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06 魔法使いの再会

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 さて、どうしよう……
 なんか気まずい……

「材料どうしましょう??」

 橘さんが困った声をあげた。

「とりあえず、冷蔵庫の中に……」

「冷蔵庫??」

「冷蔵庫だけは、先に来ているんです…」

 俺は、冷蔵庫の扉を開いた。

「あ、気付かなかった……」

 橘さんは、小さく呟いた。

 気付かなかったんだ。
 俺は、材料を橘さんから預かり、それを冷蔵庫の中に納めていった。
 米は、その辺に置いておいても問題はないだろう。

「でも、どうして冷蔵庫だけなんですか?」

「うんっとね。
 引越しの後、引越し屋さんに冷たいモノでも出した方がいいかなって思って……」

「優しいんですね…」

「そんなことないですよ
 冷蔵庫以外にも、布団とかほら、必要最低限のモノはこっちに移したんです」

「へぇ~
 でも、調理器具……」

「今日は、コンビニ弁当でもしようかなって……」

「んー」

「じゃ、うち来に来ますか??」

「え?」

「お姉さんの家に来る?」

 橘さんは、悪戯っぽく笑った。

「今日と明日、お父さんもお母さんも旅行でいないんです」

「え?え?」

「だから、持内君さへ良ければ家に来ませんか?
 私の家なら調理器具とか一通りそろっているからオムレツ作れますよ」

「いいのですか?」

「私は、全く構いませんよ」

 橘さんの家……
 いいのかな?
 それって、良いのかな?
 迷っていても仕方がない。

「じゃ、お言葉に甘えさせていただきます」

「はい!
 では、材料を冷蔵庫から取り出して出発です!」

 橘さんは、そう言うと冷蔵庫から先ほど直した材料をビニール袋に入れた。
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