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05 血霧のゲルンガ
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――薄暗い路地
闇夜に光るお月さまの光を頼りにひとりの男が路地を警戒しながら歩いています。
コツン。コツン。コツン。
その足音だけが響きます。
右手には銀色に輝く銃を輝かせながら……
男の名前は、稲妻 座来栖。
銀弾の座来栖といえば名前のしれた賞金稼ぎです。
座来栖は銃を構えます。
今日こそはと決意を胸に標的を捉えます。
標的の名前はゲルンガ。
血霧のゲルンガ。
凶悪なワーウルフです。
数々の人々を殺し。
座来栖の一族も絶滅に追いやりました。
座来栖はゲルンガの額に銃弾を打ち込みます。
BAN!
銃弾の音だけが響き渡りました。
――料亭チキンライス
「亜金、これを見てくれ」
玉藻が新聞紙を一部亜金の前に置きました。
「ん?」
亜金は、新聞紙を広げます。
「今朝。座来栖さんが重体で見つかったらしい」
「座来栖さんって、あの座来栖さん?」
「ああ、そうだ。
犯人は血霧のゲルンガ」
「そっか。
座来栖さん、心配だな……」
亜金は、そういうとゆっくりと立ち上がります。
「ああ、私は見舞いに行こうと思っている」
「本人は嫌がるだろうけど、僕も行く……」
「ああ、今の私たちでは敵討ちは出来ないが座来栖さんの心のケアはできるかも知れない」
「うん」
ふたりは、チキンライスを出ると病院へと向かいました。
闇夜に光るお月さまの光を頼りにひとりの男が路地を警戒しながら歩いています。
コツン。コツン。コツン。
その足音だけが響きます。
右手には銀色に輝く銃を輝かせながら……
男の名前は、稲妻 座来栖。
銀弾の座来栖といえば名前のしれた賞金稼ぎです。
座来栖は銃を構えます。
今日こそはと決意を胸に標的を捉えます。
標的の名前はゲルンガ。
血霧のゲルンガ。
凶悪なワーウルフです。
数々の人々を殺し。
座来栖の一族も絶滅に追いやりました。
座来栖はゲルンガの額に銃弾を打ち込みます。
BAN!
銃弾の音だけが響き渡りました。
――料亭チキンライス
「亜金、これを見てくれ」
玉藻が新聞紙を一部亜金の前に置きました。
「ん?」
亜金は、新聞紙を広げます。
「今朝。座来栖さんが重体で見つかったらしい」
「座来栖さんって、あの座来栖さん?」
「ああ、そうだ。
犯人は血霧のゲルンガ」
「そっか。
座来栖さん、心配だな……」
亜金は、そういうとゆっくりと立ち上がります。
「ああ、私は見舞いに行こうと思っている」
「本人は嫌がるだろうけど、僕も行く……」
「ああ、今の私たちでは敵討ちは出来ないが座来栖さんの心のケアはできるかも知れない」
「うん」
ふたりは、チキンライスを出ると病院へと向かいました。
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