精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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無能の異世界人4

 エーテリア・グレーは平平凡凡だが性格に一癖も二癖もあるような女性だった
 エーテリアと名乗って入るが誰も本名は知らない
 生まれてからの経歴不明、能力もなく体力も何もかもが一般人と全く変わらない
 ただその精神は他者が見れば異常なものだった
 探求と究明、何かを知りたいとなると周りが見えなくなるため元の世界では完全に変わりもの扱いだった
 ただ性格は面倒見がよく、年下からは割と慕われている
 それは今も同じで、一番小さなりえを目に入れても痛くないほどに可愛がっている
「ああカワイイ、カワイイねぇ」
「あ、あの、歩きずらいです」
 りえは少し困った表情をしているが悪い気はしていない
 両親からの愛は受けていたが、姉妹などはいなかったため、姉といるような気分に浸れて嬉しいようだ
 ひとまずエーテリアは自信の授かった能力で全員の能力を隅々まで把握
 それにより最適な異世界転移の方法を導き出す
 彼女の能力は解析からの分析
 ここに来ての最適解を導き出して最良の方法で次への道を作り出す
「ふむぅ、まずは私の解析で世界の構造を調べて、レノンナの力で空間に亀裂を入れてそこからさらに私が亀裂を分析して異世界情報を得る。さすれば異世界渡りが可能となるだろう」
「あの、僕の力を使った方が早いと思うんだけど、ね、ねえ、ねえねえ」
「よしできた! では早速次なる世界にいくぜお!」
「あの、僕の力」
「おお、もういけるの? じゃあ僕一番ね」
「じゃあ私次ね。りえちゃんは私の後でいいわね、で、エーテはしんがりね。じゃ、行くわよ」
「あ、あの僕は最後に」
「良しじゃあ行きますよっと」
「あの、僕・・・。はぁ・・・」
「冗談よ、アモン、しんがりはお願いね」
 アモンの立ち位置がしっかりと定着している
 しかし彼はもうその立ち位置にはまり込んでいるためむしろその状態を楽しんでいた
 さすがに世界の種に受け入れられた人材である

 五人は無理やり作り出した転移門をくぐり何とか次の世界へと渡ることができた
 開いた世界は巨大生物のはびこる古代世界
 古代生物が跋扈し弱肉強食が当たり前のように起こる世界だ
「こ、これはぁ!! 何とも何とも何とも素晴らしい世界ではないか! 探求心がくすぐられる。この見たこともない動植物! 私は少しその辺りで探検してくるので! あとよろしく!」
 エーテはそう言うとあっという間に走ってどこかへ消えてしまった
「ふぅ、調査は彼女に任せましょう。私達は食料調達にでも行きましょっか。アモン、ついて来てくれる?」
「あ、ああ任せてくれ!」
 頼られたことがうれしいのかアモンは無邪気な笑顔を浮かべた
 それからアーキアは薪の採集、エーテは周辺での調査、アモンとレノンナは食材採集へとそれぞれ向かった
 りえは能力を生かして出来上がった陣地の守りを固めることに専念している
 りえの能力は守りに適しているので適材適所というやつだ
「みなさん、頑張ってくださいね。ここの守りは任せてください!」
 りえのこの一言ですでにどこかへ行ってしまったエーテを除く全員が一気にやる気になった
 その後しばらくすると巨大な古代生物を取って来たアモンとレノンナが戻って来、大量の薪を取って来たアーキアもほどなくして戻ってきた
 そしてそのさらに一時間ほど経った頃にホクホクとした顔のエーテが戻ってきた
 調査は滞りなく終わったようで、その手に持ったメモ帳が数冊いっぱいになっている
「いやいやいや、素晴らしいですなぁ世界とは。私の見たことないものばかりで素晴らしいさねぇ。うんうん、生物も植物もすんばらしい。あとその竜のような生物は毒があるからしっかりと熱して食べるように。六十度の熱をじっくり加えれば問題ないよ」
 どうやら自身の解析能力でそう言ったことまでわかるようで、食料の調理法が決まった
 ひとまず食料を調理してしっかりと食べてしっかり休むことにする
 明日からはこの世界にウルがいないかの調査をすることになった
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