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3-4
「姫様…、今すぐ、私の中の魔石を破壊出来ないのですか?これが魔物の王の命の一部なら、先に破壊してしまえば、少しだけでも弱らせることが出来るのでは?」
その結果、私が死んだとしても、大勢の人の命を守れるのなら…。
そう、きっと、それがいいのだ。
私は、姫様の腕の中で、震えながら言葉を紡ぎ出した。
「ステラ、死ぬ気か?こんな所で、死に逃げるのか?」
主人の冷たい、厳しい声が私の心に刺さる。
その突き放すような言葉に、私の瞳から涙がこぼれ落ちた。
「で、でも、沢山の人の命が守れるのなら、私の命なんて、どうでも、いいです。」
「私は、一度たりともステラをどうでもいいと思った事はない。幼いお前を助けたあの日、私は誓ったんだ。小さくボロボロの体で必死に生きようと手を伸ばしてきたお前を、必ず幸せにすると。」
「で、ですが、アデライード様!」
咄嗟に上げた視線の先、主人の瞳には、悲しみの涙が溢れていた。
主人の涙なんて初めて見た。
いつも気丈で、堂々としている主人は、感情豊かながらも、悲しい表情を見せることはなかった。
そんな方が、泣いている。
私の死を、悲しんでくれている。
あの方と同じ。
ヴェイル様も、私との別れを泣いて悲しんでくれた。
「お前は、もう私の娘なんだよ、ステラ。それでも、お前は、母の前で死ぬと言うのか?」
アデライード様が、私を娘と言ってくれた。
私は、愛されていた。
こんなにも想われていた。
イヤだ。
この愛を手放したくない。
死にたくない。
「私は…、私はまだ、死にたく、ない…。アデライード様、私、もう寂しいのはイヤです。一緒にいたい。離れたくない。やりたい事もあります。行きたい所だって、いっぱいあるんです。私…、私、ヴェイル様に会いたいです。意地を張って傷付けてしまったことを謝りたい。あの方に、ちゃんと好きだって伝えたい…。」
愛されていたと知ってしまったら、私はもう、何の感情も抑えることが出来なかった。
自分でも分かっていなかった願いが、次から次へと雪崩のように流れ落ちてきた。
「ステラは、恋をしているのね。あんなに小さかった子が、いつの間にか大人のレディになっていた…。お母様!可愛いステラを幸せな花嫁に出来なければ、我がサージェント王家の名折れです!泣いている暇なんてありませんよ!ルドルフ!ルドルフ!」
涙が止まらない私を抱きしめながら、姫様が、侍従のルドルフ様を大声で呼ぶ。そして、慌てて入ってきたルドルフ様に、興奮した様子で指示を出した。
「ルドルフ!今すぐ、騎士団に行って、私の秘蔵の大剣を持ってきて!防具一式もね!ほら、早く!お母様も、さっさと騎士達を招集して下さい。」
「ああ、そうだな。お前に言われるのは癪だが、今すぐ動こう。ステラ、お前は安心して待っていなさい。」
主人は大雑把に涙を拭うと、私の頭を乱暴に撫でてから、足早に執務室を出て行った。
私は、そんな主人の背を見送った後、何とか涙を止めて、姫様の腕から離れた。
すると、今度は姫様が私の頭を撫で始めた。
「よく生にしがみついたわ。今までのステラは、死を怖がってもいなかったのに。いい出会いがあったのね。」
「はい。でも、その方とは、お別れをしてしまいました。」
「大丈夫よ。まだ、縁は切れていないから。まあ、これからの未来は貴女達次第で、私にも分からないけど。」
「はい。」
私は顔を真っ直ぐ上げて、ただ一言、姫様に答えた。
「じゃあ、ステラ、お母様がいない、ここからが本題よ?貴女は、このまま守られていたい?全てが終わるまで、待っていられる?」
そう言葉にした姫様の顔は、何かを企んでいるようで、怪しい笑みが浮かんでいた。
それでも、私は、姫様の望む答えを返した。
その結果、私が死んだとしても、大勢の人の命を守れるのなら…。
そう、きっと、それがいいのだ。
私は、姫様の腕の中で、震えながら言葉を紡ぎ出した。
「ステラ、死ぬ気か?こんな所で、死に逃げるのか?」
主人の冷たい、厳しい声が私の心に刺さる。
その突き放すような言葉に、私の瞳から涙がこぼれ落ちた。
「で、でも、沢山の人の命が守れるのなら、私の命なんて、どうでも、いいです。」
「私は、一度たりともステラをどうでもいいと思った事はない。幼いお前を助けたあの日、私は誓ったんだ。小さくボロボロの体で必死に生きようと手を伸ばしてきたお前を、必ず幸せにすると。」
「で、ですが、アデライード様!」
咄嗟に上げた視線の先、主人の瞳には、悲しみの涙が溢れていた。
主人の涙なんて初めて見た。
いつも気丈で、堂々としている主人は、感情豊かながらも、悲しい表情を見せることはなかった。
そんな方が、泣いている。
私の死を、悲しんでくれている。
あの方と同じ。
ヴェイル様も、私との別れを泣いて悲しんでくれた。
「お前は、もう私の娘なんだよ、ステラ。それでも、お前は、母の前で死ぬと言うのか?」
アデライード様が、私を娘と言ってくれた。
私は、愛されていた。
こんなにも想われていた。
イヤだ。
この愛を手放したくない。
死にたくない。
「私は…、私はまだ、死にたく、ない…。アデライード様、私、もう寂しいのはイヤです。一緒にいたい。離れたくない。やりたい事もあります。行きたい所だって、いっぱいあるんです。私…、私、ヴェイル様に会いたいです。意地を張って傷付けてしまったことを謝りたい。あの方に、ちゃんと好きだって伝えたい…。」
愛されていたと知ってしまったら、私はもう、何の感情も抑えることが出来なかった。
自分でも分かっていなかった願いが、次から次へと雪崩のように流れ落ちてきた。
「ステラは、恋をしているのね。あんなに小さかった子が、いつの間にか大人のレディになっていた…。お母様!可愛いステラを幸せな花嫁に出来なければ、我がサージェント王家の名折れです!泣いている暇なんてありませんよ!ルドルフ!ルドルフ!」
涙が止まらない私を抱きしめながら、姫様が、侍従のルドルフ様を大声で呼ぶ。そして、慌てて入ってきたルドルフ様に、興奮した様子で指示を出した。
「ルドルフ!今すぐ、騎士団に行って、私の秘蔵の大剣を持ってきて!防具一式もね!ほら、早く!お母様も、さっさと騎士達を招集して下さい。」
「ああ、そうだな。お前に言われるのは癪だが、今すぐ動こう。ステラ、お前は安心して待っていなさい。」
主人は大雑把に涙を拭うと、私の頭を乱暴に撫でてから、足早に執務室を出て行った。
私は、そんな主人の背を見送った後、何とか涙を止めて、姫様の腕から離れた。
すると、今度は姫様が私の頭を撫で始めた。
「よく生にしがみついたわ。今までのステラは、死を怖がってもいなかったのに。いい出会いがあったのね。」
「はい。でも、その方とは、お別れをしてしまいました。」
「大丈夫よ。まだ、縁は切れていないから。まあ、これからの未来は貴女達次第で、私にも分からないけど。」
「はい。」
私は顔を真っ直ぐ上げて、ただ一言、姫様に答えた。
「じゃあ、ステラ、お母様がいない、ここからが本題よ?貴女は、このまま守られていたい?全てが終わるまで、待っていられる?」
そう言葉にした姫様の顔は、何かを企んでいるようで、怪しい笑みが浮かんでいた。
それでも、私は、姫様の望む答えを返した。
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