に手を付けようとするのをクロハさんが手をはじいて止めた
「これハクラ! 精霊様が先でしょう!」
「ご、ごめんなさい!」
「いいのいいの、楽しく食べよう」
 最初ガチャガチャしててもそこは王族たち。皆優雅に食事を始めた
 ハクラちゃんも一枚の絵画のようにきれい。パンツ履かないくせになんて絵になるんだ
 この美人姉妹は本当にきれいだなぁ。妖精王夫婦も見惚れてるくらいだし

 食事が終わると今度は妖精たちによるショーが行われた
 小さなピクシー、ドクシーたちによるダンスや、エインセル達のお芝居、マジックショー
 どれもこれも可愛らしくて感激したよ
 特にピクシーとドクシーのたどたどしいながらも頑張るダンスは一見の価値ありだね
 可愛いし癒される
 ショーの方も縁もたけなわでしめというところで突然近くの森で爆炎が上がった
「うわ! 何何!?」
 僕はまたしても生き人形が襲撃してきたのかと思って慌てて外に出た
 でもそこに生き人形や魔物の影は無くて、真っ黒なすすまみれの妖精が一人広場に立っていただけだった
 その横には大きな瓶があって、そこからは黒煙が上がってる
「またセティアですか! 今度は何をやらかしたんです?」
 おお怖い怖い、妖精女王のティタニアさんが憤慨しながらその子に詰め寄っている
「えっへへへ、自分精霊様を歓迎しようと花火を作ってたんでし。でもでも成功したんでしよ。ほら見て欲しいでし!」
 黒煙の引いた瓶を覗くと、そこにはいくつかの黒い玉が転がっていた
「花火の種でし! これにファイアを当てると一気に上空まで飛びあがって綺麗な花が咲くでし!」
「それ、面白そうだね」
「そうでしよう!? とっても面白いでし! 精霊様分かってるでしね!」
「これ! 危険な実験はおやめなさいとあれほどいってるでしょう! お前の身に何かあったらどうするのです!? それにお前だけではすまないかもしれないのですよ!?」
「う、そ、それは、ごめんなさいでし」
「はぁまったく・・・。わかればいいのです。今後はもう少し離れたところで、私の見ている前でやりなさい」
「はいでし!」
 ここでやめさせないところがさすが妖精の母だね。子供のやりたいことを尊重して、危なくないように目を掛ける
 理想のママ・・・
 まぁ僕の母さんには負けるけどね!
「とりあえず打ち上げてみるでし。何度も試行したから絶対大丈夫でしよ!」
「それじゃあやってみようか」
 僕は瓶から黒い種を取り出すとそれにファイアで火をつけた
 そのとたんぴゅるるるると音をあげて撃ちだされる
 おお、まるで本物の花火みたいだ
「たーまやーでし!」
「え、なんでそんなの知ってるの?」
「ふふふ、自分は異世界人研究者でし。いろんなことを知ってるんでしよ。この言葉は花火をあげる時の合言葉でし!」
 ビッと親指を立ててグッドポーズをするセティアちゃん。すすまみれだけど可愛い
「ほらまだお顔にすすが付いてますよ」
 ティタニアさんが手でその頬をぬぐってあげてる
 あ、花火が、咲いた!
 パーンと弾けてパチパチと火花散らす
 なんてきれいなんだろう。鬼ヶ島での花火も良かったけど、妖精の国の灯りのない空で見るのも絶景だ
 その日はセティアちゃんの作った花火をたっぷり楽しんで、それぞれあてがわれた部屋で就寝した
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