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04 神か悪魔か
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それは神か悪魔か。
万桜が亜金にそっと耳打ちをした言葉があります。
「記憶は操作しても身体の傷は残ってしまう。
どんな回復魔法でも全ての傷が消えるわけじゃないの。
だから、玉藻ちゃんの記憶が戻ったとき……側にいてあげてね」
今の玉藻からは亜金は、想像もつきません。
ですが、なんとなく万桜が言わんとしていることはわかりました。
「亜金!次だ次!
お前には来年も再来年もあるんだからさ!」
ただ、今向けられている笑顔は本物なのだからそれを信じよう。
そう思いました。
「今日は私がなんでも奢ってやる!
好きな食べ物を言え!」
玉藻が亜金を励ますために放った言葉。
亜金は、遠慮しつつ言いました。
「じゃ、焼きそば」
「本当に焼きそばでいいのか?」
「うん」
そして、向かった先は鈴鳴亭。
「本当にここでいいのか?」
「うん」
「本当に焼きそばか?」
「うん、ここの焼きそば好きだよ?」
「そ、そうか……」
玉藻は小さく苦笑いを浮かべました。
「亜金くん、玉藻ちゃん、ここは何の店か知っちょるか?」
そういって老人が話しかけてきます。
老人はこの店鈴鳴亭の店主、軍鶏爺です。
「カレー屋」
玉藻がそういってニッコリと微笑みます。
「カレー屋で焼きそば頼むか??
亜金くんにいたってはここでカレーを頼んだことないじゃろ?」
「僕、カレー苦手なんです。
でも、軍鶏爺とこの店の焼きそばは好きです」
亜金の満点の笑みに軍鶏爺は、ため息混じりにいいます。
「そうかい、それはありがとう!」
「軍鶏爺怒っているのか?」
玉藻が軍鶏爺に尋ねます。
「怒ってないぞ?
ただカレー屋の常連でずっとカレー以外のモノを頼まれるのは寂しい。
たまには挑戦しないかのぅ?」
軍鶏爺の言葉に亜金が言います。
「じゃ、カレー焼きそば」
「では、私もカレー焼きそば」
玉藻もそういって軍鶏爺の方を見ました。
万桜が亜金にそっと耳打ちをした言葉があります。
「記憶は操作しても身体の傷は残ってしまう。
どんな回復魔法でも全ての傷が消えるわけじゃないの。
だから、玉藻ちゃんの記憶が戻ったとき……側にいてあげてね」
今の玉藻からは亜金は、想像もつきません。
ですが、なんとなく万桜が言わんとしていることはわかりました。
「亜金!次だ次!
お前には来年も再来年もあるんだからさ!」
ただ、今向けられている笑顔は本物なのだからそれを信じよう。
そう思いました。
「今日は私がなんでも奢ってやる!
好きな食べ物を言え!」
玉藻が亜金を励ますために放った言葉。
亜金は、遠慮しつつ言いました。
「じゃ、焼きそば」
「本当に焼きそばでいいのか?」
「うん」
そして、向かった先は鈴鳴亭。
「本当にここでいいのか?」
「うん」
「本当に焼きそばか?」
「うん、ここの焼きそば好きだよ?」
「そ、そうか……」
玉藻は小さく苦笑いを浮かべました。
「亜金くん、玉藻ちゃん、ここは何の店か知っちょるか?」
そういって老人が話しかけてきます。
老人はこの店鈴鳴亭の店主、軍鶏爺です。
「カレー屋」
玉藻がそういってニッコリと微笑みます。
「カレー屋で焼きそば頼むか??
亜金くんにいたってはここでカレーを頼んだことないじゃろ?」
「僕、カレー苦手なんです。
でも、軍鶏爺とこの店の焼きそばは好きです」
亜金の満点の笑みに軍鶏爺は、ため息混じりにいいます。
「そうかい、それはありがとう!」
「軍鶏爺怒っているのか?」
玉藻が軍鶏爺に尋ねます。
「怒ってないぞ?
ただカレー屋の常連でずっとカレー以外のモノを頼まれるのは寂しい。
たまには挑戦しないかのぅ?」
軍鶏爺の言葉に亜金が言います。
「じゃ、カレー焼きそば」
「では、私もカレー焼きそば」
玉藻もそういって軍鶏爺の方を見ました。
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