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気がつけば、壱の家のリビングで川の字で横になっていた。
どうしてこうなったかはわからない。
ただ美知子は、流されるがままに壱の家にいた。
自分ではしっかりしているつもりなのにいつも流されるままに男の部屋にいる。
美知子は、そんな自分に嫌気が差していた。
今日もいつもの男のように社長と寝るんだ。
そう思っていた。
壱は、童貞……
そのはじめての相手が自分。
自分でいいのか……自分なんかでいいのか……
そんなことを思っていた。
だけど今日は、マーメイドとはいえ子どもがいるだからそういう行為はしないだろう。
そう思ったもののピノは既に経験済み。
そして、そういう行為のために作られた可能性があるマーメイド。
美知子は、そんなことで考えていた。
「ここから見る星空綺麗でしょ?」
壱の言葉に美知子は、我に返った。
確かに星空はきれいだ。
だが、今自分が置かれている状況を考えると星空がどう乗って気分じゃなかった。
それでも、何か言葉を返さなくちゃいけない。
緊張しながらも言葉を返す。
「そ、そうでちゅね」
舌を噛んだ。
「もしかして今、舌を噛んだ?」
壱が笑う。
「わ、笑わないでください。
お兄ちゃんって呼びますよ!」
「別にいいよ?
妹よ」
「……お兄ちゃん」
美知子は、思い切って言ってみた。
なんとなく言ってみた。
「なんだい?妹よ」
壱は、照れもなくそう言った。
「あの……
その……照れますね」
美知子は、そっと壱の方を見る。
すると今まで見た男の中で一番優しい目をしていた。
そして、思う。
この男の人になら抱かれてもいいかもしれない。
でも、そう思うのは今回だけではなかった。
毎回、この男の人になら……
そう思っては失敗している。
毎回、大丈夫。
そう思っていた。
そんな自分に嫌気が差した。
毎回嫌気が差しているのに懲りない。
そんな自分に笑えた。
「もしかして元気ない?」
壱のその言葉が優しく耳に入る。
優しすぎて涙があふれる。
「え?なんで泣いているの?」
壱が驚いている。
美知子は自分でも驚いている。
どうして涙が溢れるのだろう。
不思議でいて仕方がなかった。
もしかしたら自分はこの人のことが好きなのかもしれない。
そんなことを思った。
「壱!
美知子さん!
ふたりともピノのこと忘れたらめーなのよ!」
すると真ん中で横になっているピノが頬を膨らませているのが美知子の視界に入る。
「あ、ごめんなさい」
美知子は小さく謝った。
するとピノは美知子の手を握りしめる。
そして違う手で壱の手を握りしめる。
「3人、こうして寝ればぬくぬくでしあわせなのー」
ピノが、そう言って嬉しそうに笑った。
「そうだね。
しあわせこよしだね」
「なんですか?
『しあわせこよし』って」
壱の言葉に美知子は不思議そうに尋ねた。
「しあわせいっぱいで嬉しいってことだよ」
壱がそういうと美知子は、小さく笑う。
「そうですね、じゃぁ私もしあわせこよしです」
美知子の心は少しだけしあわせになれた気がした。
どうしてこうなったかはわからない。
ただ美知子は、流されるがままに壱の家にいた。
自分ではしっかりしているつもりなのにいつも流されるままに男の部屋にいる。
美知子は、そんな自分に嫌気が差していた。
今日もいつもの男のように社長と寝るんだ。
そう思っていた。
壱は、童貞……
そのはじめての相手が自分。
自分でいいのか……自分なんかでいいのか……
そんなことを思っていた。
だけど今日は、マーメイドとはいえ子どもがいるだからそういう行為はしないだろう。
そう思ったもののピノは既に経験済み。
そして、そういう行為のために作られた可能性があるマーメイド。
美知子は、そんなことで考えていた。
「ここから見る星空綺麗でしょ?」
壱の言葉に美知子は、我に返った。
確かに星空はきれいだ。
だが、今自分が置かれている状況を考えると星空がどう乗って気分じゃなかった。
それでも、何か言葉を返さなくちゃいけない。
緊張しながらも言葉を返す。
「そ、そうでちゅね」
舌を噛んだ。
「もしかして今、舌を噛んだ?」
壱が笑う。
「わ、笑わないでください。
お兄ちゃんって呼びますよ!」
「別にいいよ?
妹よ」
「……お兄ちゃん」
美知子は、思い切って言ってみた。
なんとなく言ってみた。
「なんだい?妹よ」
壱は、照れもなくそう言った。
「あの……
その……照れますね」
美知子は、そっと壱の方を見る。
すると今まで見た男の中で一番優しい目をしていた。
そして、思う。
この男の人になら抱かれてもいいかもしれない。
でも、そう思うのは今回だけではなかった。
毎回、この男の人になら……
そう思っては失敗している。
毎回、大丈夫。
そう思っていた。
そんな自分に嫌気が差した。
毎回嫌気が差しているのに懲りない。
そんな自分に笑えた。
「もしかして元気ない?」
壱のその言葉が優しく耳に入る。
優しすぎて涙があふれる。
「え?なんで泣いているの?」
壱が驚いている。
美知子は自分でも驚いている。
どうして涙が溢れるのだろう。
不思議でいて仕方がなかった。
もしかしたら自分はこの人のことが好きなのかもしれない。
そんなことを思った。
「壱!
美知子さん!
ふたりともピノのこと忘れたらめーなのよ!」
すると真ん中で横になっているピノが頬を膨らませているのが美知子の視界に入る。
「あ、ごめんなさい」
美知子は小さく謝った。
するとピノは美知子の手を握りしめる。
そして違う手で壱の手を握りしめる。
「3人、こうして寝ればぬくぬくでしあわせなのー」
ピノが、そう言って嬉しそうに笑った。
「そうだね。
しあわせこよしだね」
「なんですか?
『しあわせこよし』って」
壱の言葉に美知子は不思議そうに尋ねた。
「しあわせいっぱいで嬉しいってことだよ」
壱がそういうと美知子は、小さく笑う。
「そうですね、じゃぁ私もしあわせこよしです」
美知子の心は少しだけしあわせになれた気がした。
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