66 / 152
8-15
しおりを挟む
さらに黒崎から苦笑された。そして、目を閉じるように言われて目を閉じた。まさかデコピンをされるのだろうかと思って目を開けたとき、胸の鼓動が高鳴った。頬にキスをされたからだ。嫌だと言わないといけないのに言えなかった。驚いて言葉が出ないからだ。嫌だという言葉の代わりに腕を動かすと、さらにキスをされた。怖くなって離れようとしたが、腕の力が強くて身動きが出来ない。
「逃げないのか?」
「何するんだよ!セクハラ行為だよ!」
「逃げないでくれ」
俺は嫌だと言っているのに、黒崎から何度もキスをされた。息が苦しくなるほど長い。堪らなくなって俯くと、角度を変えて見上げさせられた。視線の横には満月が浮かんでいた。まぶしいから目を閉じたとき、耳元で低い声が響いた。もっと続けてもいいか?と聞かれた。
「黒崎さん……」
「やめてほしいは言わないでくれ。お前のことが好きだ」
「え?」
いきなりの告白に驚いた。黒崎の言っていることがどういう意味なのか、俺でも理解できる。言葉を失ってしまい、数秒間沈黙してしまった。そして、驚きで体が強ばった。やっと何か言えそうだと思った時には、喉がカラカラに渇いていた。黒崎に返事を待たせている状況だ。その間、彼は何もしてこなかった。俺のことを見つめている。そして、やっと返事を出すことができた。だめだよという返事だ。黒崎のことは友達だと思っているからだ。
「夏樹。お前はお前のことが好きだ」
「付き合ってくれってこと?」
「そのとおりだ。もう何度も繰り返している。分かってもらえないのか?」
「俺はあんたのことを友達だと思っているんだ。気持ち悪くないよ。同性が好きでも構わないよ。前にも言ったことがあると思うけど、俺も好きになる相手は同性なんだ。でも、あんたのことは友達だと思っているんだ」
「断るということか?」
「うん」
「俺は恋人同士になりたい。お前のことを守りたい」
「守ってくれただろ。今のままでも良いよ」
「俺は本気だ。気持ちは変わらない。今日はこの話は終わりだ。また返事を聞かせてくれ」
黒崎が言い終えた後、俺を抱いていた腕を外した。やっと離れてくれたと思って、ホッとした。あのまま抱きつかれていたら喧嘩になりそうだったからだ。手が出ていたかもしれないとまで思った。
「黒崎さん。俺は断ったんだよ」
「気が変わったら教えてくれ」
「なんだよそれ」
やっぱりいつもの冗談だったのだろうか。とてもそんな風には思えなかった。もっと突き詰めて話したいというと、今日は疲れているだろうから、また今度にしようと言われて、部屋の中に入るように言われた。強引だった。でも、黒崎の言うとおり、時間をおいて話した方がいいと思ったから、素直に部屋の中に入った。
「逃げないのか?」
「何するんだよ!セクハラ行為だよ!」
「逃げないでくれ」
俺は嫌だと言っているのに、黒崎から何度もキスをされた。息が苦しくなるほど長い。堪らなくなって俯くと、角度を変えて見上げさせられた。視線の横には満月が浮かんでいた。まぶしいから目を閉じたとき、耳元で低い声が響いた。もっと続けてもいいか?と聞かれた。
「黒崎さん……」
「やめてほしいは言わないでくれ。お前のことが好きだ」
「え?」
いきなりの告白に驚いた。黒崎の言っていることがどういう意味なのか、俺でも理解できる。言葉を失ってしまい、数秒間沈黙してしまった。そして、驚きで体が強ばった。やっと何か言えそうだと思った時には、喉がカラカラに渇いていた。黒崎に返事を待たせている状況だ。その間、彼は何もしてこなかった。俺のことを見つめている。そして、やっと返事を出すことができた。だめだよという返事だ。黒崎のことは友達だと思っているからだ。
「夏樹。お前はお前のことが好きだ」
「付き合ってくれってこと?」
「そのとおりだ。もう何度も繰り返している。分かってもらえないのか?」
「俺はあんたのことを友達だと思っているんだ。気持ち悪くないよ。同性が好きでも構わないよ。前にも言ったことがあると思うけど、俺も好きになる相手は同性なんだ。でも、あんたのことは友達だと思っているんだ」
「断るということか?」
「うん」
「俺は恋人同士になりたい。お前のことを守りたい」
「守ってくれただろ。今のままでも良いよ」
「俺は本気だ。気持ちは変わらない。今日はこの話は終わりだ。また返事を聞かせてくれ」
黒崎が言い終えた後、俺を抱いていた腕を外した。やっと離れてくれたと思って、ホッとした。あのまま抱きつかれていたら喧嘩になりそうだったからだ。手が出ていたかもしれないとまで思った。
「黒崎さん。俺は断ったんだよ」
「気が変わったら教えてくれ」
「なんだよそれ」
やっぱりいつもの冗談だったのだろうか。とてもそんな風には思えなかった。もっと突き詰めて話したいというと、今日は疲れているだろうから、また今度にしようと言われて、部屋の中に入るように言われた。強引だった。でも、黒崎の言うとおり、時間をおいて話した方がいいと思ったから、素直に部屋の中に入った。
0
あなたにおすすめの小説
俺の推し♂が路頭に迷っていたので
木野 章
BL
️アフターストーリーは中途半端ですが、本編は完結しております(何処かでまた書き直すつもりです)
どこにでも居る冴えない男
左江内 巨輝(さえない おおき)は
地下アイドルグループ『wedge stone』のメンバーである琥珀の熱烈なファンであった。
しかしある日、グループのメンバー数人が大炎上してしまい、その流れで解散となってしまった…
推しを失ってしまった左江内は抜け殻のように日々を過ごしていたのだが…???
有能副会長はポンコツを隠したい。
さんから
BL
2.6タイトル変更しました。
この高校の生徒会副会長を務める僕・東山 優真は、普段の仕事ぶりから次期生徒会長の最有力候補と言われている。……んだけど、実際は詰めの甘さやうっかりミスを根性論でカバーしてきたポンコツだ。
こんなに頑張れているのは、密かに思いを寄せている安西生徒会長のため。
ある日、なんの奇跡か会長に告白され晴れて恋人同士となった僕は、大好きな人に幻滅されないためにポンコツを隠し通すと決めたけど……!?(内容は他サイト版と同じですが、こちらの方がちょっと読みやすいはずです)
借金のカタに同居したら、毎日甘く溺愛されてます
なの
BL
父親の残した借金を背負い、掛け持ちバイトで食いつなぐ毎日。
そんな俺の前に現れたのは──御曹司の男。
「借金は俺が肩代わりする。その代わり、今日からお前は俺のものだ」
脅すように言ってきたくせに、実際はやたらと優しいし、甘すぎる……!
高級スイーツを買ってきたり、風邪をひけば看病してくれたり、これって本当に借金返済のはずだったよな!?
借金から始まる強制同居は、いつしか恋へと変わっていく──。
冷酷な御曹司 × 借金持ち庶民の同居生活は、溺愛だらけで逃げ場なし!?
短編小説です。サクッと読んでいただけると嬉しいです。
イケメンに惚れられた俺の話
モブです(病み期)
BL
歌うことが好きな俺三嶋裕人(みしまゆうと)は、匿名動画投稿サイトでユートとして活躍していた。
こんな俺を芸能事務所のお偉いさんがみつけてくれて俺はさらに活動の幅がひろがった。
そんなある日、最近人気の歌い手である大斗(だいと)とユニットを組んでみないかと社長に言われる。
どんなやつかと思い、会ってみると……
死ぬほど嫌いな上司と付き合いました【完結】
三宅スズ
BL
社会人3年目の皆川涼介(みながわりょうすけ)25歳。
皆川涼介の上司、瀧本樹(たきもといつき)28歳。
涼介はとにかく樹のことが苦手だし、嫌いだし、話すのも嫌だし、絶対に自分とは釣り合わないと思っていたが‥‥
上司×部下BL
極度の怖がりな俺、ド派手な先輩とルームシェアが決まる
雪 いつき
BL
幽霊が怖い極度の怖がりな由井 明良(ゆい あきら)は、上京した翌日に、契約した部屋が事故物件だと知る。
隣人である鴫野 聖凪(しぎの せな)からそれを聞き、震えながら途方に暮れていると、聖凪からルームシェアを提案される。
あれよあれよと引っ越しまで進み、始まった新生活。聖凪との暮らしは、予想外に居心地のいいものだった。
《大学3年生×大学1年生》
《見た目ド派手な世話焼きバンドマン攻×怖がりピュアな受》
バズる間取り
福澤ゆき
BL
元人気子役&アイドルだった伊織は成長すると「劣化した」と叩かれて人気が急落し、世間から忘れられかけていた。ある日、「事故物件に住む」というネットTVの企画の仕事が舞い込んでくる。仕事を選べない伊織は事故物件に住むことになるが、配信中に本当に怪奇現象が起こったことにより、一気にバズり、再び注目を浴びることに。
自称視える隣人イケメン大学生狗飼に「これ以上住まない方がいい」と忠告を受けるが、伊織は芸能界生き残りをかけて、この企画を続行する。やがて怪異はエスカレートしていき……
すでに完結済みの話のため一気に投稿させていただきますmm
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる