ラベンダーに想いを乗せて

光海 流星

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7 なんでむし返される?

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純「どういうこと…なの…?」

「あれ?知らなかったんだ?
じゃあ、勇介は純に近づいて何してんの?」

何を言っているんだ?
全く内容がつかめなくてどうしたらいい?

勇介がこんなにも震えてるなんて
こいつと一緒に僕をいじめたんだから
仲間だったんじゃないのか
何に対して怯えているんだろう

「純はあんなにいじめられたっていうのに
勇介のこと好きとかありえなくね?」

純「好きとか、そんなの…」

「好きじゃないんだったら
なんで卒業してからも一緒にいんの?」

昔は好きだったよ
嫌いになったんじゃなくて別れたんだから
今だって好きって…
ちょっと思ったり昔に戻れたらいいなとか

「勇介に言われたこともう忘れたのかよ?
お前本気で恋人のつもりでいたの?
マジでウケるんだけど」

勇「違う!!!」


今まで怯えてうつむいていた勇介が
いきなり低く大きな声で叫んで
みんながドキッと飛び上がるほど驚く

「純のことになるとムキになってくんの
全然変わってねーな」

どういうことなんだろう?
勇介と何かあるってことなのか?
僕に対して罪滅ぼしならもういいから

「うぜーんだよ!
昔も今も全然何も変わってねーとか」

そう言いながら勇介は突き飛ばされた
それでも純の前に立っていて
純を守ろうとしてくれているのはわかる

どうなっているのか本当にわからなくて
知りたいけど戸惑ってしまって聞けない
目の前で勇介が困っているのに
僕はまた見て見ぬフリをして逃げるのか?
あの時勇介が泣いていたのって
まさかこいつに勇介も何かされたのか?
だとしたら僕は本当に最低だ

純「なんでこんなことするの?」

「お前マジで何も知らねーのか?」

なんだこの空気
ただ僕はいじめられてただけじゃないのか?
僕の存在が邪魔とかじゃないのか?
いじめる理由っていじめる側にしたら
バカみたいな理由なんじゃないの?

「なら教えてやろーか?」

勇「嫌だーーー!!」

勇介が止めようとしたが僕は声を出した

純「知りたい」

そこで暴力団の息子は話し始めた

「お前ら付き合ってたろ?
俺は勇介が好きだったから
マジで気に食わなかったよ純が!

だからいじめ抜いてやろうとしたんだ
そしたら勇介が全力で阻止しようとした
その時言ってやったんだよ
勇介が純をいじめたら俺は手を出さないと
勇介は暴力だけはしたくないと言った

そこで俺は条件を出した
それなら精神的に追い詰めていけと
その分暴力は勇介にやるからなと
それでも勇介は迷わずOKした
だから勇介の背中には傷があるさ」

そう言って勇介の服がめくり上げられた
みんな絶句してしまった

勇介の背中一面に黒くなっているシミ
火傷の痕だというのはすぐに想像できる
これが泣いていた原因だったのか
怒りがこみ上げてきたその時

江「いいもの撮~れた
これ世間に知れたらヤバイんじゃない?
俺ネット配信してるからLIVEしてる
ファンの人が通報したから警察来ちゃう」

そんなこと言っているうちに本当に警察が来て
息子は警察に連行されていった

江「勇介くん、純のこと本気なら
これから先泣かせたら許さないよ
これで邪魔したカリは返したからね」

勇「江川さん
ありがとう… 助けてくれて」

江「お礼なら2人の幸せなとこ見せつけろよな」

そう言って江川はどこかへ行ってしまった

真「江川なりに助けてくれたんだな」
龍「大丈夫か?勇介」

勇「全部話します、本当のこと」
純「僕の家に行こ」

重い空気のままだったが
このまま解散するのもどうかと思って
家で話そうと声をかけてみた
勇介のこんな思いつめたような顔なんて
見たことないからちょっと気まずい
誰にだって秘密にしておきたいことはある
それを言うのって辛いだろうな
でも勇介を助けてあげたいのもある

真玖くん、龍麻くんは遠慮するって言ったけど
僕がどうしても一緒にと言って
4人で話すことにしてもらった

オートロック解除してエレベーターに乗る時
ドアが開いても勇介は立ち止まっていた
手を伸ばしたらしっかり握ってきてくれた

純「大丈夫だよ、部屋行こ」

少しだけ笑ってうなずいた勇介
ごめんな、嫌なこと話させてしまうから
でも、知りたいよ…
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