1 / 71
01 ジンクス
01
しおりを挟む
とある6月1日チャイムと共にひとりの女の子が教室に入ってくる。
彼女は、自己紹介の時にこう言った。
「私に関わらないでください」
ただひとことそう言って目に涙を浮かべていた。
僕は、多分関わらないと思った。
一生こういうことに関わらないと思った。
だけど、僕は彼女と出逢ってしまった。
それは、世界から見てみれば小さな出逢いなのだろうけど僕たちにしてみれば大きな出逢いだった。
静かになる教室。
それを打ち消すかのように担任が声を出す。
「まぁ、そんなことは言わず仲良くしてくれ。
そうだな……」
担任は、そう言って周りを見渡す。
そして僕と目が合う。
「斉藤。
川名のことをよろしく頼む。
川名、お前の席はあの男の後ろな」
担任は、そう言ってニッコリと笑うと教室を出て行った。
少女はゆっくりと歩き僕の後ろの席に座る。
「えっと、川名さんよろしくね」
僕が、そう言うと川名さんは表情を変えること無く外を見る。
外の景色を見て川名さんの目には僕は写ってはいない。
まぁ、女子に嫌われるのは慣れている。
それが当たり前だ。
僕を嫌わない女子は、美姫と葉月先輩くらいのものだ。
そして、僕はその美姫が好きなんだと思う。
僕にはこんなジンクスがある。
僕が好きになった人は僕以外の人としあわせになる。
そう、美姫には彼氏がいる。
イケメンで優しく、とっても強い彼氏が……
彼女は、自己紹介の時にこう言った。
「私に関わらないでください」
ただひとことそう言って目に涙を浮かべていた。
僕は、多分関わらないと思った。
一生こういうことに関わらないと思った。
だけど、僕は彼女と出逢ってしまった。
それは、世界から見てみれば小さな出逢いなのだろうけど僕たちにしてみれば大きな出逢いだった。
静かになる教室。
それを打ち消すかのように担任が声を出す。
「まぁ、そんなことは言わず仲良くしてくれ。
そうだな……」
担任は、そう言って周りを見渡す。
そして僕と目が合う。
「斉藤。
川名のことをよろしく頼む。
川名、お前の席はあの男の後ろな」
担任は、そう言ってニッコリと笑うと教室を出て行った。
少女はゆっくりと歩き僕の後ろの席に座る。
「えっと、川名さんよろしくね」
僕が、そう言うと川名さんは表情を変えること無く外を見る。
外の景色を見て川名さんの目には僕は写ってはいない。
まぁ、女子に嫌われるのは慣れている。
それが当たり前だ。
僕を嫌わない女子は、美姫と葉月先輩くらいのものだ。
そして、僕はその美姫が好きなんだと思う。
僕にはこんなジンクスがある。
僕が好きになった人は僕以外の人としあわせになる。
そう、美姫には彼氏がいる。
イケメンで優しく、とっても強い彼氏が……
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
課長と私のほのぼの婚
藤谷 郁
恋愛
冬美が結婚したのは十も離れた年上男性。
舘林陽一35歳。
仕事はできるが、ちょっと変わった人と噂される彼は他部署の課長さん。
ひょんなことから交際が始まり、5か月後の秋、気がつけば夫婦になっていた。
※他サイトにも投稿。
※一部写真は写真ACさまよりお借りしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる