12 / 117
02 繋ぐ手
12
しおりを挟む
「なにのんきに世間話なんかしてるんだ!
ぶっ殺すぞテメェ!」
そう言ったのは、壱が押えていた男だった。
世間話に気を取られ隙ができていた。
その隙をついた男は壱を蹴りのけその場から逃げようとした。
「よっと!」
しかし、梨麻も武術の心得を持っていた。
その男の足を軽く引っ掛けるとそのまま足を男に絡めその場に倒した。
「お前ら!そこでなにをしている!?」
すると巡回をしていた半袖のおまわりさんに声をかけられる。
「半袖?」
梨麻と美知子が、声を揃えてそのおまわりさんを見た。
「あ、この人スリです。
半袖パトロールさん」
壱が、ニッコリと笑ってその男の方を指差す。
「あ、なんだ壱さんじゃないですか。
スリを現行犯逮捕してくれたんですね。
ご協力ありがとうございます」
そのおまわりさんは、壱たちに敬礼するとピノもその真似をして敬礼した。
「知り合いっすか?」
梨麻が、そう尋ねると壱が答える。
「え?知らない?
ひらがな市全域を巡回しているおまわりさんだよ?
酒 壱拾さん
僕と同じ[壱]の漢字がつくからお互い親近感が湧いて仲良しになったんだ。
壱拾さんは、結構有名だよ?
春夏秋冬半袖でパトロールしているから、別名半袖パトロールさんって言われているんだ」
壱が、楽しそうに言うと梨麻が苦笑いを浮かべた。
「そうっすか」
小さく笑い軽くお辞儀をした壱拾は、無線で他の警察官を呼んだ。
するとすぐに警察官がきてスリの男を逮捕した。
そして、壱たちは事情聴取を受けるためひらがな警察署に案内された。
「ありがとうございます。
あの犯人、地元で有名なスリグループのひとりでした。
これで芋づる式に連中を逮捕することができます」
壱拾が、小さく笑いお礼を言った。
「いえいえ、僕たち通りすがりの人ですから」
壱もそう言って軽く笑った。
「壱……
牛丼でないの?」
ピノが、そう言って壱の服の裾を引っ張る。
「牛丼?」
壱が首を傾げる。
「おまわりさんに捕まったら牛丼だよ?
壱知らないの?」
「ピノさん。
社長は、捕まった訳じゃないんです。
いいことをして警察に協力しているのです」
美知子がそういうとピノが、お腹を押さえる。
そして、ピノのお腹の音が鳴る。
「ピノ、お腹すいたの?」
ピノは首を横に振った。
ぶっ殺すぞテメェ!」
そう言ったのは、壱が押えていた男だった。
世間話に気を取られ隙ができていた。
その隙をついた男は壱を蹴りのけその場から逃げようとした。
「よっと!」
しかし、梨麻も武術の心得を持っていた。
その男の足を軽く引っ掛けるとそのまま足を男に絡めその場に倒した。
「お前ら!そこでなにをしている!?」
すると巡回をしていた半袖のおまわりさんに声をかけられる。
「半袖?」
梨麻と美知子が、声を揃えてそのおまわりさんを見た。
「あ、この人スリです。
半袖パトロールさん」
壱が、ニッコリと笑ってその男の方を指差す。
「あ、なんだ壱さんじゃないですか。
スリを現行犯逮捕してくれたんですね。
ご協力ありがとうございます」
そのおまわりさんは、壱たちに敬礼するとピノもその真似をして敬礼した。
「知り合いっすか?」
梨麻が、そう尋ねると壱が答える。
「え?知らない?
ひらがな市全域を巡回しているおまわりさんだよ?
酒 壱拾さん
僕と同じ[壱]の漢字がつくからお互い親近感が湧いて仲良しになったんだ。
壱拾さんは、結構有名だよ?
春夏秋冬半袖でパトロールしているから、別名半袖パトロールさんって言われているんだ」
壱が、楽しそうに言うと梨麻が苦笑いを浮かべた。
「そうっすか」
小さく笑い軽くお辞儀をした壱拾は、無線で他の警察官を呼んだ。
するとすぐに警察官がきてスリの男を逮捕した。
そして、壱たちは事情聴取を受けるためひらがな警察署に案内された。
「ありがとうございます。
あの犯人、地元で有名なスリグループのひとりでした。
これで芋づる式に連中を逮捕することができます」
壱拾が、小さく笑いお礼を言った。
「いえいえ、僕たち通りすがりの人ですから」
壱もそう言って軽く笑った。
「壱……
牛丼でないの?」
ピノが、そう言って壱の服の裾を引っ張る。
「牛丼?」
壱が首を傾げる。
「おまわりさんに捕まったら牛丼だよ?
壱知らないの?」
「ピノさん。
社長は、捕まった訳じゃないんです。
いいことをして警察に協力しているのです」
美知子がそういうとピノが、お腹を押さえる。
そして、ピノのお腹の音が鳴る。
「ピノ、お腹すいたの?」
ピノは首を横に振った。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる