精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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女神と二天の冒険4

 蛙の世界から移動して一夜が経った
 とんでもない量の魔力がある世界に来てしまった
 何ここ、こんなの上位の神々が管理するような世界じゃない
 なのにここには神様がいないみたいね
 どういうことかしら? 普通なら絶対に神が何かしらいるはずなのに
「あのルニア様、どうかされましたか?」
「ここ、神が一人もいないの。恐ろしいほどの魔力が溢れてる世界なのに」
 そう言って振り向くとラナがハァハァゼェゼェと息荒く膝をついていた
「ラナ! どうしたの!?」
「ハァハァ、分かりませ、ん、でもこの世界に、来てから、体が熱くて・・・。うぐ、頭が、痛い」
 ラナはどさりと崩れ落ち、その直後に驚くべきことが起きた
 周囲にあれほどあった魔力が全て彼女に吸収されていく
 ただでさえ神人として覚醒している彼女にとんでもない量の魔力がなだれ込む
 止めようにもどうしようもなく、私達は見ていることしかできなかった
 そしておそらく普通の魔法世界十世界分ほどの魔力が彼女に吸収されたところでそれは止まった
「ラ、ラナ?」
 倒れてピクリとも動かない彼女に触れてみるとカッと目を見開いて起きあがった
「ラナ? 大丈夫なの?」
 目をパチクリと瞬かせてフレーメン効果の猫のような顔でこちらを見るラナ
 何が起こってるのか分からないけどその顔が可愛くて少しきゅんとしてしまった
「だい、じょうぶです。というよりなんだかとってもいい気分ですねぇ。フフ、アハハ、えへへへへ、少しフワフワとした浮遊感がありますが、気持ちいいですねえ」
 目がヤバイ! 目がヤバイわこの子!
 何なのこれどうなってるのよ!
「今ならなんれも出来そうなきがするれす~」
 ラナはそう言うといきなり魔法をあらぬ方向へとぶっ放した
「ひふふ、やったー命中~」
「ちょ、危ないでしょ! 落ち着いてラナ! そっちには何もいないわよ!」
「あ、あっちにも撃たなきゃですよ~っへっへへへ」
 今度は今撃った方向とは真反対の方向へと魔法を撃った
 しかもこの子、一撃で世界の半分は消し飛びそうなほどの魔力を込めてる
 本人はまったく魔力を消費していないのか魔力切れを起こすこともなく元気でピンピンしてるわね
「ラナ! やめなさい! こら!」
 止めても全然聞いてくれない
 三人がかりで止めてるんだけど、それでも力が強すぎて振りほどかれた
「今ぁ持ってきます~」
 ラナはそう言うと突然霞のように消えた
「え? どうしよう! 消えちゃった!」
「落ち着いてくださいルニア様! 私達が探しに!」
 早く見つけに行かなきゃと立ち上がる私を制してアスティラちゃんが翼を広げた
 それに続いてリィリアちゃんも翼を広げたけど、今度はいきなり目の前にふわっと現れるラナ
 その両手には目を回して気を失う見知らぬ男二人
 ていうかフード! 黒いフードかぶってる! こいつらウルじゃない!
「はい~、今世界のウルは全滅させましら~。うへへ、へへ、まだまだ余裕れす~」
 魔力で酔ってる?
 それも相当な酔いだけど、どうやら魔法や魔力の制御はできてるみたい。と言うか何この子! 何この種族!
 ラナは神人のその先、未知の領域の生命体に進化を果たしていた
 一体なにがこの子に起きたのかしら
 相当な力を秘めているとは思ってたけど、こんなけた違いの存在になるとは思ってもみなかった
 この力、始まりの鬼神と同等?
 神々の力なんてとっくに超えてる
「ラナ、あなたは一体なんなの?」
 恐ろしいわけじゃない
 現にこの子は酔っているような状態だけど魔力の優しさは変わってない
 ラナはラナのままちゃんと成長してる
「こいつらどうしますか~?」
 掴んでいた首根っこを放し、どさりと倒れ込むウルの男たち
 あれだけの魔力を浴びたのだから魔力が体にたまりすぎて用量オーバー
 それで目を回して気絶ってとこかしら
 つまりラナは魔法すら使ってない
 ただの魔力の塊をぶつけただけ
「取りあえず、こいつらの魔力を全部吸い上げれる?」
「ええ、ダイジョブれす」
 魔力を吸い上げると二人はすぐ目を覚まし、そのとたんラナを見て震え始めた
 多分魔力が強すぎてこいつらには化け物にでも見えてるんだろう
 ラナはその二人に微笑むと二人はまたコテンとブラックアウトしてしまった
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