精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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神と白黒鬼神12

 たどり着いたのは大人数でも乗れるメリーゴーラウンド
 その中心辺りにピエロが立っていて、さらにはメリーゴーラウンドに乗っていたと思われる子供達を人質に取って笑っていた
 ピエロはゆっくりとお辞儀をすると子供の一人を持ち上げてピエロの後ろにいる巨大な熊に投げた
「キャアアア! うちの子が!」
 その子の母親と思われる女性の悲鳴が聞こえ、熊はその子を丸呑みにしようと口を開けた
 でも間一髪、神速で移動したクロハさんがその子をキャッチして助け出した
「子供を人質に取るとは卑怯者が!」
 子供を母親の元へ預け、そのまま刀を抜いてピエロに斬りかかった
 ピエロはニタリと笑ったまま胸元から横笛を取り出しその斬撃を簡単に受け止める
「不気味なやつですね。その笛で化け物どもを操っているのですか?」
 ピエロは何もしゃべらず、笛で刀を押し返すとその笛を吹き始めた
 不気味な音色が辺りを包み込むと熊がガバッと起きあがって子供達めがけて凶悪な爪を振り下ろそうとした
 それを今度はハクラちゃんが受け止める
 その隙にサニアさんと詩季さん、そして僕とで子供達を助け出した
「本当に卑怯なやつですね。ニタニタと不気味に笑って、人を馬鹿にしているのですか?」
 ピエロは何もしゃべらずコクコクと笑いながらうなづいた
 そのまま笛をまた吹くと熊が急に苦しみ始めた
 ビキビキと熊の体が変化していく
「これは、笛で化け物をさらに変質させているのですか?」
 ピロピロと音が響き、やがて熊の腕が六本に増え、さらに口が裂けて大人五人くらいなら優に飲み込めそうだ
 今その化け物とはハクラちゃんが戦っているけど、たくさんの腕が振り下ろされてなかなか攻勢に転じれないみたい
 ひとまず子供達はもう安全だ
 今は詩季さん、司さんが避難誘導をしてくれてる
 僕は魔法で援護を開始した
「アトラプラバノ!」
 巨大な土壁でメリーゴーラウンド全体を覆って熊を外に出せないようにした
 この魔法は精霊魔法の中でも特に守ることに特化してるんだけど、それで周りを覆ったんだ
「フレアバーン!」
 燃え盛る炎の槍が熊を襲う
 ハクラちゃんが相手を抑えてくれてたおかげでその槍は全て熊に刺さった
「ハクラちゃん!」
「はい!」
 ハクラちゃんは受け止めていた熊の腕を切り刻むとそのまま首まで跳ねた
「終わりです」
 クロハさんの方を見ると、ピエロはクロハさんの神速を超える剣戟をすべて受け止めいなしていた
 このピエロ、かなりの実力者だ
「私の剣技をここまで・・・。お前、ただのふざけた奴ではないようですね」
 ピエロはケラケラと笑うしぐさをしながら笛をしまうと、今度はどこからかボールを取り出してそれに乗った
 乗ったと同時にボールは浮かび上がってピエロは今度は懐から風船を取り出した
「あの風船の魔力、以上だよ! 気を付けてクロハさん!」
 風船をぷーっと膨らませてそれをグニグニと揉みしだくと、その形が変わって巨大なサイに変わった
 ズドンと落ちてきて地面を揺らすサイ
「なるほど、ああやってつくっていたのですね。リディエラちゃん、あいつを倒さなければ永遠化け物を生み出すかもしれませんよ」
 確かにサニアさんの言う通りだ
 でも相手ははるか上空まで飛んで行ってしまって普通の攻撃じゃ届きそうにないね
 まぁ魔法で撃ち落とせば大丈夫
 ピエロは再び笛を取り出すと吹き鳴らし始めた
 サイの体色が変化して硬くなっていく
 そのサイにハクラちゃの攻撃が当たったけど、あのハクラちゃんの刀が全く歯が立たなかった
 同じように僕が放った魔法もだ
 これは手ごわい。このピエロ一体何なんだ
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