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夢の結晶 第17話
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回診の三日後、小山教授の運命の手術が、始まった。手術前の、手洗いの場で、僕に声を掛けてきた男がいた。「三島先生、本日の手術で、先生の第二助手を務めさせていただきます。松島です、よろしくお願い致します。」「君が、松島君だね。こちらこそ、今日は長丁場になるので、サポートを頼みます。」手術室に入り、ふと上を見ると、ガラス張りの見学室には、たくさんの医師達が、いた。僕は、いつもより大きめな、良く通る声で「これから、小山教授の脳腫瘍摘出手術を、はじめます。皆さんよろしくお願い致します。井上君には、今日の手術の全てを、ビデオカメラで撮影しておいて欲しい。よろしくお願い致します。」僕は、目で合図して、手術を始めた。「汗を金沢さん。今、摘出した組織を迅速診断に、出して。」「三島先生、迅速診断の結果出ました、マイナスです。」「ありがとう。」「奥田、この左上のこれ、どう思う。」「僕は、顔つきが、良さそうだから、心配ないと思うが。」「そうか。」「松島君は、どう思う。」松島は一瞬、躊躇う様子を見せた後「奥田先生の後で、失礼かと思いますが、僕は逆に、この顔つきの良さそうな所に、怪しさを感じます。悪性を疑い、摘出に踏み切られた方が、よろしいかと。」「うん、僕も松島君の意見に賛成だね。これも、組織診断に出してよ。」その日の朝10時に始まったオペは、夕方の4時30分に、無事に終わった。僕が、最後のハサミを置くと、ガラス張りの見学室の医師全員が、立ちあがり、鳴り止まない拍手が、続いた。僕は軽く頭を下げ、手術室を出た。僕達は、松島君に案内されて、向かいのシャワー室に、入って行った。
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