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一曲目の演奏が終了した。これから機材の入れ替え等の合間で休憩をした。次の楽曲はバラードだ。数分後に、ステージスタッフから合図が送られた。機材は準備完了だ。ステージ照明が白い色に変わり、水色の光が広がった。
「……夏樹、ポジショニングはーー?」
「……OK!」
ステージ照明が暗くなった。観客に向かって、夏樹が二曲めのタイトルを告げた。この楽曲ではキーボードを弾く。基本はピアノ音、オルガン、シンセサイザーへ変化する。俺のベースを桜木さんが弾いてくれる。最初のフレーズはパイプオルガンで、讃美歌をイメージしている。
「……resumption、再開、聴いてください」
キーボードの鍵盤に指を置いた。ステージ上部からの白い光が差し込んできた。夏樹が胃のあたりで両手を組んだ。礼拝堂で祈るときの作法だそうだ。そのままスタンドマイクに向かって歌声を上げた。讃美歌のような高音域の旋律だ。
「……Trying to regain my way in this lifeーー、自分に約束したーー、Hope there is a wayー……」
再開するのは自分自身のことだ。ヘコんで起き上がり歩いていると、また新しいものにつまづく。そのたびにやめたくなる。それを再開させる力にして起き上がる。夏椿の天使が来年も花を咲かせるからこそ、俺も再開する。
これは桜木さんから教えてもらったことだ。一度やめたバイオリンの練習を再開して、演奏できる楽しさを思い出したと話してくれた。好きだという気持ちまで奪われた出来事があり、その思い出をクリアした結果だ。
シンと静まり返った会場内に響き渡ったのは、罪を許せというメッセージだ。自分が犯した罪を許されるように、相手のことを許せというものだ。人のことばかり恨んできた自分にとっては、心に突き刺さる。
幾重にも編み込まれた旋律が観客席へ届き、ホール内に反響している。それらが一本の紐へ編み込まれていくのを感じた。
わーーー!
バンドという船が岸に到着した音が聴こえた。大海原へ出発した船が岸に辿り着き、3人のメンバーが降り立った。このステージが終わった後、夏樹と2人で漕ぎ出す。
このまま2人だけで進むのだろうか?それでもいい。佐久弥が乗ってもいい。まだ出会っていない誰かが乗るかもしれない。今日の思い出を共有できるように、力を合わせて漕ぎ出した。
「……夏樹、ポジショニングはーー?」
「……OK!」
ステージ照明が暗くなった。観客に向かって、夏樹が二曲めのタイトルを告げた。この楽曲ではキーボードを弾く。基本はピアノ音、オルガン、シンセサイザーへ変化する。俺のベースを桜木さんが弾いてくれる。最初のフレーズはパイプオルガンで、讃美歌をイメージしている。
「……resumption、再開、聴いてください」
キーボードの鍵盤に指を置いた。ステージ上部からの白い光が差し込んできた。夏樹が胃のあたりで両手を組んだ。礼拝堂で祈るときの作法だそうだ。そのままスタンドマイクに向かって歌声を上げた。讃美歌のような高音域の旋律だ。
「……Trying to regain my way in this lifeーー、自分に約束したーー、Hope there is a wayー……」
再開するのは自分自身のことだ。ヘコんで起き上がり歩いていると、また新しいものにつまづく。そのたびにやめたくなる。それを再開させる力にして起き上がる。夏椿の天使が来年も花を咲かせるからこそ、俺も再開する。
これは桜木さんから教えてもらったことだ。一度やめたバイオリンの練習を再開して、演奏できる楽しさを思い出したと話してくれた。好きだという気持ちまで奪われた出来事があり、その思い出をクリアした結果だ。
シンと静まり返った会場内に響き渡ったのは、罪を許せというメッセージだ。自分が犯した罪を許されるように、相手のことを許せというものだ。人のことばかり恨んできた自分にとっては、心に突き刺さる。
幾重にも編み込まれた旋律が観客席へ届き、ホール内に反響している。それらが一本の紐へ編み込まれていくのを感じた。
わーーー!
バンドという船が岸に到着した音が聴こえた。大海原へ出発した船が岸に辿り着き、3人のメンバーが降り立った。このステージが終わった後、夏樹と2人で漕ぎ出す。
このまま2人だけで進むのだろうか?それでもいい。佐久弥が乗ってもいい。まだ出会っていない誰かが乗るかもしれない。今日の思い出を共有できるように、力を合わせて漕ぎ出した。
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