恋人はメリーゴーランド少年だった~永遠の誓い編

夏目奈緖

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 夜食の準備を終えた。黒崎がシャワーを浴びている間、リビングに置いてあるパソコンで、ペット用品のサイトをネット検索した。そろそろ準備しようと話したからだ。リビングのパソコンは黒崎の物だけれど、自由に使っていいと言われた。どんなサイトを見ているのかが分かって面白いと思った。エロい系のブックマークを期待して探したのに、全く見当たらず、いかにも本人らしいと納得した。いやらしさを感じないからだ。

「黒崎さんって真面目だもんな~。俺がエロいだけじゃん」
「どうしたんだ?」
「エロい系のブックマークがないね。真面目だって思ったんだ」
「その前は?」
「俺がエロいだけじゃんって?あんたのせいだよ。俺、探すなんて、エロくなったじゃん!」
「歓迎する。いつからそうなったんだ?」
「分からないよ」
「エロくなった時期は?」
「し、し、知らないよ。何か着て来いよ。上半身だよ。寒いだろ?」
「まだ熱い。おいで……」

 何度も見慣れているのに、心臓の鼓動が跳ねて落ち着かない。シャワーから出たばかりの熱い身体が頬に触れて、耳元に息遣いを感じた。軽く噛みつかれた後、首筋へ吸いつかれた。シャツの中に手が入り、指先で刺激したり、優しく撫でられたりした。そうなると、気持ちが落ち着いてきた。

「黒崎さん。エロいことをしているのに、どうしてイヤらしくないの?さっきとは違うよ?」
「エロい意味で触っていないからだ。大切にしている」
「……え?何するんだよー。わざとやっているだろ?座るなって。そういうのが……」
「エロいことをする。内もものキスマークが消えたか。つけておく……」
「……っ」

 あっという間に全部脱がされた。気持ちが昂っているから恥ずかしいのに、嬉しそうに微笑まれた。恥ずかしがるところが可愛らしいと囁かれた後、息を飲んだ。湿った感触が内ももを辿り、小さな痛みが何度も起きた。怖いとは思わない。

 黒崎の肩越しに天井を見上げる体制になり、見つめ合った。切羽詰まった喧嘩をしたあの日以降、黒崎の目元が優しくなった。感情がこもっていると思う。もう良い子でいる人形は存在しないと思うぐらいだ。黒崎からは、まだお母さんとの思い出と向き合えないと話してもらえた。

「黒崎さん……。お母さんのことを話してくれるまで待つよ。思い出を教えてくれるまで……」
「そうか。エロさは消えたのか?」
「コミュニケーション中だもん。え?何で笑うんだよ?」
「悪いことが出来なくなった。待ってくれるのか?」
「うんっ。大好きだよーー」
「そうか。そろそろ寝ておけ。夜中になった」

 ぎゅっと抱きつくと笑い声が聞こえてきて、抱き上げられた。今夜は何もしないというから寂しくなった。ベッドへ寝かされた後、黒崎のことも引きずり込んでやった。考えたことが同じだったから、もっと体を密着させて、黒崎の頭を撫でた。きっと疲れていると思う。今夜はゆっくり寝て欲しいというと、黒崎が大人しく目を閉じて、数分後には寝息を立て始めた。やっぱり疲れているのだと思い、胸の奥が痛くなった。

(お茶が飲みたくなったな……)

 黒崎のことを起こさないように、そっと静かにベッドから降りて、キッチンへ向かった。
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