精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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龍族の国1

 シノノが言うにはどうやら龍族の国に得体のしれない人物が現れ、龍族の神聖な場所で怪しげな行動をとっているらしいんだ
 かつて精霊や妖精たちを襲った龍族
 実はその襲ってきた龍はほんの一部で、強靭な体を持つ彼らの中でも血の気の多い龍が決起して精霊の国を襲ったらしいんだ
 その龍たち以外は精霊とも仲良くやっている龍たちが多いみたい
 まぁ僕はまだその龍たちには会った事が無いんだけどね
 あ、アンミツ姫は例外かな?
 あの姫は姫であるにもかかわらず龍族の国を飛び出しちゃったみたいだし
 アンミツ姫のことを考えていたらまた彼女のアンミツが食べたくなってきたよ
 何せ絶品だからね
 まぁ今はそんなことは置いておいて、龍族の国で起きようとしている何か(十中八九悪いやつが関わってる事体だろう)を食い止めないとね
 
 この体になってから楽にできるようになった転移によってすぐに到着しました。龍族の国シャトランデ!
 クロハさんとハクラちゃんも無事転移できたみたいでよかったよ
 何せこの二人は転移なんてしたことがなかったから、僕が手取り足取り教えたんだよね
 すぐできるようになったんだけど、それは僕の教え方が上手かったのか、はたまた二人の飲み込みが異常に早くて天才的なだけだったのか
 多分後者だと思うけどね
「わぁ! 龍族の国、初めて来ましたよ!」
 ハクラちゃんはしゃぎすぎです
 でも気持ちは分からないでもないかな
 何せここ、標高がかなり高い山にあるから見渡す限りの雲海が広がっていて、さらには目の前に雲が見えたりする
 空気はかなり薄くて、並みの人間だったら立ってるのもやっとかも
 まぁ精神生命体となった僕達には空気の濃度なんて関係ないんだけどね
 あとこの辺り、当然龍脈が通っていて、この山事体の力の流れが半端じゃないんだ
 そのおかげか僕らはここに来てから少し酔っぱらったような高揚感があるんだよね
 まぁお酒なんて飲んだことないから酔っぱらうってどんな感じか分かんないんだけど
 
 さて、到着したのはいいんだけど、僕らは龍たちに囲まれてしまった
「お前たちは何なんだ! どこから来た!」
「あの、僕たちは」
 説明しようと口を開くと五人の龍人が僕の前にふわりと降り立った
「精霊様! シャトランデへようこそおいでくださいました!」
「あれ? あなた方は」
「お久しぶりだにぇ、ハクラ姫、クロハ姫」
 どうやらその五人の龍人は二人の知り合いだったみたい
 五龍王と言って、アンミツ姫さんの付き人達らしい
「我々はアンミツ姫様の命によりこの国の護衛をしていたのですが、まさか精霊様に来ていただけるとは思いもよりませんでした。それにクロハ姫、ハクラ姫、二人共ずいぶんと強くなられましたね」
 青い服を着た綺麗な女性、彼女は氷女王マキラさんと言って、氷龍の女王様なんだって
 五龍王の中でも一番の常識人らしい。ただ怒らせると怖いみたい
 その後龍王の案内で僕たちは国のさらに上にある神殿へと案内された
 小さいけど手入れの行き届いた神殿で、お香が置かれているのかいい匂いがする
 その奥の方で一人の女性が何やら踊っているのが見えた
「えっと、マキラさん、あの人は?」
「分からないのです」
「え!?」
 知らない人が神聖な場所で踊ってるってこと?
 話しを聞くに、彼女があそこで踊り始めたのは数日前で、龍たちが止めようにも結界が張られていてどうしようもないんだとか
 踊っている理由を聞いても彼女は一心不乱すぎて耳に入ってないらしい
 とりあえず悪い気配はないから放っているけど、不気味なのでたまたま調査に来ていた雷の精霊ライカにその旨を伝え、それがシノノ経由で僕に伝わったってわけだ
 まぁまずは話を聞いてみよう。それで害成す相手なら、出て行ってもらうか排除するまでだ。この世界を守るためにね
 僕は結界に近づくと手で触れて破壊した
 するとそれに気づいた女性の動きがピタリと止まった
「邪魔しないで下さい」
 女性はそう言うといきなり僕に殴りかかってきた
 驚いて飛びのくと地面に拳がめり込む
 相当な魔力が込められているから当たれば僕もただじゃすまない
「精霊様!」
「来ないで!」
 五龍王が助けようとしてくれるけど、見たところ五龍王がまとめてかかっても彼女に勝てそうにないから止めた
 連続で拳を打ち出してくるのを最小限の動きで躱しいなし、なんとか彼女を止めようと腕をつかんでひねり上げる
「くっ! お願いだから邪魔をしないで下さい! この任務を完遂しなきゃ、私の妹が!」
 それを聞いて思わず手を離してしまった
「事情がありそうだけど、この神殿にいる神獣をどうするつもりなんだい?」
「話す義理はありません。おとなしく引き下がってください。でないと私はあなたを殺してしまう」
 女性はダンと足を地面にめり込ませ、踏み込んで間合いを詰めてきた
 さっきと動きがまるで違い、驚いた僕はまともにその拳をお腹に受けてしまった
「うぐぅっ!」
 鋭い痛みがお腹を突き抜けて背中にまで走り、体内の魔力がかき乱れて僕はその場に膝をついた
「精霊様!」
 ハクラちゃんが僕の前に立って女性に斬りかかる
 でも女性はあの洗練されてるハクラちゃんの剣術を簡単にいなして、さらには反撃の拳をハクラちゃんの胸辺りに撃ち込んだ
 この女性、かなり強い
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