精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

文字の大きさ
732 / 1,022

想像で創造する女神2

しおりを挟む
 街の宿からギルド兼大衆食堂へとやってきたプリシラ
 機械獣たちは今は小さくなってポケットから覗いている
 このギルドにやってきた理由はもちろん情報収集のためだ
 ようやく一人前の女神と認められたプリシラは、今回の異変を解決したいと思っている
 なにせ様々な世界を混乱に陥れ、悪意を振りまいている組織との戦いである
 プリシラにはそれが許せなかった
 悪辣非道、それはプリシラが最も嫌悪するもの
 救世の女神メシアによって優しく正しい女神として育った彼女は、理不尽に人々を苦しめるような悪を決して許さない
「よし、聞き込み開始だよ!」
 ふんすと鼻息を吐いて早速街の住人に話を聞きに行く
 だがすでに彼女は目をつけられていた
「お嬢ちゃん可愛いね。こっちで酒のシャクでもしてくれねぇか?」
 相手の力量もわからず絡んでくる酔っぱらった冒険者
 ギルドはすでにその男をいつでも止められるよう準備していた
 しかし
「無理ですね。今大事なことをしているので。では」
 次の人に話を聞きに行こうとすると手を掴まれた
「待ちやがれクソガキ! 金持ちだからって調子に乗ってるだろ!」
「金持ち? 勘違いしているようですけど、私お金なんて宿代くらいしか持ってませんよ? それより手を放してください」
「この!」
 男がプリシラの腕をへし折ろうとし、ギルド職員が男を止めに入ろうと動く
 だがプリシラは涼しい顔で男の腕を逆にへし折った
「あら? もろいですね。小枝みたいです」
 ニコリと笑って痛がる男をそのままにして聞き込みを再開した
「何者だあの少女。腐ってもBランクのバララドだぞ? それがあんなにあっさり」
 ザワザワし始めるギルド内
 そんな雑踏も無視してプリシラは平然と聞き込みを続けている
 あまりの光景に質問された人以外は動くこともできなかった
「ふぅ、こんなところですね。どうやら問題が起きているようです。そこの職員さん、アベーレの街というのはどこですか?」
「は、はい、この街から馬車が出ていますが、今は行き来できません」
「なぜです?」
「何者かが街を占拠しているからです。たった一人で街一つを攻め落としたことから今現在ギルドの力を結集して事に当たっています。危険なので近づいては駄目ですよ」
「ふーん、じゃあそれを解決してくるわ」
「ちょっ!」
 プリシラはギルドから飛び出すとイグルスをポケットから取り出し大きくし、その背に乗って飛び立ってしまった

 イグルスの飛ぶスピードは速く、アベーレの街まですぐに到着した
 そこは周りを冒険者や兵と思われる人々が囲んでいて、すでに一触即発の雰囲気だ
 その街の中心に空から降りたつプリシラ
 街の一番大きな屋敷に悪しき気配を感じる
「あそこに敵がいるのね」
 プリシラが突如現れたことで街に囚われていた人々がざわめく
 それらを無視して屋敷の前へと立った
「犯人に告ぐわ! 今すぐ出てきなさい!」
 作り出した拡声器で声を上げる
 その屋敷の窓からいきなり魔法が飛んできた
 避ければこの辺り一帯が吹き飛ぶほどの質量があることが分かったプリシラは、それを作り出した盾で上へと跳ね上げた
「無駄ですよ。ほらおとなしく出てきなさい」
 その声に返事はなく、またしても魔法が飛んできた
 プリシラはそれらを涼しい顔で消し飛ばし、跳ね上げて盾を地面にコンと置く
「出てこないなら」
 手を空中にかざすと穴が開いた
 転移用の穴を創造したのだ
「こちらから行きます」
 穴をくぐって魔法を放っていた白いローブの何者かの前に現れる
「くっ」
 声からして男のようだ
 男は逃げようとしている
 それが分かったのかプリシラはロープを作り出して男をぐるぐる巻きにして引き倒した
「さぁ捕まえたわ。お話を聞かせてちょうだいね?」
 男は観念したようにガクリとうなだれた
 本来なら問答無用で消し飛ばせばいい
 しかしプリシラは聞いていた
 彼は街を占拠してはいたものの、誰一人として傷つけていないことを
 先ほどの魔法も街に人がいないことを知っていたから放ったのだろう
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ

ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます! 貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。 前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?

処理中です...