45 / 514
7-3
しおりを挟む
どのぐらいの時間が経ったのだろうか。気だるくて動きづらい。隣には黒崎がいなくて、手で探ってもシーツしかない。うっすら目を開けると、着替えを済ませた彼がやって来た。お茶のペットボトルを持っている。冬でも冷たいものが飲みたい気分だなんて。
体を起こされて、ペットボトルのお茶を差し出された。微睡んだままで飲んだ後、黒崎の胸にもたれ掛かった。さっきよりも、体温が下がっていると思った。
「もう一回どうだ?ディナーへ直行なら時間がある」
「さすがにいいよ。……そういう意味じゃないって。どこに触っているんだよ?」
「さっきまで触っていたぞ?ムードを残しておけ」
「イヤらしい触り方をするからだよ。変態親父」
足を振り上げて軽く蹴ってやると、足首を掴まれて噛みつかれた。まだ余韻が残っているから、それだけのことで身体が跳ねた。それを面白がり、爪先やくるぶしを舐められた。ますます変態みたいだ。
「変態みたいだって。ううん。その通りなんだよ」
「ここはどうだ?綺麗な太ももだ。もっと足を開いてくれ。ここを……」
「あ……、変態!こら、ああ……」
「期待に応えてやる。やりがいがある」
色んなことをするわりには、二回目をする気はないのが分かった。ただ遊んでいるだけだ。それがいっそうスケベ親父度を増している。内ももを撫でたり吸いついたりされたおかげで、目が覚めて来た。
「それが狙いなの?そろそろ見て回りたいし」
「さあな。3階のフロアか。人が少なくなる頃合いだ。ゆっくり見られるぞ」
「黒崎さん……」
「もっと飲んでおけ」
やっぱり俺のことを想っている。ほんの些細なことまで気づくから、その度に胸がきゅんとしている。お互いにまだ身体が熱くて、さっきまでのことを思い出すと恥ずかしい。チラッと見上げると、目元へ唇が押し当てられた。ここへ着いた時からワインを飲んで、ふんぞり返っていた姿とは反対だ。
「優しくなったね……、けほっ」
「最初から優しいつもりだ。喉が痛いのか?」
「平気だよ。加湿器をつけてくれたし。心配するなよ」
お茶を持ったままで抱きついたから、零れそうになった。慌ててキャッチすると、抱きかかえられて膝の上に座らされた。照れるどころか微笑まれている。
恥ずかしくないのかと、聞くだけ無駄だった。今度はいやらしさ満載に体を撫でられたからだ。そして、時計を見て顔が熱くなった。一時間も経っていたからだ。
「時間はたっぷりある。動けるようになるまで待つ」
「ありがとう。シャワーを浴びてくるよ。よいしょっと」
「手伝ってやる。まだ腰が重そうだ」
「はっきり言うなよ~っ」
「恥ずかしくない。激しめにした自覚がある。抱き上げてやる」
「近くにあるからいいってば……」
黒崎からは色気が放たれている。ベッドの中の続きを連想させられた。ドキドキしていると、耳元で囁かれた。やっぱり遊んでいるのか。
「やめろよ。大魔王の魔力は使用禁止だよ」
「お前も色気を抑えておけ」
「ええ?俺にあるのかよ?」
「……何でもない」
決まり悪そうにして目を逸らされた。ますます恥ずかしくなり、バスルームへ行った。逃げるようにして。
体を起こされて、ペットボトルのお茶を差し出された。微睡んだままで飲んだ後、黒崎の胸にもたれ掛かった。さっきよりも、体温が下がっていると思った。
「もう一回どうだ?ディナーへ直行なら時間がある」
「さすがにいいよ。……そういう意味じゃないって。どこに触っているんだよ?」
「さっきまで触っていたぞ?ムードを残しておけ」
「イヤらしい触り方をするからだよ。変態親父」
足を振り上げて軽く蹴ってやると、足首を掴まれて噛みつかれた。まだ余韻が残っているから、それだけのことで身体が跳ねた。それを面白がり、爪先やくるぶしを舐められた。ますます変態みたいだ。
「変態みたいだって。ううん。その通りなんだよ」
「ここはどうだ?綺麗な太ももだ。もっと足を開いてくれ。ここを……」
「あ……、変態!こら、ああ……」
「期待に応えてやる。やりがいがある」
色んなことをするわりには、二回目をする気はないのが分かった。ただ遊んでいるだけだ。それがいっそうスケベ親父度を増している。内ももを撫でたり吸いついたりされたおかげで、目が覚めて来た。
「それが狙いなの?そろそろ見て回りたいし」
「さあな。3階のフロアか。人が少なくなる頃合いだ。ゆっくり見られるぞ」
「黒崎さん……」
「もっと飲んでおけ」
やっぱり俺のことを想っている。ほんの些細なことまで気づくから、その度に胸がきゅんとしている。お互いにまだ身体が熱くて、さっきまでのことを思い出すと恥ずかしい。チラッと見上げると、目元へ唇が押し当てられた。ここへ着いた時からワインを飲んで、ふんぞり返っていた姿とは反対だ。
「優しくなったね……、けほっ」
「最初から優しいつもりだ。喉が痛いのか?」
「平気だよ。加湿器をつけてくれたし。心配するなよ」
お茶を持ったままで抱きついたから、零れそうになった。慌ててキャッチすると、抱きかかえられて膝の上に座らされた。照れるどころか微笑まれている。
恥ずかしくないのかと、聞くだけ無駄だった。今度はいやらしさ満載に体を撫でられたからだ。そして、時計を見て顔が熱くなった。一時間も経っていたからだ。
「時間はたっぷりある。動けるようになるまで待つ」
「ありがとう。シャワーを浴びてくるよ。よいしょっと」
「手伝ってやる。まだ腰が重そうだ」
「はっきり言うなよ~っ」
「恥ずかしくない。激しめにした自覚がある。抱き上げてやる」
「近くにあるからいいってば……」
黒崎からは色気が放たれている。ベッドの中の続きを連想させられた。ドキドキしていると、耳元で囁かれた。やっぱり遊んでいるのか。
「やめろよ。大魔王の魔力は使用禁止だよ」
「お前も色気を抑えておけ」
「ええ?俺にあるのかよ?」
「……何でもない」
決まり悪そうにして目を逸らされた。ますます恥ずかしくなり、バスルームへ行った。逃げるようにして。
0
あなたにおすすめの小説
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
【完結】お義父さんが、だいすきです
* ゆるゆ
BL
闇の髪に闇の瞳で、悪魔の子と生まれてすぐ捨てられた僕を拾ってくれたのは、月の精霊でした。
種族が違っても、僕は、おとうさんが、だいすきです。
ぜったいハッピーエンド保証な本編、おまけのお話、完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
トェルとリィフェルの動画つくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのWebサイトから、どちらにも飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
没落令息はクラスメイトの執着に救われる
夕月ねむ
BL
突然父親の爵位がはく奪され、帰る屋敷も家名も失ったローレンス。貴族が集まる学院の寮からも放り出されるところだった彼を、クラスメイトのアルフレッドが引き留める。
「侯爵家の私であれば、従者をひとり授業に同席させることができる」と言って。
アルフレッドの従者となったローレンス。けれどその二年後、彼らの関係は再び大きく変わることとなった。
※FANBOXからの転載です。
※他サイトにも投稿しています。
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
イケメン俳優は万年モブ役者の鬼門です
はねビト
BL
演技力には自信があるけれど、地味な役者の羽月眞也は、2年前に共演して以来、大人気イケメン俳優になった東城湊斗に懐かれていた。
自分にはない『華』のある東城に対するコンプレックスを抱えるものの、どうにも東城からのお願いには弱くて……。
ワンコ系年下イケメン俳優×地味顔モブ俳優の芸能人BL。
外伝完結、続編連載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる