この異世界は理不尽で残酷で儚く、そして竜を狩り、国を護り、獣が吠えた。

白井伊詩

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龍ノ99話「涅槃の竜ナーガラージャと獣」

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 ジークは目を開ける。
 本当に知らない場所だ。
「気がついたな」
 白い髪に白い髭、歳はおおよそ還暦を迎えた頃だろう。渋い男が岩に腰掛けている。
「あんたは? そしてここは?」
 ジークは包帯で全身を巻かれ、上等な質感のベッドで寝かされていた。
「わしは魔獣姫の使いだ名前は、何でもいいが獣の翁とでも名乗ろう。紆余曲折あってジークを助けた。ここはどこか、そうだな……とある洞窟の中だ、スーサイドヴェノムから南西に位置した領土キュリートの底とでも言っておこう」
 髭を撫でながら獣の翁は言う。口寂しいのか葉巻に火を付けると煙をふうと吐き捨てる。
「それで、俺に何のようだ?」
「ただの救助だ、スーサイドヴェノムに骨を埋めたくないだろう?」
「……へえ、あんな環境に良く入れたな、その上俺を救助とは、人間じゃないな」
 スーサイドヴェノムと踏破し、帰還した人間はアジサイしかいない。
「言っただろう魔獣姫の使いであると」
 魔獣姫、エレインが話をしていたことがある。このイシュバルデ王国の遥か下にもう一つの世界スカイジアがあり、そこを統べる神様のような存在。
「やっぱり実在したのか、魔獣姫は?」
「実在する。信じなくてもいいが、スーサイドヴェノムから救出した事実は確かにあるであろう?」
「いいや、それだけじゃ信用には足らない、何せ友人にスーサイドヴェノムを踏破した奴がいるからな」
「そうか……なるほど……」
 獣の翁は赤い瞳でジークを見つめる。
「とはいえ、助けてくれたことは感謝する。あのままだと死んでいた」
「それが伝われば良い、召喚されただけのことはある」
「召喚?」
「涅槃の竜ナーガラージャという竜が、自身の命を引き換えに私を呼んだ、ジークを殺すためにだ」
「……涅槃の竜」
「安心するといい、ナーガラージャの魂はここにある」
 獣の翁はポケットから瓶を取り出すと、竜を倒した時に現れる光が閉じ込められていた。
 それの蓋を外すと光はジークのところへ吸い込まれる。
「……討伐」
「すまん、つい……戦って勝ったらくれてやるつもりだったが」
「……なんかすまん」
「いいさ、これで少しは回復も早くなるだろう」
 獣の翁は最大の失態をかき消そうと薄っぺらい言い訳をする。
「まぁ、それで、戦うって獣の翁さんが?」
「さんなぞつけんでよい。一応、手合わせぐらいはしておきたいが、ひとまずは体を完治させるといい」
「なんで、俺を殺すために召喚された男が、俺を助ける?」
「呼ばれはしたが、従うかは私が決める。それにナーガラージャの表情はお前さんを殺したいということでもなさそうだった」
「うわ、なんていうか職務放棄しているようにしか思えないのだが」
「ならばここで殺せば良いか?」
「それはそれで勘弁だが」
「だろうな、回復したら手合わせで良いだろう、形式的だがナーガラージャの顔を立てて置かねばな」
「わかった、だが今の俺は刀が無い、王城に置いてきたんでな」
「そうか、ちょうどいい三日ほど寝ているといい」
 獣の翁は手をジークの頭にかざすと魔術でジークを眠らせた。


 
 仄暗い洞窟の中は、時々水滴が滴る音が響くのみだった。
 
 
 
 腹部に衝撃が走ったことでジークは目を覚ました。
「大太刀だ」
「大太刀っておい!」
「王城に行って取ってきた。これで良いだろう?」
「いや、えっと、どうやって?」
「さぁて、な?」
「お、おう」
「さて、ジーク、そろそろ具合も良くなっただろう、少し実力を推し量らせて貰おう」
 獣の翁はそう言うとどこからともなく大太刀を取り出しジークの寝ているベッド諸共一刀両断する。
 間一髪、大太刀と握りしめたジークは体をバウンドさせて攻撃を避けながら抜刀する。
「準備運動も朝食もなしか!」
「獣は空腹の時こそ強くなるからな」
「上等だァ!」
「殺す気で来い」
 ジークは開幕から全力で挑む。龍神演武雷ノ型を発動し神速の一撃を獣の翁に向けて斬りかかる。
 
 キーン、と音が鳴り、ジークは地面に倒れる。
 
「んなっ!」
 慣性に逆らえず地面に顔をこすりつけると数メートル先で制止する。
「強いな」
「嬉しくねえな」
「そうか」
 獣の翁は大太刀を地面に指すと丸く膨れ上がった拳を突き出す。
 ただ腫れているようにも見えるが実際は違う。何年も拳を鍛えるために巻藁や木を、はたまた岩を打ち付けて出来上がる代物だ。人体の武器化と比喩される。
 
 この獣の翁がただ者ではないことは薄々感じていたがそのレベルは計り知れない。
 ジークは呼吸を止め、刃を湿らせる。
 瞬間、獣の翁は一気に距離を詰め左手をジークの右肩に添える。そして右手は鞭のようにしならせながらジークの胸部を打ち付ける。
 対抗して竜殻を展開し防御するが、ジークはこの技に見覚えがあった。
 
 鬼神演武掌型壱ノ型『弾打』――
 
 以前、スピカに食らい、一撃でノックダウンした技である。
 
 ジークはにやりと笑って、あえてその技を受ける。
 衝突音が響くがジークはゆっくりと拳を振りぬき、獣の翁を殴り飛ばす。
「はっはっは、なるほど竜水の応用か、肉体の水を固定させ波紋を止めたか」
 完璧な受け身を取ってすぐに立ち上がる獣の翁は口角を上げる。
「伊達にその技は受けてないんでな」
「ふむ……その実力があるのなら……気が変わった」
 獣の翁は呼吸を整え、拳を地面に打ち付ける。衝撃波が洞窟を襲い、地面は砕け散る。
「ウソだろ……」
「努力に励むんだな」
 それは龍神演舞炎ノ型の破壊力を悠々と超えていた。崩落する地面に従うと、広い空間が多次元的に存在していた。
「なんだ、地殻のようなものが浮いている?」
 何枚も大地が浮き幾重にも折り重なり階段状に連なるが、それは不規則でもあり時間的に空間を移動している。幻想的な場所であり、そしてもっと原始的な脈動を感じる場所だった。
 ジークは落ちてきた空を見上げると、イシュバルデ王国の地面がゴマ粒ほど小さくなっていた。
「着くぞ、うまく立て」
 ジークは空中に浮かぶ地殻の一つに立つ。そこは黒曜石の一枚のタイルのような場所で中央には一人の女性が立っていた。
 
 ジークは全身が震え上がり、今までにない絶望が心を支配した。
 
 亜麻色の長い髪、紅熊のような眼の下にある赤いライン、大きく突き出た胸、完璧なほど美しく朗らかでそれでいてどうしようもなく――。
 
 
 
 どうしようもなく、獣だった。
 
 
 
「僕よ、何ようでしょうか?」
 彼女が息をする度、魂が消えそうなほどだった。冷や汗が止まらない。
「えっと、獣の翁に案内されて」
「そうね、どういうこと?」
 女は獣の翁に問う。問うというよりは、脅し聞いているようだった。
「試練の資格があります」
「そう、じゃあ、始めましょうか、試練のルールはご存じ?」
 ジークは首を横に振る。
「そう、じゃあ説明します。この爪牙王妃アストラクトの試練はシンプルよ、三分間私の攻撃を避け続けること、当たってもペナルティはないけど、みんな降参してしまうのよ」
「は、はい」
「がんばってね僕、私は竜狩るあなたを熱愛しているわ」
 
 ジークは刀を鞘に納め、獣の翁に渡す。武器を受け取った獣の翁はその場から離れる。
「へぇ、いい度胸ね。じゃあ、始めるわ」
 アストラクトはポケットにあるコインをピンと弾く。
「この黒曜石の大地の範囲ならどこに逃げてもいいわよ」
「そりゃどうも」
 なけなしの虚勢を張る。
 
 コインが地面に置いた瞬間、アストラクトは目の前から消えた。
 正確には彼女の胸が目の前に現れた。
 予備動作も予兆も何もない。殺気が世界を支配する。突き出された拳をジークは避けることもできず両手で彼女の拳を包み込む。
 血液が逆流した。血管は血を制御できずあちこち断裂し血が噴き出す。骨は腕どころか胸骨、脊椎の全てが粉々に粉砕した。
 呼吸することもできずジークは前に倒れる。

しかし、右足を前に出し、地面に倒れることを拒否する。
 
 目はまだ死んでいない。
 
 アストラクトは目を大きく開いて心底嬉しそうにした。そして表情を変え、目を細くして獲物を見据えた。
 右足でジークをなぎ倒そうと回し蹴りを食らわせるが、これもジークは耐える。反撃する余地はジークにないが、アストラクトの攻撃を一発一発丁寧に受け止め、それでもなお立ち続ける。
 
 残り三十秒に差し迫る頃、ジークの肉体が団子になっていた。
 骨はバキバキに砕け肉はアストラクトに弄ばれミンチとなっていた。これでも生きているのであるから、ジークは自身の肉体に驚くしかなかった。
 アストラクトは楽しんでいた、まるで子供が新しいおもちゃを手にした時のように。
 
「僕、良いわ、久々に魔獣姫であること忘れそうなほど昂っているわ! あと五秒」
 
 アストラクトは興奮を抑えられず拳を加速させる。
 
「四!」
 
 黒曜石のプレートに亀裂が生じ始める。ジークは目を見開き肉体を再構築し完全回復させる。

「三!」
 
 拳をいなし、力線を少しずらすことで攻撃をうまくあしらう。それでも掠った部分は肉が引きちぎれている。
 
「二!」
 
 顔を横切る拳は衝撃で頭蓋を粉砕し、目や鼻をぐちゃぐちゃに潰す。

「一!」
 
 
 ジークは最後の一発をかわし切り時間となった。たしかにこれほどまで手も足も出ない状態は初めてだった。
 同時に耐えるだけで良い、これほど楽なものもなかったと皮肉を交える。
 
 
 耐えきったジークはふらふらだが確かに立っていた。
 直後、ジークの体が経験したことない衝撃が頭蓋に走る。
 地面を貫通し、その下にある地殻を何枚も突き破り、八枚を過ぎた頃、最後の地殻に巨大なクレーターを作り、ジークは静止した。
 
 
 
「ごめん、勢い余っちゃった!」 
 アストラクトはまるでトーストをうっかり焦がしてしまったぐらいの感覚でいう。
 
 
 
 それからしばらくして、回復魔術でジークの復活を促し、アストラクトは肉を焼いていた。
「食べなさい」
 アストラクトは肉の塊をジークの口に押し込む、明らかに口より大きな肉をねじ込まれジークは呼吸困難に陥る。顎の力をフルで使い何とか肉を咀嚼し飲み込む。
「無茶苦茶しやがる」
「さて、試練合格おめでとう、私の攻撃を全ていなすとは中々見どころがあるので華の冠位を与えます」
「贔屓だ」
 獣の翁は呆れた表情で葉巻を吹かしている。
「この冠位は始まりよ」
 アストラクトは大きな胸を揺らしながら楽しそうに言う。
「えっと、具体的に何がどうなるのです?」
「そうね、ジークには私の加護、今回はどうしようかしら、何が欲しいかしら?」
「何があるのですか?」
「色々あるけど、そうねえ、そうだ!」
 アストラクトはジークの胸ぐらを掴むとにっこりと微笑む。
「え。ちょっ――」
「君はまず体を作りなさい!」
 
 そのままジークは天へと放り出された。
 
 
 目を覚ますと、王城の天井だった。
「夢?」
「いいえ、違います。王城の中庭から突き出てきたのです」
 アルスマグナは辟易した表情で言う。ジークの胸にはアストラクトの爪痕の紋章が彫り込まれていた。
 
 あまり出番は無かったが涅槃の竜ナーガラージャ、討伐。
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