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12-1 引っ越しの手伝い
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3月3日、日曜日。午前11時。
今日は真羽が引っ越しをする。大学の寮を出て、一人暮らしを始める。俺達は、その手伝いをしている。主に掃除の手伝いだ。羽音さんも手伝ってくれると言っていたが、真羽が遠慮して、俺と悠人と黒崎が手伝いのメンバーになった。
大学寮は郊外にあり、片道40分の通学だ。元々は大学の近くにあったが、たまり場になるという理由で撤去されて、寮が遠く離れてしまった。R&W社へのインターンに通うために、便利な場所に住むわけだ。
悠人も入学当時には寮に住んでいた。2カ月後には早瀬さんと暮らし始めたが、勝手知ったる何とやらだ。しかし、3棟に分かれているから、迷子になっていた。それは俺も同じだった。
「よいしょっと。完了だね。真羽?車に乗ろうよ」
「はーい。重かっただろ?黒崎さん。今日は有難うございます」
「気にしないでくれ。一人で掃除するのは大変だ」
「有難うございます!」
真羽が丁寧なお辞儀をした。爽やかで礼儀正しいと思う。真羽は伊吹の会社に入りたがっている。どうして伊吹はOKしなかったのか不思議だ。R&W社で腕を磨いて欲しいのは本音だとは思う。
ああいう人だが常識がある。そうでなければ、会社が成功するわけがない。いくら図々しくて、暑苦しくても。企業人としての見方では、黒崎はこう評価していた。押されて引けなくなるほどの状況にされて、付き合いを絶つことができないのだと。
「しんばー。今日は伊吹さんが来てくれるんだよねー?」
「そうなんだよ。先輩に申し訳ない」
「やったー。会いたかったんだ。リスペクトしている人だよ」
「ええ?お兄ちゃんが来るのかよ?黒崎さーん。知ってたんだろ?」
「もちろんだ。都合は悪くないだろう?後輩の面倒をみる、いい兄貴だ」
「本気で……。まあいいか」
決して嫌っていないし、人手がある方が助かる。家事全般に長けていて、段取りもいい。うってつけの人物だ。
(今日は暖かいのに。ちょうどいい感じなのになあ。暑苦しくなりそうだよ……)
すでに新居で待っているそうだ。嫌な予感がしながらも、諦めて車に乗り込んだ。
今日は真羽が引っ越しをする。大学の寮を出て、一人暮らしを始める。俺達は、その手伝いをしている。主に掃除の手伝いだ。羽音さんも手伝ってくれると言っていたが、真羽が遠慮して、俺と悠人と黒崎が手伝いのメンバーになった。
大学寮は郊外にあり、片道40分の通学だ。元々は大学の近くにあったが、たまり場になるという理由で撤去されて、寮が遠く離れてしまった。R&W社へのインターンに通うために、便利な場所に住むわけだ。
悠人も入学当時には寮に住んでいた。2カ月後には早瀬さんと暮らし始めたが、勝手知ったる何とやらだ。しかし、3棟に分かれているから、迷子になっていた。それは俺も同じだった。
「よいしょっと。完了だね。真羽?車に乗ろうよ」
「はーい。重かっただろ?黒崎さん。今日は有難うございます」
「気にしないでくれ。一人で掃除するのは大変だ」
「有難うございます!」
真羽が丁寧なお辞儀をした。爽やかで礼儀正しいと思う。真羽は伊吹の会社に入りたがっている。どうして伊吹はOKしなかったのか不思議だ。R&W社で腕を磨いて欲しいのは本音だとは思う。
ああいう人だが常識がある。そうでなければ、会社が成功するわけがない。いくら図々しくて、暑苦しくても。企業人としての見方では、黒崎はこう評価していた。押されて引けなくなるほどの状況にされて、付き合いを絶つことができないのだと。
「しんばー。今日は伊吹さんが来てくれるんだよねー?」
「そうなんだよ。先輩に申し訳ない」
「やったー。会いたかったんだ。リスペクトしている人だよ」
「ええ?お兄ちゃんが来るのかよ?黒崎さーん。知ってたんだろ?」
「もちろんだ。都合は悪くないだろう?後輩の面倒をみる、いい兄貴だ」
「本気で……。まあいいか」
決して嫌っていないし、人手がある方が助かる。家事全般に長けていて、段取りもいい。うってつけの人物だ。
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すでに新居で待っているそうだ。嫌な予感がしながらも、諦めて車に乗り込んだ。
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