元高校球児の僕だけど、異世界転生したら称号が球界のプリンスだった

かわなお

文字の大きさ
4 / 36

ステータスオープン

 さてさて、反省はここまでとして、そろそろ本題へ入ろう。

 僕は異世界転生を果たした。
 ということは、当然あるであろう異世界チート。
 もしくは、僕が王子であることから乙女ゲームだったりするかもだけど、まあ試すべきだよね、アレを。
 女神様に出会った記憶はないけれど、きっとあるはず。いや絶対にある。

 僕は心の中であの言葉を念じてみた。

(ステータス オープン)

―――――――――――――――――
 ステータス

 (名前) マルクス・ルナ・バトラウス (年齢)五歳 (性別)男
 (所属) バトラウス王国第三王子

 (能力)
  (ちから)  1/99
  (スタミナ) 1/99
  (知力)   1/99
  (走力)   1/99
  (遠投力)  1/99
  (守備力)  1/99
  (長打力)  1/99
  (指揮力)  1/99

 (技能) 鑑定 1/10
 (称号) 球界のプリンス

――――――――――――――――――

 おおっ、でた! 
 ほんとに出た。

 へえ~、ステータスウィンドウってこんな感じなんだ…………って、いやいや、ちょっと待て。
 おかしいだろ、これ。

 ちからとスタミナ、知力は、わかる。
 けど、走力? 遠投力? 守備力? 長打力?

 これって全部、野球のステータスだよね。しかもオール1って。そりゃあまだ五歳だし、なんも鍛えてないけどさ。

 でも、それよりもっと気になるのが称号。
 球界のプリンスって何? 
 僕は王子様だけど、違うでしょ。
 だいたいステータスっていったら、体力に魔力、それと攻撃力や防御力だよね。鑑定はうれしいけど……。
 それに僕は高校生止まりだし、球界のプリンスどころじゃないわ! ハアハアハア……。

「マルクスさま。いかがなさいました?」

 おっと、いけない。興奮してメアリーがいたこと忘れてた。

「ううん、なんでもないよ」

 僕がそう伝えても、心配そうな彼女。
 昼間、頭を打っているだけに、体調の変化を気にしているようだ。

「あら、マルクスさま、汗をかいていらっしゃいますね。御寝間着を着替えましょうか」

「あ、うん」

 メアリーからそう指摘され、僕は背中に感じる嫌な感触に気づく。
 どうやら想像以上に興奮していたらしく、全身汗だくとなっていた。

 彼女は素早く僕の服を脱がせると、身体を拭いてから新しい服へと着替えさせてくれる。
 流石に手慣れたもので、僕はすぐに布団の中へ戻された。

「ありがとう」

「はい、ゆっくりお休みなさってくださいね」

「うん」

 ……って、こんなの好きになっちゃうよ。

 僕の精神年齢は18歳だからね。
 同年代の子と付き合うより、彼女くらいが合っていると思う。

 それで僕は良くないと思いつつ、メアリーのことをもっと知りたくて……。

(ごめんね。鑑定)


 ――――――――――――

 ステータス

 (名前)  メアリー・ラクソニール (年齢)十五歳 (性別)女
 (所属)  ラクソニール伯爵家長女
       マルクス・ルナ・バトラウスの侍女

 (能力)
  (ちから)  5/12
  (スタミナ) 6/15
  (知力)   8/20
  (走力)   3/08
  (遠投力)  2/10
  (守備力)  3/07
  (長打力)  2/05

――――――――――――

 ん、んんん……ふぅ……。
 
 えっと、とりあえず、メアリーって貴族だったんだ。
 王族に仕える侍女だったら、それも当然か。
 それに、上位貴族のお嬢様が行儀見習いで就いたりするって、ラノベで読んだ気もするし。
 でも、侍女って、確か女性につく専属メイドのような存在だよね。
 どうして僕の侍女なんだ?
 
 う~ん、わからん。
 
 まあ、それよりも……またこれか。
 なんで彼女にまで適用されるかな。
 僕と比べて分母がだいぶ小さいみたいだけど、こっちがマックスってことで合ってるよね。
 メアリーの場合、分母が小さいから、あそこまででストップって感じかな。

 ただ、これじゃあゲームみたいなステータスだよね。

 …………ん、ゲーム? いや、そりゃあ乙女ゲームの世界かもなんて思ったりもしたけど、まさかそっち? 野球チームを作ろう的な……。

 うん、この件は一旦放置で。
 考えないようにしよう。

 変なことは忘れて、僕は再び眠りに就こうと目を閉じる。
 彼女もそれを察したのか「お休みなさいませ、マルクス様」と一声かけて、部屋の隅に用意されたソファーへと戻っていった。

 けれど、『ピコーン』と頭に直接響く音で、僕の眠りは妨げられるのだった。
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。 何も成し遂げることなく35年…… ついに前世の年齢を超えた。 ※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。 ※この小説は他サイトにも投稿しています。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる

暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。 授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。