精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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利善とレイドの異世界旅4

 城の前には当然のように何人かのウルがいた
 その数は五人だが、全員が灰色のローブを纏っている
 灰色のローブは幹部にはなれなかったが、それでも強力な力を有している者たちである
 だがこちらも負けてはいない
 誰も彼もがSランク以上の実力を持っていた
「あちらは五人、こっちも五人だ。数的には合っているが、実力はいかにってところだな」
 それぞれが相対するとそれぞれの戦いが始まった
 この後にはウルの拠点長である大幹部との戦いも控えている
 長期戦になることは避けたかった
「かかれ、エイブス様に近づかせるな」
 灰色ローブのリーダーらしき男がローブを脱ぎ去り、それに続いて全員がローブを脱いだ
 真ん中のリーダーの男は虎獣人のようで、目から狂気を感じる
 その右隣りに頭に何かの機械を取り付けられた少女
 左隣にはナイフをくるくるとまわすいかにも人殺しを楽しんでいそうな優男
 右端は口が耳まで裂けた鱗のあるトカゲのような男
 左端は首輪をつけられ、泣き出しそうな顔の少女
 対してこちらはリーダーのモーリスを筆頭にレイド、利善、楓、ライオンの獣人であるレイダスという男の五人だ
 モーリスはナイフの男と、レイドはトカゲ男、利善は首輪の少女、楓は頭に機械を取り付けられた少女、レイダスは虎獣人とそれぞれ対峙する

 俺の前には首輪をつけられた少女
 その首輪からは火薬のにおいがしている
 恐らくは無理やり戦わされているのだろう
「なぁ、君は戦いたくないんだろう?」
「ひっ、あ、あの、わ、私は、戦いたくない、です。いきなりこんなところに連れて来られて、従わないと殺すって言われて、ひぐっ、こんな、爆弾まで、つけられて・・・」
 俺は少女にゆっくりと近づいた
「心配するな、すぐにその爆弾を取ってやる」
 そして首の爆弾に自分の能力を使った
 要は俺の能力で爆弾を覆ったんだ
 これならこの程度の爆弾の爆風くらい防げる
 そのまま爆弾を能力で押しつぶす
 すると案の定爆発したが、少女の首には傷一つついていない
「よし、これで大丈夫だ」
「う、うう、うええええん、ありがとう、ありがとうございます!」
 よほど怖かったのか少女はその場でへたり込んで泣きだしてしまった
 俺は安心させようと彼女の頭をそっと撫でた
 落ち着いた少女を俺たちの後ろに下がらせる
「ちっ、アリアスを取られたか。なかなかにいい力を持っていたんだが仕方ない。殺すか」
「殺させるわけないだろ。空間展開! 絶対防御!」
 俺の能力を最大限に活用して彼女を守る絶対的な空間を作り出しておいた
 これで彼女を襲える者はそうはいないだろう

 私と対峙しているのは舌をチロチロと出し入れしていやらしい目で見てくるトカゲ風の男
「ぐひぇひぇ、お前みたいなガキを何人も犯してばらしてきたぞ俺は。お前もその一人にぷちゅ」
 あまりにも腹が立ったから私はすぐにレイドに変身してトカゲ男をつぶした
 結構丈夫な鱗ね。大丈夫、死んでないわ
 でももう戦闘不能。私はトカゲ男を拘束しつつ仲間たちの動向を見守った

 何でこんな女の子が戦ってんのよ?
 まるで意思がないじゃん
「あんた、なんで戦ってんの?」
「・・・」
 なにも語らない
 この子もしかして機械に洗脳されてるんじゃ?
「戦闘コマンド、ゼロゼロワン、フレアノヴァモード」
 少女が燃え上がる
 なにこれ、体から炎が吹きあがってるの?
「・・・」
 少女はそのまま私に襲い掛かって来た
「熱っ!」
 少し手を火傷したけど大丈夫、私の力ならこの子を止めれそう
「バブルガム!」
 噛んでいたガムをプッと吹き、少女にあてると少女はガムに包み込まれた
 このガムは私の力で、拘束に適してる
 炎なんかも全く通さないから少女はそのままガムに包まれて動けなくなった
 頭の洗脳機械は、恐らくうちの本部の技術班ならとれるはず
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