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選ばれし者たち4
腹部に激痛が走る
(ああ、どうやら脊髄と重要器官をいくつか損傷したみたいだねぇ。駄目だ意識が朦朧としてきたよ。それにしてもあの変態が生きていただなんて)
エーテは過去の自分の走馬灯を見ていた
どこにでもあるような普通の世界
魔法や剣が生活の大半を占めるような世界
そこでエーテことエーテリア・エリュシュリューは、エリュシュリュー公爵家の次女として生まれ落ちた
将来は有能な兄が家を継ぐため、姉のヴィータと自分は生まれたときから嫁ぎ先が決まっていた
天才であった姉は王家の第二王子の元へ、そして自分は伯爵家だが力をつけているガンド家へと嫁ぐ
ガンド家の婚約者であるバードはとても優しく、エーテリアとすぐに打ち解けた
何の才能もなく、ただ研究好きなだけ、常に前髪で目を隠し、自身の無さが現れていたエーテを彼は優しく受け止め愛してくれた
そんな彼にエーテもひかれていたのだ
そしてある日、事件は起こった
バードが突如行方不明となったのだった
数ヵ月に渡って捜索されたが、彼のいなくなった痕跡すら見つからない
家から忽然と姿を消したバード
エーテは嘆き、悲しんだ
そんな彼女を優しく慰める兄リカルドと姉のヴィータ
兄からは慈しみが感じられたが、ヴィータからはただの空虚な言葉しか受け取れない
それもそのはずで、エーテだけがこのヴィータの本性を知っていたからだ
小さなころから家の周囲で捕まえた動物を切り刻み、恍惚の表情を浮かべていた姉
研究のため切り刻むのではなく、苦しんでいるのを見るのが好き、そう言う表情だった
内心エーテは彼女がバードを誘拐したのではないかと思っていた
それから一週間ほど経った頃、バードが見つかった
見るも無残な遺体となって
遺体は魔物に食い荒らされたのか、骨と一部の肉しか残っていなかったが、腕につけていたエーテからのプレゼントである腕輪から、バードだと判断された
「ああ、バード、バード・・・」
嘆き悲しむエーテを慰める兄
エーテはバードを殺したなにかを突き止めようと必死になって調べた
愛しい彼の遺体、足取り、何もかもをすべて最初から洗いなおした
そこで一つのことに気づいた
彼は行方不明になった日に、侍女に呼ばれていた
その侍女は数ヵ月前、彼がいなくなった直後に伯爵家を辞めていた
その足取りをたどると、彼女の故郷に行きついたのだが、彼女は帰って来ていないらしい
手紙が来るから生きてはいるはずだと分かり、その手紙を今度は辿った
そして突き止めた
手紙を出しているのはその侍女ではない
目撃証言から確実に姉のヴィータだった
「調べる必要があるねぇ。姉の部屋を」
研究発表で王都へと行っている隙を狙い、エーテは姉の部屋を物色した
そして隠し部屋を見つけ、その内部を見て驚いた
狂っているとは思っていたが、ここまでとは思わなかったエーテ
そこには様々な人間の死体が所狭しと並んでおり、中にはバードの次女の姿、そして、タグにバードと書かれた腕がぶら下がっていた
「あ、ああああ、ああああああああああ!! バード! バード!! 痛かったろう、苦しかったろうに、う、うう、この敵は必ず」
証拠をそろえ、エーテは王都へと向かった
一応公爵家令嬢であるエーテ
顔パスで王城へと入ると、面識もあり、比較的話を聞いてくれる王に謁見することができた
幸いにもまだ姉は王城には来ていないようで、すんなり話は通った
もし王城にいたならば、証拠は消されていただろう。自分ごと
「そうか、良く報告してくれた。王都に警戒令を引く! その狂ったヴィータ嬢をこの場に連れて来るのだ!」
王の決断は早かった
しかしその判断は一足遅く、ヴィータは見つからなかった
恐らく部屋に踏み込まれた時点でわかるようになる魔法を仕込んでいたのだろう
魔法を感じることも使うこともできないエーテが入ることを分かっていたのだ
ヴィータは消えた
この世界のどこにももはや彼女はいなかった
(ああ、こんなくだらないことを思い出すなんて・・・。もう私も終わり? いいや終わらないさね。バード、今こそあなたの敵を!)
「敵を取る! バード! 力を貸して!」
その手にはバードに送った腕輪が握ってあった
その腕輪が激しく光る
腕輪に埋め込まれていた宝石は魔鉱と呼ばれる魔法が封じられた腕輪だ
超回復の魔法
バードに危険が迫った時に発動するはずだったが、効果を知っていたヴィータが封じていたのだろう
だからバードは死んだ
(あいつは多分バードを失った私の顔を見たかっただけ。その顔を見たいがために、愛しいあの人は殺されたんだ)
腹の傷は癒え、再びヴィータの前に立つエーテ
「へぇ、あれ使ったんだ。まぁだから?って感じだけどね。愚妹、お前は所詮能無し。いくら力を得ても僕様の足元にも及ばないどころか、ぞの実力は地面に埋まってる。どれ、仲間を殺してあげるから、またあの顔を見せておくれよ」
「もう誰も殺させない。子供達も助ける。私は、お前をこの世で唯一殺せる、身内さね!」
エーテが輝く
力が最後まで解放され切った
(ああ、どうやら脊髄と重要器官をいくつか損傷したみたいだねぇ。駄目だ意識が朦朧としてきたよ。それにしてもあの変態が生きていただなんて)
エーテは過去の自分の走馬灯を見ていた
どこにでもあるような普通の世界
魔法や剣が生活の大半を占めるような世界
そこでエーテことエーテリア・エリュシュリューは、エリュシュリュー公爵家の次女として生まれ落ちた
将来は有能な兄が家を継ぐため、姉のヴィータと自分は生まれたときから嫁ぎ先が決まっていた
天才であった姉は王家の第二王子の元へ、そして自分は伯爵家だが力をつけているガンド家へと嫁ぐ
ガンド家の婚約者であるバードはとても優しく、エーテリアとすぐに打ち解けた
何の才能もなく、ただ研究好きなだけ、常に前髪で目を隠し、自身の無さが現れていたエーテを彼は優しく受け止め愛してくれた
そんな彼にエーテもひかれていたのだ
そしてある日、事件は起こった
バードが突如行方不明となったのだった
数ヵ月に渡って捜索されたが、彼のいなくなった痕跡すら見つからない
家から忽然と姿を消したバード
エーテは嘆き、悲しんだ
そんな彼女を優しく慰める兄リカルドと姉のヴィータ
兄からは慈しみが感じられたが、ヴィータからはただの空虚な言葉しか受け取れない
それもそのはずで、エーテだけがこのヴィータの本性を知っていたからだ
小さなころから家の周囲で捕まえた動物を切り刻み、恍惚の表情を浮かべていた姉
研究のため切り刻むのではなく、苦しんでいるのを見るのが好き、そう言う表情だった
内心エーテは彼女がバードを誘拐したのではないかと思っていた
それから一週間ほど経った頃、バードが見つかった
見るも無残な遺体となって
遺体は魔物に食い荒らされたのか、骨と一部の肉しか残っていなかったが、腕につけていたエーテからのプレゼントである腕輪から、バードだと判断された
「ああ、バード、バード・・・」
嘆き悲しむエーテを慰める兄
エーテはバードを殺したなにかを突き止めようと必死になって調べた
愛しい彼の遺体、足取り、何もかもをすべて最初から洗いなおした
そこで一つのことに気づいた
彼は行方不明になった日に、侍女に呼ばれていた
その侍女は数ヵ月前、彼がいなくなった直後に伯爵家を辞めていた
その足取りをたどると、彼女の故郷に行きついたのだが、彼女は帰って来ていないらしい
手紙が来るから生きてはいるはずだと分かり、その手紙を今度は辿った
そして突き止めた
手紙を出しているのはその侍女ではない
目撃証言から確実に姉のヴィータだった
「調べる必要があるねぇ。姉の部屋を」
研究発表で王都へと行っている隙を狙い、エーテは姉の部屋を物色した
そして隠し部屋を見つけ、その内部を見て驚いた
狂っているとは思っていたが、ここまでとは思わなかったエーテ
そこには様々な人間の死体が所狭しと並んでおり、中にはバードの次女の姿、そして、タグにバードと書かれた腕がぶら下がっていた
「あ、ああああ、ああああああああああ!! バード! バード!! 痛かったろう、苦しかったろうに、う、うう、この敵は必ず」
証拠をそろえ、エーテは王都へと向かった
一応公爵家令嬢であるエーテ
顔パスで王城へと入ると、面識もあり、比較的話を聞いてくれる王に謁見することができた
幸いにもまだ姉は王城には来ていないようで、すんなり話は通った
もし王城にいたならば、証拠は消されていただろう。自分ごと
「そうか、良く報告してくれた。王都に警戒令を引く! その狂ったヴィータ嬢をこの場に連れて来るのだ!」
王の決断は早かった
しかしその判断は一足遅く、ヴィータは見つからなかった
恐らく部屋に踏み込まれた時点でわかるようになる魔法を仕込んでいたのだろう
魔法を感じることも使うこともできないエーテが入ることを分かっていたのだ
ヴィータは消えた
この世界のどこにももはや彼女はいなかった
(ああ、こんなくだらないことを思い出すなんて・・・。もう私も終わり? いいや終わらないさね。バード、今こそあなたの敵を!)
「敵を取る! バード! 力を貸して!」
その手にはバードに送った腕輪が握ってあった
その腕輪が激しく光る
腕輪に埋め込まれていた宝石は魔鉱と呼ばれる魔法が封じられた腕輪だ
超回復の魔法
バードに危険が迫った時に発動するはずだったが、効果を知っていたヴィータが封じていたのだろう
だからバードは死んだ
(あいつは多分バードを失った私の顔を見たかっただけ。その顔を見たいがために、愛しいあの人は殺されたんだ)
腹の傷は癒え、再びヴィータの前に立つエーテ
「へぇ、あれ使ったんだ。まぁだから?って感じだけどね。愚妹、お前は所詮能無し。いくら力を得ても僕様の足元にも及ばないどころか、ぞの実力は地面に埋まってる。どれ、仲間を殺してあげるから、またあの顔を見せておくれよ」
「もう誰も殺させない。子供達も助ける。私は、お前をこの世で唯一殺せる、身内さね!」
エーテが輝く
力が最後まで解放され切った
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