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11-1 早瀬の実家
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2月11日、水曜日。14時。
今日は祭日だ。今、早瀬と2人で、早瀬の実家の前に来ている。ここに引っ越してくるかどうか、俺の意見を聞きたいからだ。しかし、早瀬のお父さんにはYESという返事をしてある。俺は決めている。早瀬としては、一度見ておいて欲しいということだ。
カレンダーアプリを見ると、72候の欄には、黄鴬見睨・うぐいすなくと書かれている。この間と同じだ。
「ウグイスが春の訪れを告げます。……広い庭なんだよね?ウグイスが来ているかも?」
「閑散としているから、鳥も来ないんじゃないかな」
「そんなに寂しい家なのーー?」
「誰も住んでいなくなった。そうなっていると思う。変な家だぞーー」
門の前に立った。さっき、近所にある佐伯家に訪ねて行き、お母さんと理久に挨拶してきた。優しそうなお父さんもいた。しかし、佐久弥は帰って来ていなかった。間に合えば、一緒に家を見ようという話になっている。夏樹も来たがっていたが、身体を休めてもらっている。
早瀬が門のセキュリティを解除した。そして、重そうな門を開くと、広い庭が広がった。奥の方には洋風の家が建っている。大きな家だと思った。
「大きな家だねーーー」
「両親と莉奈は半分しか使っていなかった」
「そうなんだね。掃除が大変だもんね。俺、迷子になるかも」
「俺達はもっと少ないスペースにしよう」
玄関に向かって、庭を歩いて行った。黒崎家とは違い、木が生えていない。花壇はあるが、何も植えられていない。閑散としている印象だ。誰も住む人がいなくなって3ヶ月経っているというが、こんなに寂しくなるものだろうか。
「寂しい庭だろう?」
「うん。ガランとしているね。大丈夫だよ!明るくなるよーー」
早瀬が玄関を開けた。すると、大きな空間が広がった。真ん中には大きな階段がある。そして、俺の目の前にも二階へ続く階段がある。いくつもあるのかと驚いた。
「裕理さん。階段がいくつもあるんだね」
「この家はね。3世帯が独立して暮らせるようになっている。玄関だけが同じだ」
「2世帯住居みたいなやつ?」
「そうだよ。キッチンとバスルーム、リビング、寝室、それぞれ3世帯分だ」
「大家族で住んでいたんだね」
「前はみんな一緒だったのに、何かがあって、今の形になったそうだ」
「子供の頃は3世帯分だったの?」
「ああ。俺がここに来たときは、こうなっていた」
「変な家じゃないよ!」
早瀬が心配そうにしている。だから元気づけようと肩を叩いた。そして、がらんとしている家の中を眺めた。人が住んでいた気配がないのが珍しいと思った。引っ越した後だからだろう。
「引っ越してくる前に水回りをリフォームする。住むなら3月に入った後だ。温かくなっているから、リビングのテラスから日差しが入ってくる。今よりも明るいとは思う」
「うん」
なんだか日当たりの悪い家のように思う。庭が殺風景だからだと思う。この家は高い塀と檻のような門に囲まれている。だからではないだろうか。気分の問題だ。
住むとしたらこっち側が良いと言って、早瀬がリビングに案内してくれた。一番日当たりが良いらしい。早瀬の両親と莉奈さんが住んでいたスペースの反対側だ。まだみんなの荷物が残っているから、その方がいいだろうということだ。
今日は祭日だ。今、早瀬と2人で、早瀬の実家の前に来ている。ここに引っ越してくるかどうか、俺の意見を聞きたいからだ。しかし、早瀬のお父さんにはYESという返事をしてある。俺は決めている。早瀬としては、一度見ておいて欲しいということだ。
カレンダーアプリを見ると、72候の欄には、黄鴬見睨・うぐいすなくと書かれている。この間と同じだ。
「ウグイスが春の訪れを告げます。……広い庭なんだよね?ウグイスが来ているかも?」
「閑散としているから、鳥も来ないんじゃないかな」
「そんなに寂しい家なのーー?」
「誰も住んでいなくなった。そうなっていると思う。変な家だぞーー」
門の前に立った。さっき、近所にある佐伯家に訪ねて行き、お母さんと理久に挨拶してきた。優しそうなお父さんもいた。しかし、佐久弥は帰って来ていなかった。間に合えば、一緒に家を見ようという話になっている。夏樹も来たがっていたが、身体を休めてもらっている。
早瀬が門のセキュリティを解除した。そして、重そうな門を開くと、広い庭が広がった。奥の方には洋風の家が建っている。大きな家だと思った。
「大きな家だねーーー」
「両親と莉奈は半分しか使っていなかった」
「そうなんだね。掃除が大変だもんね。俺、迷子になるかも」
「俺達はもっと少ないスペースにしよう」
玄関に向かって、庭を歩いて行った。黒崎家とは違い、木が生えていない。花壇はあるが、何も植えられていない。閑散としている印象だ。誰も住む人がいなくなって3ヶ月経っているというが、こんなに寂しくなるものだろうか。
「寂しい庭だろう?」
「うん。ガランとしているね。大丈夫だよ!明るくなるよーー」
早瀬が玄関を開けた。すると、大きな空間が広がった。真ん中には大きな階段がある。そして、俺の目の前にも二階へ続く階段がある。いくつもあるのかと驚いた。
「裕理さん。階段がいくつもあるんだね」
「この家はね。3世帯が独立して暮らせるようになっている。玄関だけが同じだ」
「2世帯住居みたいなやつ?」
「そうだよ。キッチンとバスルーム、リビング、寝室、それぞれ3世帯分だ」
「大家族で住んでいたんだね」
「前はみんな一緒だったのに、何かがあって、今の形になったそうだ」
「子供の頃は3世帯分だったの?」
「ああ。俺がここに来たときは、こうなっていた」
「変な家じゃないよ!」
早瀬が心配そうにしている。だから元気づけようと肩を叩いた。そして、がらんとしている家の中を眺めた。人が住んでいた気配がないのが珍しいと思った。引っ越した後だからだろう。
「引っ越してくる前に水回りをリフォームする。住むなら3月に入った後だ。温かくなっているから、リビングのテラスから日差しが入ってくる。今よりも明るいとは思う」
「うん」
なんだか日当たりの悪い家のように思う。庭が殺風景だからだと思う。この家は高い塀と檻のような門に囲まれている。だからではないだろうか。気分の問題だ。
住むとしたらこっち側が良いと言って、早瀬がリビングに案内してくれた。一番日当たりが良いらしい。早瀬の両親と莉奈さんが住んでいたスペースの反対側だ。まだみんなの荷物が残っているから、その方がいいだろうということだ。
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