ビッチ未遂

seitennosei

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性癖に突き刺さってくる。

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見詰められているだけなのに熱い。
身体中の細胞が沸き立つみたいに喜んでいる。
ゾクゾクと震えがきた。
今私は史上最大に愛されていると感じた。
こちらの意見なんてお構い無しに、一方的にぶつけられる強い想い。
それが、こんなにも幸せなモノだなんて。
また顔が近付き深く口付けられる。
間近から刺さる様な視線を感じ、いたたまれなさに強く目を閉じた。
角度を変えて何度も何度も食べられる。
本当に求められている。
そう実感出来てうずうずと下半身が疼いた。
「…っふ、んっ。」
深くなっていくキスに苦しくなって声が漏れてしまう。
「もっと声聞きたい。」
今度は首筋をベロッと舐められた。
「まっ、お風呂。先に…」
「無理。」
「いや、お願い。今日汗かいたから…」
「無理!」
斉藤くんは顔を上げ、私の太腿に硬くなったモノを押し付けた。
「これ以上待つの無理だから。」
その真剣な眼差しに呼吸も忘れる。
彼の言動は一々私の性癖に突き刺さってくる。
「あー、もう限界。脱がすから起きて。」
言い終わる前に腕を引かれ上体を起こされた。
向かい合ってベッドに座っている状態。
「はい、バンザイ。そう。…はい、次はズボン。」
まるで子供に着替えさせる親の様に、私のTシャツとインナーを頭から脱がせると、次はショーパンのホックとジッパーを外し、手際良く脚から引き抜いていく。
あれよあれよという間に下着姿にされていた。
さっきまでのムードは何処へ…?
さっきから物凄い速度で振り回されている気分。
キョトンとしている私に対し、今度は当然と言った感じの顔で「ん!」とバンザイをして待っている。
「あ、はい。」
戸惑いつつもTシャツの裾を掴み、上から引き抜いてやると、肩幅がありガッシリとした筋肉質な身体が服の下から現れた。
思わず魅入ってしまう。
「はい、オネーサン、次。」
目の前で膝立ちになりデニムのボタンあたりを指さしてくる。
言われるがままにボタンを外し、硬いジッパーをグッと下ろすと、目の前に歪に張ったボクサーパンツが迫り出してきた。
何だか随分と立派な膨らみな気がする…。
しかもとても硬そうで、ボクサーパンツは皺もなくピンと張っていた。
私はゴクリと唾を飲む。
「本当に勃ってる…。」
「はー。苦しかったー。ねぇ、見て見て。我慢汁凄くない?パンツにめっちゃシミ出来てるね。」
「ふはっ。ばか。」
余りの緊張感の無さに吹き出してしまった。
そしてふと、元彼と別れて以来、今日は斉藤くんのお陰で初めて沢山笑えていると気付いた。
彼はモゾモゾとデニムから脚を引き抜きながら「あー、ワクワクが止まらない。これから会う度抱くからね。とりあえず今日は朝までやるから。」と宣言した。
「…え?」
「もぉー。オネーサンまだ分かってないなー。」
グイッと抱き寄せられる。
パンツ一枚になった彼の膝の上に跨る様に座らされた。
斉藤くんはブラの紐を肩からズラし、私の鎖骨の辺りに唇を付けると、上目遣いにこちらを見てくる。
「もう俺のって言ったじゃん。」
硬いモノでショーツ越しに敏感なところを刺激され、腰から背中に掛けてゾクゾクと快感が走った。
視線がぶつかる。
どちらとも無く顔を寄せ、深く口を付けた。
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