天にあらず地獄にあらず、よって千切れることもなく

にいさ

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 大学での黒瀬のあだ名はみごとにセバスチャンで定着した。
「バイトなにやってんの?」
「執事喫茶」
「まじで!?」
 をひたすら繰り返した結果である。
 学科内のバラバラ地方出身四人グループを入学早々結成することに成功した黒瀬は、結局部活にもサークルにも入らないことにした。学科内には他にも顔見知りもできつつある。情報を取りっぱぐれることはないだろう。残りの青春はロテュスと凍城に捧げることにした。
「ゴールデンウィークまでに一人前になってくれると嬉しいんですけどね」と言われてしまったのだから仕方がない。
 人に好かれる方法はいくつもある。好かれたい人によっても当然変わる。一番確実なのは「求められている役割をきちんと把握してこなすこと」だと黒瀬は思っていた。そういう意味では、凍城がバイト先の店長であることは有難い。一番かつ真っ先に求められることは仕事ができることである。労働は初めてなのだから、敗者のゲームを意識すればいい。プロの世界ではより良いプレイをした者が勝つが、アマチュアの世界ではミスが少ない者が勝つ、というものだ。今は無理に好かれにいかなくていい。失礼な態度を取らずにしっかり仕事を覚えることが一番の近道だ。
 四限を終えて電車に揺られること数十分。池袋駅に降り立っていつもの道順を行く。時間はまだ十五分以上もあった。遅刻も欠勤もしたくはない。黒瀬は真っ直ぐ店に向かった。

 裏口から入って制服に着替え、鏡で乱れがないか確認する。準備ができた黒瀬はそのままタイムカードを押した。その上に貼られているシフト表を見る。今日は黒瀬と凍城と森崎、そしてもう一人。
 黒瀬は一礼をしてホールに入った。カウンター内にいた森崎がスッとタブレットを差し出してくる。礼を言って予約画面をざっと確認した。今日の予約のうち半分が一人の執事を指名している。
「四番テーブル、ティラミスとチョコスコーン、アールグレイをポットで。お願いしていいかな?」
「はい」
 黒瀬はタブレットから顔を上げて返事をした。ボーイッシュなマッシュカットにすらりと伸びた手足。歩く度にヒールがカツカツと鳴る。愛川はこの店唯一の女性執事だ。凍城が面接のときに言っていた「大学生のバイトの子」とは彼女のことだ。本人曰く、元女子校の王子様らしい。たしかにここまでタキシード姿が様になる女性も珍しい。
 黒瀬は棚から食器類を出して、先ほどの注文の準備を始める。家で練習している成果もあってか、紅茶を淹れる際の手際はかなりよくなってきた。複数のオーダーが重なるとまだ慌ただしいが、ドリンク一種類なら難なく作れるようになっている。
 黒瀬は紅茶を載せたトレンチと菓子類を載せたトレンチの二つを用意する。愛川は声をかけるまでもなく気がついてカウンターへやってきた。「ケーキを頼むよ」と愛川に言われて、黒瀬は片方のトレンチを持つ。紅茶を持った愛川に着いて四番テーブルへ向かった。二人のうちの一人は数回見かけたことがある。いつも愛川を指名するお嬢様だ。このお嬢様という呼び方には未だ慣れない。カップを置いて紅茶を注ぐ愛川の横から、邪魔にならないようそっとケーキを置く。
「あれ、まって新人さん?」
 もう一人の見たことがない客のほうに顔を覗き込まれる。黒瀬は「はい」と返事をした。
「一ヶ月ほど前からお世話になっております。新人の黒瀬です」
「わあ、初めましてだ! かわいい! いくつ?」
「十八です」
「若い!」
 横でもう一人の客と愛川がクスクスと笑いだした。
「未菜、春休みは実家に帰ってたんだよ」
「それで最近はお一人でのお帰りだったのですね」
 楽しげに会話をする愛川と愛川指名のお嬢様の横で、黒瀬は少し困惑していた。新人である黒瀬はまだ指名されないようになっている。フリー客にメインでつくこともなく、他の執事のサブとして料理を運ぶ程度だ。だから客から積極的に絡まれることは今までほとんどなかったのだ。
 会話を終えたところで一礼をして、カウンターへ戻る。ほっと息をついていると、黒瀬くん、と凍城に呼ばれた。振り向くと冷蔵庫の前で凍城が突っ立っている。
「あそこ」
 と凍城は冷蔵庫横の壁を指差す。そこには土色で小さく、随分と足が短い蜘蛛が一匹いた。
「蜘蛛ですね」
「巣を張られると困るので退治しておいてください」
 分かりました、と黒瀬はカウンターの下からティッシュを数枚取り出す。凍城はやはりそれを見たまま突っ立っている。
「……ティッシュで取るんですか?」
「え、ほかになにで?」
「……いえ、なんでもないです。どうぞ」
 凍城は壁と距離を取りながら、黒瀬を蜘蛛へ仕向ける。彼らしくない縮こまった姿を見て黒瀬はやっと理解した。
「凍城さん、蜘蛛苦手なんですか」
「苦手じゃないです。嫌いなだけです」
 きっぱりとそう言い張ってから凍城は早くと急かしてくる。黒瀬はさっさとティッシュ越しに蜘蛛を潰した。振り返ると凍城は苦い顔をしていた。
「ほら、退治しましたよ」
 黒瀬は出来心でティッシュを差し出してみる。案の定、凍城はさらに顔をしかめて後ずさっていく。笑いながらゴミ箱に捨てると、凍城は露骨にむくれた表情をした。
「凍城さんにも苦手なものあるんですね」
「だから別に苦手じゃないです。早く手を洗ってください」
 拗ねるようにキッチンから逃げ出す凍城を目で追いながら、黒瀬は手を洗う。口元がニヤけているのが自分でも分かった。

 凍城に露骨に無視されること約二時間。黒瀬はあまり反省をしていなかった。視線を向けるたびにプイッとそらされるのが子供っぽくて面白い。笑うのをこらえながらその後もキッチンの仕事をこなした。客足が少し収まったので溜まった食器類を洗う。初出勤の日から約一ヶ月、シフトをかなり多めに入れてもらったおかげか、仕事にも大分慣れてきた。最初こそ言われたことをこなすので精一杯だったが、今では店の傾向も理解しつつある。一番重要視されているのは接客だ。執事喫茶というコンセプト上当然のことだろう。その次が店内の雰囲気だ。非日常を売りにしているからこそ、ここにもかなり凍城がこだわっているのが分かる。そのために執事に求められているなかで分かりやすいのが「焦りを見せない」ことと「下げを急ぐ」ことだ。空いた席にいつまでも食器が残っていると、凍城から下げるようにすぐ指示が飛んでくる。だから黒瀬はここ一ヶ月でドアベルの音に敏感になった。ドアベルが鳴ったらとにかくそちらを向く。目隠しスペースにいたらカウンターまで出る。来店であればしっかりと礼をし、退店であればやはり礼をしたあとすぐに机を片付けに行く。この方法に気がついてから、凍城から指示される回数がぐっと減った。常に客へ目を向けるのはまだ黒瀬には難しい。せめて分かりやすい合図だけは聞き逃さないように徹底していた。
 一組の客を送り出して皿洗いをすべて終えた黒瀬は店内を一度見回す。入り口の前で凍城と森崎が何やら話し込んでいる。めずらしいな、と黒瀬は思った。どちらも雑談を好むタイプではない。仕事中ならなおさらだ。なにかあったのだろうか。黒瀬が怪訝に思っていると、離し終えた森崎がこちらにやってくる。
「黒瀬、明日から本格的に接客やろう」
 さっきの客、覚えてる? と聞かれて黒瀬は首を傾げる。さっきの、とはいったい誰のことだろうか。
「二時間前に絡まれただろ。愛川指名のツレに」
「ああ」
「あれ、指名取れる」
「しめい」
 黒瀬が復唱すると、森崎はこちらを見たまましっかりとうなずいた。
 確かにこの店には指名制度がある。とはいえあくまで喫茶店なので、ホストクラブのように隣へ座ったりはしない。指名された執事が行うのは出迎え、注文取り、サーブ、会計、お見送りだ。中には紅茶も担当執事に淹れてほしいとという客もいるが、基本的には上記の五つになる。これらを失礼なく一人でこなせと言われたら、おそらくできる。入店一週間のころにひと通り教わっている。だから問題はそれ以外だ。執事は手が空いた時間で指名されたテーブルに雑談をしに行く。愛川や三神は用が無くても積極的に話に行く姿をよく見る。凍城は観察眼がいいからケーキを食べ終わったタイミングで下げに行くついでのときや、カップが空になったときを狙って注ぎに行ったついでに軽く会話をしていることが多い。
「森崎さんていつ指名のお嬢様と喋ってるんですか」
「僕は喋りに行かない。あんまり指名ついてほしくない」
「なんでですか」
「キッチンが性にあってるんだよ。そもそも最初はキッチン専門の予定で雇われたんだ」
 騙されたんだよ凍城さんに、と森崎は続けた。彼は背が高くて独特のオーラがある。実際あまりしゃべらないのに指名が少ないわけではない。これを凍城が裏方専門にするわけがない。
「だから黒瀬はさっさと指名たくさん取ってきて。そうすれば僕がキッチン入る時間が増えるから」
 ずいぶんと邪な理由だなあ、と黒瀬は呆れつつも先ほど森崎が凍城と会話していたことを思い出す。独断で言ってきているわけではなさそうだが、凍城がどう思っているのかもきちんと本人から聞くべきだろう。黒瀬は閉店後に機会を伺うことにした。


 店内には半分しか明かりがついていない。午前から働いていた森崎はもう退勤しており、キッチンの掃除を終えた愛川が各テーブルを拭いてまわっている。薄暗くて執事しかいない店内はどうにも慣れない。閉店作業をするたびに、黒瀬は面接のときのことを思い出す。凍城と会話しているときはなおさらだ。数えたレジ現金をクッキー缶に詰めて、黒瀬は冷蔵庫前で在庫の確認をしている凍城のもとへ持っていった。そこに置いておいてください、と言う凍城の背に話しかける。森崎さんに言われたんですけど、と伝えるとすぐに「ああ」と返ってきた。
「本格的に一人で接客させるのはゴールデンウィーク明けから、と考えていたんですけどね」
 凍城は冷蔵庫を閉めて立ち上がった。この人は会話するとき、必ずこちらの顔を見る。それはきっと凍城にとって当たり前のことなのだろう。会話するだけで見てとれる育ちのよさと人格の強さは黒瀬にとっては魅力的でもあり、少し恐ろしくもある。
「ただゴールデンウィークは新規が多いんですよ。だからそこで黒瀬くんにフリーのテーブルにつかせて、指名取れるようにしてあげるべきなんじゃないか、って森崎くんが」
「なんか愛川さん指名のツレから指名取れる、って言われたんですけど」
「私それ見てないんですよね」
 蜘蛛見てましたもんねえ、と言うと露骨に凍城の顔が曇る。接客中は表情を崩さないのに、従業員同士になると彼は意外と表情豊かだ。コホン、と凍城はわざとらしい咳払いをして話を戻す。
「たしかに愛さんを気に入ってるのは片方で、もう一人は付き合いで来ているな、とは前々から思ってました。ただ指名はテーブル単位ですから。彼女に指名してもらうなら一人で来店して貰う必要があります」
「どうやってですか」
「そればかりは向こうが一人で来るのを待つしかありませんね。また二人で来たら、補助で入るくらいしかできることはないです」
「それなら問題はないよ」
 机を拭き終わったらしい愛川はいつの間にかカウンター内にいた。左手に布巾、右手にはスマホを持っている。
「仕事中はスマホはロッカーに入れておいてくださいって言ってるでしょ」
「LINEが来てる」
 凍城の小言を完全に無視して、ほら、と愛川はスマホの画面を黒瀬と凍城に向けた。
『ホームページに新人さん載ってないから指名予約できない! って未菜が言ってるんだけど、まだ指名できない感じです?』
「……彼女で練習しますか」
 凍城の意外な言葉に黒瀬はぎょっとした。接客に厳しい凍城から客で練習、なんて発想が出てくるとは思わなかった。
「いいんですか、練習なんて」
「新人だって理解した上で気に入ってますからね。多少のぎこちなさは許されるはずです」
 たまに居るんですよね、新人が好きな人って。と凍城は続けた。
「愛さん、電話予約なら特別にいいと伝えてもらえますか」
「分かった」
 話は終わったと言わんばかりに凍城はクッキー缶を持ってバックヤードへ行ってしまう。愛川もせっせとLINEを打ち始めた。一人取り残された気分の黒瀬は、漠然とした不安を抱えたまま閉店作業に戻らざるを得なかった。
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