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さっそく玄関へ迎えに行くと、黒崎が、なかなか入って来なかった。不思議に思い、ドアを開けて様子を見ると、電話をしている声が聞こえて来た。
そして、会話の端々から伝わってきた内容に、呆れて物が言えなくなった。相手は一貴さんに違いない。何かを頼んでいるのに、ちっともそう聞こえない。
「……大学の授業がない。オフィスで預かるのは了承だな。……祭典準備のスタジオへ迎えに行ってくれ。悠人君を親父の家で預かる。裕理が深夜帰宅になるからだ。余計なことを言わずに、面白い話をしてくれ。……そうだ、頼む」
スーツの上着を脱いで、軽く首を傾ける仕草をしている。ああ疲れたと。リラックスしている状態で自然に出て来る強引な言い方に、毎回のように我慢してくれている。
頭が上がらないのではなく、こういう奴だと諦めているそうだ。大人同士の話が必要になれば対等だが、弟が駄々をこねている気になっていると苦笑していた。
「黒崎さん、おかえり!家に入ってから話せよ。はいはい」
「……ここで話す。……帰って来たところだ。そうか、家にいるのか。後で持って行く。……どうした?怜から荷物が届いただろう?……いや、喧嘩していない。後でな」
電話を終えた後、俺の方に向けて来たのは笑顔だった。出張前に荷物が間に合って良かったと言いながら。退屈せずに済むだろう?そういう風だ。
黒崎が、明日から2泊3日の出張に出る。2日目の最終便で帰ろうとしていたが、泊まってもらうことにした。ホテルで休んでもらいたい。お義父さんの家に泊まるし、一貴さんや二葉もいるから安心できるだろう?と話した結果、こうなった。
家の中に入り、黒崎が豪快にスーツを脱ぎ始めた。散らばっていくシャツ類を眺めつつ、明日からの話を聞いた。木曜日は、大学へ一貴さんが迎えに来る。金曜日は予定が入っていないから、プラセルオフィスで過ごす。夕方頃に悠人を迎えに行き、お泊り会をする流れだ。
「子供じゃないよ。あんたが仕事の平日でも、一人で家にいるんだよ?そりゃあ、すぐに帰って来れないない状況だけど……」
「気晴らしになるだろう。昼過ぎにはオフィスを出るから、長い時間じゃないぞ。悠人君の練習を見るからだ」
「そっか。それなら……、こら。うまく乗せられるところだったよ。食品サンプルレポートを作りたいし、CD特典のデザインもやっておきたいんだ。お義父さんの家で……」
「それなら、一貴のオフィスがいいだろう。適度に騒がしいようだ。どうだ?」
「うっうっ。あんた、一貴お兄ちゃんに無理難題を押し付けただろ?……こらこら」
「もう決まったことだ。いい匂いがする。厚焼き玉子か?」
「そうだよ。えらいね~、自分でカゴに入れるんだね?やればできる子だよ」
適当に脱ぎ散らかした後、黒崎が自分でランドリーバスケットへ放り込んでいた。クリーニングへ出す用の方へ。たまにやる時があり、間違いなく、俺の機嫌を取ろうとしている。
それが分かっていながらも感心していると、強引に手を引っ張られた。背中を流してやるから、一緒に風呂に入ろうと。強引なキスをしながらTシャツを脱がされて、身を任せてしまった。
そして、会話の端々から伝わってきた内容に、呆れて物が言えなくなった。相手は一貴さんに違いない。何かを頼んでいるのに、ちっともそう聞こえない。
「……大学の授業がない。オフィスで預かるのは了承だな。……祭典準備のスタジオへ迎えに行ってくれ。悠人君を親父の家で預かる。裕理が深夜帰宅になるからだ。余計なことを言わずに、面白い話をしてくれ。……そうだ、頼む」
スーツの上着を脱いで、軽く首を傾ける仕草をしている。ああ疲れたと。リラックスしている状態で自然に出て来る強引な言い方に、毎回のように我慢してくれている。
頭が上がらないのではなく、こういう奴だと諦めているそうだ。大人同士の話が必要になれば対等だが、弟が駄々をこねている気になっていると苦笑していた。
「黒崎さん、おかえり!家に入ってから話せよ。はいはい」
「……ここで話す。……帰って来たところだ。そうか、家にいるのか。後で持って行く。……どうした?怜から荷物が届いただろう?……いや、喧嘩していない。後でな」
電話を終えた後、俺の方に向けて来たのは笑顔だった。出張前に荷物が間に合って良かったと言いながら。退屈せずに済むだろう?そういう風だ。
黒崎が、明日から2泊3日の出張に出る。2日目の最終便で帰ろうとしていたが、泊まってもらうことにした。ホテルで休んでもらいたい。お義父さんの家に泊まるし、一貴さんや二葉もいるから安心できるだろう?と話した結果、こうなった。
家の中に入り、黒崎が豪快にスーツを脱ぎ始めた。散らばっていくシャツ類を眺めつつ、明日からの話を聞いた。木曜日は、大学へ一貴さんが迎えに来る。金曜日は予定が入っていないから、プラセルオフィスで過ごす。夕方頃に悠人を迎えに行き、お泊り会をする流れだ。
「子供じゃないよ。あんたが仕事の平日でも、一人で家にいるんだよ?そりゃあ、すぐに帰って来れないない状況だけど……」
「気晴らしになるだろう。昼過ぎにはオフィスを出るから、長い時間じゃないぞ。悠人君の練習を見るからだ」
「そっか。それなら……、こら。うまく乗せられるところだったよ。食品サンプルレポートを作りたいし、CD特典のデザインもやっておきたいんだ。お義父さんの家で……」
「それなら、一貴のオフィスがいいだろう。適度に騒がしいようだ。どうだ?」
「うっうっ。あんた、一貴お兄ちゃんに無理難題を押し付けただろ?……こらこら」
「もう決まったことだ。いい匂いがする。厚焼き玉子か?」
「そうだよ。えらいね~、自分でカゴに入れるんだね?やればできる子だよ」
適当に脱ぎ散らかした後、黒崎が自分でランドリーバスケットへ放り込んでいた。クリーニングへ出す用の方へ。たまにやる時があり、間違いなく、俺の機嫌を取ろうとしている。
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