542 / 1,022
無能の異世界人7
アモン・デビライトはお調子者の少年でムードメーカーだった
幼少期から人を喜ばせることが大好きで、両親を笑わせるのが一番の趣味だった
そんな彼の将来の夢はエンターテイナー
何でもいいから人を喜ばせる仕事がしたいと奇術に手品、スタンドアップコメディと喜ばれ、笑わせ、そのための技術を身に着けて行った
そんな彼は舞台に立っていた時に異世界への亀裂に落ちてしまった
エンターテイメント以外に何もできず、何の力も持たなかったが、魔法も使わずに不思議なことをする技術に異世界人は驚いた
一躍人気となった彼だったがそれも長くは続かず、彼はアウルに目をつけられて禍々しい悪意を持った世界の種を植え付けられた
だが彼はくじけない
人々の笑顔が彼の何よりの喜びだったため、彼は悪意を制した
その結果彼に世界の種は答え、大きな力を得たのだった
ただいまの所活躍の場がないだけで、仲間たちも彼こそが最も強い力を持つと分かっている
そしてその力の使い方もしっかりと理解した素晴らしい少年であることも
「でもさ、転移にしてもなんにしても僕がやった方が早いと思うんだけどね実際」
「うんうんそれは私らもわかってるって。でもなんていうかアモンはいじりがいがあるというかなんというかね」
アモンはため息をつきつつも笑顔になる
それは皆の笑顔を守れているし、自分が信頼されているという喜びもあったからだ
「それで、この街にいるサカシタって勇者はどこなの?」
「さぁ? 聞けば見つかるでしょ」
五人は女子組と男子組に分かれて聞き込みを始めた
しかしあまり意味はなく、分かれた瞬間に勇者がなんと目の前を歩いていたのだ
勇者だと分かった理由はそう呼ばれていたからというすごく単純な理由
「あなたが勇者サカシタ?」
突然そう声をかけられた勇者は驚いて目を丸くしている
「あの、あたしとあなた達って初対面すよね? うーん・・・。やっぱり見たことないす」
「あれ? 女の子?」
「ああそうっすよ? なにっすか、なんか文句すか?」
「いやそう言うわけじゃないんだ。僕らは異世界から来た。君もだよね? だから話を聞きたくて」
「なんとそうなんすか! おお、おお、やったす! これであたしもようやく帰れるってことすね?」
「いやそうじゃなくてね」
「ふぅ、あたしが勇者なんて荷が重いと思ってたっすよ。でもこれでやっと帰れる。帰れるんす!」
勇者と呼ばれる少女の考えはとても勇者とは思えない考えだった
彼女は自分を卑下し、全く自信がない
一応彼女は勇者で、ちゃんとそれに伴った能力も持っている
しかし五人とは決定的に違う点があった
前向きになる心、強い心だ
「あたしが人助け? ハン、土台無理な話なんすよ。あたしなんてただの少女っすよ。それが急にこんなとこに飛ばされて世界を救え? バカみたいす」
少女はこれまでこの世界で一応は役割を果たしていた
それだけの力も十分あるが、積極的に救おうとはしていない
勇者の自覚がない。むしろそれを嫌がっている
無理もないだろう。何不自由ない生活をしていた現代っ子の彼女は人並みの倫理観はあるにしろ、勇者としては決定的に勇気が欠如しているのだった
「で、いつ帰れるんすかあたしは。もうこんな世界うんざりなんす。早く家に帰ってお風呂に入って暖かい布団で眠りたいんすよあたしは」
よほどうっぷんが溜まっていたのか、まくし立てるように五人にぶちまけるサカシタ
それだけ言うと期待に満ちた目で五人を見つめた
「結論から言うと無理だ。いや転移はできるけど君の世界を見つけるのが無理なんだ。一体いくつ世界があると思う? 万や億単位じゃきかないんだよ?」
「そ、そんな、あたしはこのままこの世界で・・・。そんなの嫌っす! パパとママに会いたいっすうわあああん!!」
心が弱い勇者、それがサカシタだった
幼少期から人を喜ばせることが大好きで、両親を笑わせるのが一番の趣味だった
そんな彼の将来の夢はエンターテイナー
何でもいいから人を喜ばせる仕事がしたいと奇術に手品、スタンドアップコメディと喜ばれ、笑わせ、そのための技術を身に着けて行った
そんな彼は舞台に立っていた時に異世界への亀裂に落ちてしまった
エンターテイメント以外に何もできず、何の力も持たなかったが、魔法も使わずに不思議なことをする技術に異世界人は驚いた
一躍人気となった彼だったがそれも長くは続かず、彼はアウルに目をつけられて禍々しい悪意を持った世界の種を植え付けられた
だが彼はくじけない
人々の笑顔が彼の何よりの喜びだったため、彼は悪意を制した
その結果彼に世界の種は答え、大きな力を得たのだった
ただいまの所活躍の場がないだけで、仲間たちも彼こそが最も強い力を持つと分かっている
そしてその力の使い方もしっかりと理解した素晴らしい少年であることも
「でもさ、転移にしてもなんにしても僕がやった方が早いと思うんだけどね実際」
「うんうんそれは私らもわかってるって。でもなんていうかアモンはいじりがいがあるというかなんというかね」
アモンはため息をつきつつも笑顔になる
それは皆の笑顔を守れているし、自分が信頼されているという喜びもあったからだ
「それで、この街にいるサカシタって勇者はどこなの?」
「さぁ? 聞けば見つかるでしょ」
五人は女子組と男子組に分かれて聞き込みを始めた
しかしあまり意味はなく、分かれた瞬間に勇者がなんと目の前を歩いていたのだ
勇者だと分かった理由はそう呼ばれていたからというすごく単純な理由
「あなたが勇者サカシタ?」
突然そう声をかけられた勇者は驚いて目を丸くしている
「あの、あたしとあなた達って初対面すよね? うーん・・・。やっぱり見たことないす」
「あれ? 女の子?」
「ああそうっすよ? なにっすか、なんか文句すか?」
「いやそう言うわけじゃないんだ。僕らは異世界から来た。君もだよね? だから話を聞きたくて」
「なんとそうなんすか! おお、おお、やったす! これであたしもようやく帰れるってことすね?」
「いやそうじゃなくてね」
「ふぅ、あたしが勇者なんて荷が重いと思ってたっすよ。でもこれでやっと帰れる。帰れるんす!」
勇者と呼ばれる少女の考えはとても勇者とは思えない考えだった
彼女は自分を卑下し、全く自信がない
一応彼女は勇者で、ちゃんとそれに伴った能力も持っている
しかし五人とは決定的に違う点があった
前向きになる心、強い心だ
「あたしが人助け? ハン、土台無理な話なんすよ。あたしなんてただの少女っすよ。それが急にこんなとこに飛ばされて世界を救え? バカみたいす」
少女はこれまでこの世界で一応は役割を果たしていた
それだけの力も十分あるが、積極的に救おうとはしていない
勇者の自覚がない。むしろそれを嫌がっている
無理もないだろう。何不自由ない生活をしていた現代っ子の彼女は人並みの倫理観はあるにしろ、勇者としては決定的に勇気が欠如しているのだった
「で、いつ帰れるんすかあたしは。もうこんな世界うんざりなんす。早く家に帰ってお風呂に入って暖かい布団で眠りたいんすよあたしは」
よほどうっぷんが溜まっていたのか、まくし立てるように五人にぶちまけるサカシタ
それだけ言うと期待に満ちた目で五人を見つめた
「結論から言うと無理だ。いや転移はできるけど君の世界を見つけるのが無理なんだ。一体いくつ世界があると思う? 万や億単位じゃきかないんだよ?」
「そ、そんな、あたしはこのままこの世界で・・・。そんなの嫌っす! パパとママに会いたいっすうわあああん!!」
心が弱い勇者、それがサカシタだった
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~
シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。
前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。
その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、ひょんなことで死亡した僕、シアンは異世界にいつの間にか転生していた。
とは言え、赤子からではなくある程度成長した肉体だったので、のんびり過ごすために自給自足の生活をしていたのだが、そんな生活の最中で、あるメイドゴーレムを拾った。
…‥‥でもね、なんだろうこのメイド、チートすぎるというか、スペックがヤヴァイ。
「これもご主人様のためなのデス」「いや、やり過ぎだからね!?」
これは、そんな大変な毎日を送る羽目になってしまった後悔の話でもある‥‥‥いやまぁ、別に良いんだけどね(諦め)
小説家になろう様でも投稿しています。感想・ご指摘も受け付けますので、どうぞお楽しみに。
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。