精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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女神と二天の冒険9

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 少女はもともと天涯孤独で、物心ついたころには孤児院にいたそうだ
 彼女が赤ん坊の頃、彼女の村が魔物の大群に襲われるという大事件があった
 彼女の世界では定期的に魔物が溢れるモンスターパニックと言うものがあるらしく、それにたまたま巻き込まれてしまったのだ
 村人は彼女だけを残して全員死に絶えており、どういうわけか彼女はまったく傷つくことも攫われることもなく村の中央にきれいに寝かされていたそうだ
 助け出されたはいいものの、そのうわさが広がり彼女は孤立した
 ろくなご飯を与えられることもなく、愛も与えられずに育ったため、彼女は成長しても小さいままだった
 実際は十七歳だが、見た目はどう見ても一桁ほどの少女、そして愛を知りたいが故の今回の行動だった
 成長した彼女はウルによって攫われ、自分の両親は別世界にいるのだと教わり、その結果女性たちを攫った
 優しそうで母性が強い女性ばかり数十人
 少女は愛に飢えていたのだった
 だが突如自分達を攫った不気味な力を使う少女のことなど誰も理解できない
 恐ろしさが勝ち少女はまたしても愛をもらえなかった
 幸いにも彼女には殺すという決断がなく、仕方なく檻に閉じ込めていたというわけだ
「ね、ねぇねぇ、あなたは私のお母さんになってくれる? 私を愛してくれる?」

 この子、かなり歪んじゃってる。でもただ親の愛がほしいだけなのね
 その気持ちは私とお姉ちゃんなら痛いほどわかる
 地球でなんども転生を繰り返したお姉ちゃん、その魂に引っ付いていた私
 二人はずっと親の愛を受けれない因果の元生まれ変わり続けていた
 本当の、一番最初の両親は私達を真実の愛で包み込んでくれていたけど、その後はずっと最悪だった
 分かる、私にもこの子の気持ちが痛いほどに
 そんな少女にスッと近づいて行ったのはアスティラちゃんだった
「そう、お母さんをずっと探していたのね。大丈夫、私が連れて行ってあげるわ」
「ちょ、アスティラちゃん大丈夫なの!?」
「はい、私、元居た世界には何人か養子がいるので」
 それも意外だった
 確かに彼女はかなりお母さん向きと言っていいほど愛が深い
 でもまだかなり若いし、まだ子供だっていない
 それなのに自分の世界ではすでに子育てをしてたのね。恐ろしい子
「あなた、お名前は?」
「私、名前なんてないの。いつもそれとかこれって呼ばれてて」
 そこも私達と同じか・・・
 私達の最後の両親は最低最悪で、私達をモノとして扱っていた
 名前だってなかったわ
「そうね、あなた一緒に来るなら名前がいるわね。そうね・・・。綺麗な青い目・・・。空みたい。ソラはどう?」
「ソ、ラ? ソラ・・・。ソラ、私はソラ」
 どうやら気に入ったみたいね
 にしてもこの子の力何なのかしら。魔力のようで呪力のようで、超能力にも似てる気がする
 禍々しいけどどこか優しい
 いろんなものが混ざっているかのような不思議な力
 色々彼女を観察していると、突然彼女は頭を押さえてうずくまった
「う、ぐ、頭痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!」
 頭を抱えて転がり回るソラ
 その目や鼻、耳からは血がドクドクと流れ始めていた
「ソラちゃん!」
 すかさずアスティラちゃんが彼女を抱え上げて回復用の魔法を多重にかけ始めた
 それを見てリィリアちゃんもラナも急いでたくさんの回復魔法をかけ続けた
 その結果なんとか危機を脱し、その頭から小型の爆弾が取り出された
 その爆弾が破裂したから脳にダメージを負ったみたい
 でも組織まで完全回復させたから後遺症も残らず元通り
 回復特化の二人がいたからできたようなものね
 私一人じゃこうはいかなかったわ。破壊しか取り柄が無いもの
 それからソラと名付けた少女をアスティラちゃんが背負って洞窟から脱出
 この子も恐らく組織の犠牲者ね
 まったく、こんないたいけな子供達まで使うなんてウルを増々許せなくなったわ
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