精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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神と白黒鬼神13

 ピエロの恐るべき強さに僕らは攻めあぐねていた
 次から次へと風船で化け物を作ったり、かと思えば急に後ろに現れて攻撃してきたり
 しかもその攻撃、一撃だけでも致命傷になりそうなほどの強い攻撃なんだ
 だから僕も鬼神の二人も完全に相手のペースだった
 サニアさんも補助に回ってくれてるけどそれでも追いつかない
 恐らくこいつはウルの中でも相当な立ち位置にいる。だってあれだけ強いはずの鬼神二人が遊ばれてるんだもん
「く、馬鹿にしてくれますね」
「お姉ちゃん、全力で行こう」
「ええハクラ、合わせて」
「うん!」
 鬼神たちは普段力をかなりセーブしてる
 何せ本気になると世界が滅びかねないからね
 二人が本気を出すと聞いて僕とサニアさんは周囲に結界を何重にも張る
 僕に至っては根源魔法までフルで使ったよ
「鬼神全開放、黒衣」
「鬼神全開放、白衣」
 二人が完全な鬼神となる
 相手を滅ぼす鬼神に

「いい? この力はかなり危険だから早々に片をつけなさい。でなければあなた達は我を失って、ただ殺戮を繰り返す化け物になってしまうの」
 頭の中で最強の鬼神サクラさんの声が響く
 この力はできれば使いたくないんだけど、この変なやつは普段の私達じゃ絶対に倒せない
 ならなるしかない。本当の鬼神に
 お姉ちゃんと私は白と黒の鬼神としての力を纏うとあのケラケラと笑ってる男に刀を向けた
「笑っていられるのも今のうちだけですよ」
「お姉ちゃん!」
「ええ」
 お姉ちゃんと刀をキンと合わせる
「合わせ鬼神剣術裏極め。地獄」
 この剣術は体に大きな負担がかかる
 下手をすれば壊れる
 でも今の体なら大丈夫
 だって肉体から解放されたあすとらるぼでぇってリディエラちゃんが言ってたもの
 刀を構える
 お姉ちゃんと合わせる
 振るう
 これだけの動作だけど多分刹那の時間も経っていない
 音の壁を越え、光よりも速く
 その剣技は誰の目にも見えることなくにやけた男を細切れにした
「ハクラ! すぐに解く!」
「うん!」
 お姉ちゃんに言われて鬼神の完全体としての力を解いた
 ビキビキ!
 体がきしむ
 精神体の筈なのにひびが入って行くような感覚で激痛が走った
「うううう!」
「くぅ」
 お姉ちゃんと私はその場でうずくまって必死で痛みをこらえた
 そんな私達をリディエラちゃんとサニア様が必死になって回復してくれる
 そのおかげか痛みは消えたんだけど、力が全く入らなくなってその場に倒れ込んじゃった
 で、やっぱり意識がなくなった

 あれが鬼神本来の力・・・
 確かに強力すぎてサクラさんがいざってときだけ使いなさいって言うわけだ
 何も見えなかったし何もわからなかったのに、気づいたらピエロが消えてたんだもん
 そしてやっぱりその力の反動で二人は動けなくなっていた
 でもこれであのとんでもない強さのピエロは倒せたはず
 ピエロ亡き今転がっている笛を拾い上げて見てみた
 特におかしいところはない普通の笛だ
 そう普通の笛なんだ
 これでハクラちゃんたちの刀を防いでいたなんて信じれないよ
 世界はとにかく広い
 まだまだピエロ並みに強いやつもいるだろうし、もしかしたらそれ以上に強いやつもいるかも
 気を引き締めて戦わなくちゃね
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