精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します

カオリグサ

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大勇者と従者18

 この世界にこれ以上異変はなく、安心したアイシスはオフィリアを彼女の世界へ連れて行くことにした
 次なる世界は魔女たちの世界、モールファールだ
 すぐに転移したため、オフィリアはかなり驚いていた
「これは何ともすごいものなのですね。我々魔女もたくさんの魔法を使いますが、ここまですごい魔法?は初めてです」
「まぁ正確に言うと魔法じゃないんだけど、まあそこは良いか。帰れてよかったな!」
「はい! ありがとうございます」
 だがオフィリアの故郷に着いた時に、そのあまりの光景にオフィリアは膝をついて絶望した
 オフィリアの故郷、栄都ディートラフは滅んでいた
「わ、私が、異世界に飛ばされたから・・・。私が、この都を守らなければならなかったのに・・・。私が、私が・・・」
 むせび泣いているオフィリアだが、アイシスとアンは別の方を見ていた
 滅んだ都の中心辺り、そこに一人のローブ姿の何者かが立っていた
 そいつはすでにこちらに気づいているようで、じっとこちらを見ていた
「オフィリア、しばらくの間都の外に出てるんだ」
「し、しかし、私は」
「いいから早く!」
 アイシスのあまりの剣幕にオフィリアはそそくさと逃げて行った
 アイシスが強く言ったのも無理はない
 まだ距離があるにもかかわらず、そのローブの何者かはとんでもない覇気を放っていた
 アイシスはこれでも剣は達人の域にある
 それをしてもローブはあまりにも桁が違う力を感じた
「行くぞアン、どっちかが死ぬかもしれねぇが・・・」
「うん、分かってる」
 アンも感じていた
「ふむ、少女が二人とは舐められたものだな。この世界は恐ろしく強い魔女たちが多いと聞いたから来てみたが、何のことはない、ただの魔女だった」
 そしてローブから誰かの首を転がり落とす
「こいつが最強と呼ばれていた魔女だったが、一撃だったぞ。もう一人いるらしいが、見当たらなかったってことは千切り飛ばした誰かなのか?」
 ローブを脱ぐ
 その姿は少し筋肉質の女性だった
 頬に傷があり、髪はザンバラとした金髪
 その手にはたくさんの指輪がはまっていた
「俺は惨劇のチリス。あんたらは、こいつよりやるんだろうな? まあその力、明らかにこの世界のものじゃないんだろうが」
 転がった首を足蹴にするチリス
 アイシスはそれに怒りをあらわにした
「その足をどけろ。殺すぜ」
「いい殺気だな。心地いい」
「早くどけろ!」
 アイシスが剣を振るうが、チリスは指で逸らしてからぶった
「なんだそれ、真面目にやっているのか? 俺を満足させれないならこいつらと同じ運め・・・」
「てりゃああ!!」
 なんとそこにオフェリアが魔力を大量に纏って突撃してきた
「エン・ハルフェモニア!」
 この世界最大の魔法を使うオフェリア
 小さな爆発に見えるが、その質量は星をも砕く
 それを至近距離で浴びたチリス
 だが・・・
「ふむ、お前がもう一人の最強か。確かに強い魔法なのだろうが、俺には弱すぎる。寿命を削ったのか? ご苦労なことだ」
「よくも、よくも姉様を! ああああ!!」
「ああ、こいつはお前の姉だったのか。ならお前も同じように」
 手を伸ばし、オフィリアの首を掴むチリス
「やめろ!」
 アイシスの制止に止まるわけもなく、オフェリアの首はゴキリと音を立てて曲がり、オフィリアは悔しそうな顔で絶命した
「貴様!」
 剣をかかげ、兎の鎧に換装した
 そしてその鎧は、アイシスに呼応するかのように変化していた
 月兎の黄金鎧
 月兎であるトコの能力のほぼすべてが解放され、さらには剣が月の影という曲刀に変わる
「ほほう、素晴らしい力だ! おまえだったのか、この俺を楽しませてくれるのは!」
「楽しみで人を殺しているようなやつには、永遠にたどり着けない領域を見せてやる!」
 アイシスはトコの力、そして十二獣神の中でも最も強力で凶悪な力を使った
「狂気の目」
 アイシスの目が真っ赤に、怪しく光り、チリスはその目をまともに見てしまった
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